6月は梅雨の季節。雨の日はどうしても気分が沈みがちですが、少し視点を変えてみると、雨ならではの美しい風景に出会うこともできます。
雨の日が楽しみになるような世界のささやかな絶景と、雨を楽しむちょっとしたコツをご紹介します。
その1 お気に入りの傘を手に入れる
空いっぱいに並べられた傘の群れ。ポルトガル・アゲダの街では夏になると、街中に色とりどりの傘が飾られ、訪れた観光客の目を楽しませてくれます。この「アンブレラ・スカイ・プロジェクト」は2012年から始まったイベントだそう。お気に入りの傘だけでなく、レインコートや長靴まで手に入れれば、雨の日が待ち遠しくなりそうですね。
その2 雨にぬれる街を眺める
雨にぬれるパリの街。水鏡のように夜景を映す道の様子は、雨の日ならではの情緒です。傘をさしてうつむきがちに歩いていると、見逃してしまう風景も。街だけでなく、雨にぬれる神社やお寺も、独特の風情がありますよ。
その3 いつもより青い花を楽しむ
雨の日は青がより青く見えるって、知っていましたか? プルキンエ現象といって、暗くなるにつれ、青はより明るく鮮やかに目に映るのだそうです。紫陽花、菖蒲、露草・・・この季節の日本には美しい青がいっぱい。雨を楽しめるようにという、自然からの贈り物なのかもしれませんね。
その4 雨上がりの緑を散策する
タイで一番高い山、ドイ・インタノン周辺の自然遊歩道。雨の恵みを受けた森は、緑も空気も一層潤いをまし、輝いて見えます。雨上がりの森の香りは格別。いつもとはまた違う癒しがありそうです。
その5 稲妻を眺める
アフリカの大地に落ちる稲妻。雨はときに、激しい稲妻を連れてきます。打たれる恐怖はもちろんありますが、空を走り、切り裂く電光は、ハッとするほど美しく、自然の脅威と迫力を感じます。
その6 虹を探す
アメリカ・モニュメントバレーにかかる虹。雨上がりに太陽が顔を出すと、つい虹を探してしまいます。「雨が降るからこそ虹が出る」、それはしばしば人生の教訓にもたとえられますが、何度目にしても色あせず心が晴れるのが、虹の不思議なパワーです。
その7 フォーを食べる
独断と偏見かもしれませんが、雨の日はフォーがおいしい。雨の多い国ベトナムで生まれた食べ物だからでしょうか。ハーブやライムを添えたフォーを食べながら外の雨を眺めていると、不思議と満ち足りた気持ちになるのです。
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