ロサンゼルスとサンフランシスコの中心に位置する「ヨセミテ国立公園」。それぞれの都市から車で5〜6時間かけて訪れるこの公園は、カリフォルニア州に住む人々にとって人気の「避暑地」です。
氷河と時間の経過が作り出した景勝
ヨセミテといえば、何百万年といった月日が生んだ珍しい形の岩山、清らかな水が流れる小川や湖、豪快に流れ落ちる滝。これらの景観が世界的にも貴重な資源だと判断され、1984年には世界遺産にも登録されました。
なかでもシンボルとも言える岩山「ハーフドーム」は、標高2700メートル級でありながらも、ナイフで縦にスパッと切られたようなフシギな岩壁の持ち主。1万年前頃には、先住民の祖先が生息していたと言われていることからも、青空の中に佇む様は、どこか神秘的な空気が漂います。抽選にはなりますが、トレッキングコースも!
公園内は、ヨセミテバレー/ヨセミテビレッジ、グレーシャーポイント、マリポサグローブと、大きく分けて3つのエリアに分かれます。最大のポイントであるヨセミテバレー/ヨセミテビレッジには、ロッジやキャンプ場、スーパーなどが点在し、見どころは無料シャトルで巡れます。
大自然の中でのびのびと暮らす動物たち
実は、公園として整備され、観光客が訪れているのは「ヨセミテ渓谷」のわずか1%程度。その他にあたる自然が手つかずのまま残されているゆえ、深い森林には野生の動物たちもいっぱい!
哺乳類は100種類以上、鳥類は200種以上も生息しているそうです。アライグマ、コヨーテ、シカ、リス、ボブキャット・・・。園内を散策していると、時折、可愛い動物たちと出会えるのもヨセミテの魅力の一つ。
また、新月の時期を狙えば、夜には満天の星空が頭上に広がります。
楽しみ方は、ドライブ、サイクリング、ハイキング、ラフティング、積雪の季節にはウィンタースポーツと、実に様々。雪解け水で滝の水量が増す5〜6月と、夜でも気温が下がらずキャンプに最適な7〜8月がベストシーズンです。
©Lori Carpenter / Shutterstock.com
ロサンゼルスやサンフランシスコを訪れるなら、合わせて楽しむのがおすすめ。都会とはまた一味ちがったアメリカを体感するのにぴったりの国立公園です。