広島県と言えば、世界遺産の厳島神社がある宮島が有名。しかし、宮島には厳島神社だけではなく、複数の神社仏閣があり、太古の昔から周囲に住む人々の自然崇拝の場所として、崇められてきました。あの空海(弘法大師)も帰京の途中、宮島から放たれる霊気を感じ取り、ここは霊場に違いないと弥山に御堂を建てたくらいなのです。今回は、そんな宮島に行ったら絶対に訪れたいスポットをご紹介します。
潮の満ち引きによってまったく異なる顔を見せる「厳島神社」
満潮時に宮島に向かうフェリーの上から眺めると、まるで海の上に浮いているかのように見える神秘的で大胆な厳島神社。干潮時には歩いて間近で見ることもできる大鳥居、切妻両流造りが繊細で美しい社殿など、初めて厳島神社を見た人は、その美しさに魅せられるでしょう。また、厳島神社を訪れたらおみくじを引くのも楽しみのひとつ。一般的なおみくじとは異なり、横長の紙に縦に文字が書かれていて、ひとつのテーマについて念じながら引くと、不思議と思い当たることや有効なアドバイスが書かれています。
吹き抜ける宮島の風が心地よい「豊国神社」
豊臣秀吉が戦で亡くなった者たちの供養のために建てた豊国神社。一般100円の昇殿料を払い、畳857枚分の広さがある千畳閣を訪れると、入口から向って右手を見れば広島県廿日市市の街並み、右手を見ると弥山を眺めることができます。この千畳閣は晴れた日の昼であれば、おもわず昼寝をしたくなるほど、気持ちの良い風が吹き抜けていく場所です。
宮島で最古のお寺「大聖院」
真言宗御室派の大本山の寺院。明治時代に神仏分離令が出るまでは、厳島神社の別当職として祭祀を司ってきた宮島の総本坊でもあります。この大聖院は広く、すべて見て回るには約1時間かかりますが、1度訪れるだけで、なんと四国霊場すべて回ったのと同じ功徳を得られる遍照窟もあり、宮島を訪れたら絶対に行っておきたいスポットなのです。拝観料が無料なのもうれしいところ。
美しい瀬戸内海が一望できる「弥山山頂」
原生的な植物がいまなお自然のまま残っている弥山。頂上は標高535Mありますが、旅疲れを感じているのなら、獅子岩駅から弥山頂上までロープウェイを使うこともできます。弥山山頂から見える瀬戸内海の景色は筆舌に尽くし難い美しさ。瀬戸内海に浮かぶ島々が太陽の光を浴びて、神々しい輝きを放っています。
おまけ「宮島グルメ」
宮島を訪れたら食べなきゃ損なのが「焼き牡蠣」。お店によって味付けは異なるものの、ひとつ食べると、もうひとつ食べたくなるほど鮮度が良く美味しいです。
紅葉堂の「揚げもみじまんじゅう」も絶品。あつあつでサクサクの食感がクセになります。宮島を観光しながら味わうのも、また一興。
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