12月は、国内の洋菓子店が1年で最も忙しくなる時期です。それもそのはず、クリスマスにはケーキが欠かせないですもんね。今年のクリスマスには、どんなケーキを予定していますか?
ショートケーキや「ブッシュ・ド・ノエル」など、クリームたっぷりのケーキが国内では定番となっていますが、海外ではどんなクリスマス菓子が人気なのでしょう?
フィリピンの鮮やかな色合いの餅菓子から、クロアチアの可愛らしい桃クッキーまで、世界の知られざるクリスマススイーツをご紹介します。
スイス/ブルンスリ
ほかのヨーロッパ諸国同様、クリスマスの時期には多くのスイーツが出回ります。なかでもクリスマス仕様のクッキーは種類がとても豊富。「ブルンスリ(brunsli)」と呼ばれるチョコレート味のクッキーは、外はさっくり、中はしっとりのブラウニーのような食感と評判です。スイスの老舗チョコレートメーカー「リンツ」のHPには、ブルンスリのレシピが掲載されています(英語)。
ニュージーランド・オーストラリア・イギリス・アイルランド/ブランデー・スナップス
ニュージーランドやオーストラリアのクリスマススイーツといえば、メレンゲをさくっと焼き上げた「パブロバ」が有名です。しかしながらパブロバはクリスマス以外にも登場頻度が高いため、今回は「ブランデー・スナップス」を取りあげてみました。
カリッと焼き上げた生姜入りのクッキー生地に、ホイップクリームをたっぷり詰めたクリスマス菓子です。イギリス生まれですが、当地にはドライフルーツたっぷりの濃厚な蒸菓子「クリスマス・プディング」や、ドライフルーツ入りの「ミンスパイ」に押され気味の印象かも?
フィリピン/プト・ブンブン
敬虔なカトリック教徒の多いフィリピンでは、12月になると教会の周辺には多くの屋台が並びます。「プト・ブンブン(puto bumbong)」と呼ばれる紫色の餅菓子はクリスマス期の到来を告げるもので、バターとマスコバド糖(フィリピンで生産される砂糖の一種)、ココナッツをたっぷりかけていただきます。「ビビンカ」と呼ばれる餅菓子もこの時期の定番。ミサの帰りにプト・ブンブンやビビンカを買って帰るのは、この時期ならではの楽しみです。
クロアチア/ブレスクビセ
クリスマスの時期には、キリスト教圏の欧米諸国と同じく、たくさんのクッキーを焼いて過ごす習慣があります。クロアチア出身の友人の話では、桃のジャムをサンドして桃の形に見立てた可愛らしいクッキー「ブレスクビセ(breskvice)」、クマの手と呼ばれる「サペ(sape)」、三日月の形をした「クレセント」といったクッキーはその一例だそう。
食べてみたくなるようなものはありましたか? キリスト教圏のクリスマスは、日本のお正月のようなもの。今回ご紹介したスイーツ以外にも、クリスマスならではの食べ物が味わえるのもこの時期ならではの楽しみです。
キリスト教圏では年始までクリスマスムードのところが多いので、年末年始に旅行を予定している方は、クリスマスの味覚が味わえる確率が高いと思いますよ!
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