3月10日は「横浜三塔の日」。
日本を代表する港町・横浜には、ランドマークタワーなど高層の建物やホテルが立ち並びますが、街を歩けばところどころにレトロな建築が残っています。その中でも特に有名なレトロ建築が、「横浜三塔」と呼ばれる3つの建物。それぞれトランプの「キング」「クイーン」「ジャック」の愛称で地元の人々に親しまれています。
重厚な「キングの塔」
それでは、ひとつひとつの塔を見ていきましょう。まずは、「キングの塔」。
こちらは、神奈川県庁の本庁舎です。昭和3年に建てられた建築物で、荘厳なたたずまい。中は自由に見学できます。
洋風のシャンデリアと和風の格天井という、日本のクラシックホテルでよくみられるような和洋折衷の建築です。この部屋は大会議場。大会議場や屋上、知事室、旧貴賓室は月に1回程度公開されます。
[神奈川県庁]
優美な「クイーンの塔」
次に、「クイーンの塔」をご紹介します。
こちらは、昭和9年に建てられた横浜税関の建物。緑色のドームが印象的で、エレガントな外観です。三塔の中では一番高いので、よく目立ちます。一般公開されている建物内の「クイーンのひろば」では、横浜税関の歴史や税関の仕事などについてわかりやすく展示されています。
赤レンガ造りがかわいい「ジャックの塔」
最後に紹介するのは、「ジャックの塔」と呼ばれる横浜開港記念会館です。
横浜開港50周年を記念して大正6年に建てられました。国の重要文化財に指定されており、大阪の中之島公会堂と並んで、大正二大公会堂建築のひとつに数えられています。
ステンドグラスや飾り窓がとても美しく、時を忘れて見入ってしまいそう。普段は廊下や階段、資料コーナーを見学することができますが、毎月1回ある一般公開日には、講堂や会議室も見学できます。
[横浜開港記念会館]
これらの横浜三塔は、お互いの距離が近いので、歩いて3つ回ることができます。
また、大桟橋と赤レンガパーク、日本大通りには、三塔を一度に見られるスポットがあります。
地面には目印があるのですが、この3つのスポットを1日で回ると、願いがかなうといわれているのだとか。
デートで回ると盛り上がりそうですね。
さらに、毎年3月10日は、「横浜三塔の日」ということで、付近ではイベントが行われます。この日を狙っていくと、さらに散歩を楽しめそうです。
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