皆さんは天気予報を毎日チェックしていますか?
天気予報をチェックしていると、各地の天気や降水確率、予想気温のほかにも、天気図や気象衛星画像、レーダー画像など、気象に関するさまざまな画像に接する機会が多いのではないでしょうか。普段なんとなく眺めているこれらの画像ですが、よ~く見るとたまに面白いものを発見することができるんですよ。
宇宙からも地上からも見える縞模様の雲
気象衛星画像では、変わった雲を観察できることがあります。
朝鮮半島の付け根あたりを見てください。白い縦縞模様があるのがわかりますか?
これは、「トランスバースライン」と呼ばれていて、上空にあるジェット気流のすぐそばに時折現れます。これが出ていると、一見穏やかな晴天なのですが、晴天乱気流が発生していることが多いので、飛行機のフライトは要注意なのです。
運がよければ、地上からもトランスバースラインを確認することができます。これは、上の気象衛星画像とは別の日に撮影したものですが、妙に整然とした縞模様ですよね。
レーダーにうつるドーナツ状の模様
雨の強さを示すレーダー画像にも、たまにユニークな模様が浮かび上がります。
こちらは、今年2月8日のレーダー画像です。千葉県柏市付近(赤丸で囲んだ部分)でドーナツ状の模様が見えますね。
通常、レーダー画像では、水色よりも青や黄色、赤で表示された場所のほうが強い雨が降っています。このエリアでは、ドーナツ状に強い雨が降っているのでしょうか。
答えはNO!
実は上空で、雪が解けて雨に変化しているときに、このようなドーナツ状の模様が現れるんです。「ブライトバンド」と呼ばれる現象です。
雪が雨に変化している層(融解層)だけ、レーダーが強く反応してしまうために起こります。
天気が雨から雪または雪から雨に変化したとき、みぞれ混じりの雪が降っているときなどに、気象庁のレーダー・ナウキャストページを見てみると、もしかして見つかるかもしれません。
ちなみに、ブライトバンドはレーダーの設置場所にしかできないので、レーダー付近を探してみましょう。
顔に見える天気図
台風や前線などの位置が分かる天気図は、気圧配置によってたまに顔に見えることがあるんです。
日本の東にある、発達した低気圧に目がいきますが、大陸側の気圧配置に注目! 北のふたつの高気圧が目に、その間にある低気圧が鼻に、台湾近くの高気圧が口に見えてきませんか?
こちらも、中国大陸にあるふたつの高気圧を目に、四国のあたりにある低気圧を口に見立てると、上目遣いのなまめかしい顔が浮かび上がります。
日本の南海上にある低気圧ふたつを目に、前線のある低気圧を口に見立ててみましょう。目出し帽をかぶった不審者が鉄条網を噛み切っているかのようです。
以上、かなりマニアックな気象画像の楽しみ方をご紹介しました。知っておくと、毎日の天気予報を見る目がちょっと変わるかも・・・!?
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