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昨年末オバマ米大統領より、1961年以来外交を断絶していた米国とキューバの国交正常化交渉を始めるという発表がされました。キューバと言えば、50〜60年代のクラシックカーがコロニアルな街並にとけ込み、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気が魅力。国交正常化を受けて、今後キューバのそのような情景も少しずつ薄れてしまうかもしれません・・・。今回は世界中の旅人を惹き付けてやまない、美しい首都ハバナについてお伝えしたいと思います。
これまでのキューバ
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大航海時代以降、キューバはおよそ400年にわたりスペインの植民地となり、その後二度の独立戦争を経て1902年に独立を果たします。しかし米西戦争のアメリカの勝利により、アメリカの強い影響下に置かれることになります。
一部の富裕層が私腹を肥やし貧富の差が広がるなか、フィデル・カストロがチェ・ゲバラら同士とともに親米派のバティスタ政権を打倒すべく蜂起しました。1959年にカストロは勢力を拡大し勝利を果たし、革命政権が誕生します。その後アメリカとの関係は悪化し、1961年には国交が断絶したのです。
キューバで現在でもアメリカ製のクラシックカーが走っているのは、国交断絶の影響により、革命前に輸入された車が今日に至るまで長く乗り継がれているからなのです。コロニアルな街並とクラシックカーは、まるで映画の世界に迷い込んだかのような錯覚もおぼえそうです。
まるで時が止まったかのような首都ハバナ
スペイン統治時代の面影を残し、世界遺産にも登録されているハバナ旧市街。情緒あふれる街並にどこか懐かしささえも感じます。
文豪ヘミングウェイも愛したキューバ
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ハバナはノーベル賞受賞作家のアーネスト・ヘミングウェイがこよなく愛した街としても知られています。彼は晩年をハバナで過ごし、ホテル・アンボスムンドス(写真ピンク色の建物)を常宿としていました。「誰がために鐘は鳴る」はこのホテルに長期滞在して執筆したと言われています。
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お酒好きだったと知られるヘミングウェイ。ラ・ボデギータ・デルメディオは彼が贔屓にしていた店として有名で、キューバ名産のラム酒ハバナクラブで作ったモヒートを好んで飲んでいたようです。
音楽と暮らす街、ハバナ
1999年に公開され、世界的なヒットとなったドキュメンタリー映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、日本でもキューバに関心を集めるきっかけとなりました。
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街ではどこからともなく陽気なリズムが流れています。生活のなかに自然と音楽がとけ込んでいるようです。
太陽のように明るく陽気な人々
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カラフルなのは街だけではありません。キューバの人々は陽気で人懐っこく、輝くような笑顔が街中にあふれています。
国交正常化はキューバに今後どんな変化をもたらすのかは未知数ですが、クラシックな街並と文化、情熱的な人々と出会える現在のキューバ、今のうちに訪れる価値があるかもしれません。
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