世界で最も影響力をもつ旅行雑誌のひとつ「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」誌が行った読者投票世界の人気都市を決める「ワールドベストシティ」において、京都が2年連続で1位になりました。
一方、英総合月刊誌「モノクル」では2015年の「世界の住み良い都市ランキング」で東京が1位に。
関東、関西ともに世界から注目される都市を擁する日本ですが、外国人観光客は関東と関西どちらに多く訪れているのでしょうか?
そこで今回は、観光庁のまとめた平成26年の『訪日外交人消費動向調査』を基に、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と2府2県(大阪、京都、奈良、兵庫)の観光客数を比べてみました。
単独では東京が最多。でも関東VS関西では・・・
上述の訪日外国人消費動向調査には、観光やレジャー目的で訪日した外国人が、どの都道府県に足を運んだかを集計した“都道府県別訪問率”が掲載されています。
全国の空港で調査員が直接、外国人観光客に聞き取りを行って算出した数値で、質問表(英語版)には「Where did you go in Japan? (日本のどこに行きましたか?)」という質問があり、回答者は地名を10カ所(複数回答有り)書き込めるようになっています。
平成26年度の調査では15,895人の外国人観光客が回答しており、その回答者が足を運んだ場所の訪問率が出ています。
都道府県別の単独で見ると、東京都の48.5%が最多になりますが、上述した1都3県の関東と2府2県の関西では、どちらが観光客数が多いのでしょうか? 単純に各県の訪問率を合計して比較してみました。
関東(1都3県)の場合
関東各県への外国人観光客の訪問率は、以下の通りです。
東京・・・48.5%
神奈川・・・11.8%
千葉・・・13.4%
埼玉・・・0.8%
合計・・・74.5%
さすがに東京はぶっちぎりで高いですが、千葉県の健闘は“東京”ディズニーリゾートでしょうか? 残念ながら埼玉県は低い結果になりました。
関西(2府2県)の場合
今回は関東と自治体の数を合わせるために2府2県(奈良、兵庫)を比較対象としましたが、さて関西の訪問率は、
大阪・・・34.1%
京都・・・27.9%
奈良・・・6.4%
兵庫・・・6.9%
合計・・・75.3%
となりました。大阪、京都の訪問率はさすがです。意外に奈良が少ないので驚きですが、関東の訪問率が合計74.5%なので、エリアで比較すれば関西の75.3%の方が高くなりました。
関西は京阪という強力な2大エリアで外交人観光客を集めており、2府の訪問率合計はなんと62.0%にも達します。東京の48.5%を大幅に上回っていますね。やはり関西の観光資源は日本の宝です。
以上、関東と関西でどちらの方が多くの外国人観光客を集めているのか、その比較を観光庁の訪問率から見てみましたが、いかがでしたか?
ちなみに、関東と関西以外で訪問率が5%を超えた自治体は、北海道の10.7%、山梨の6.2%、愛知の9.1%、福岡の11.3%、大分の6.1%、そして沖縄の6.5%です。
皆さんのお住まいはどのくらいの観光客が来ているのか、観光庁の資料をチェックしてみても面白いかもしれませんね。
[訪日外国人消費動向調査 – 観光庁]
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