ニューヨークを一望できる有名な観光スポットと言えば「エンパイア・ステート・ビル」。1931年に完成し、その長い年月から様々な歴史を持っていて、私たちが知らないようなこともたくさんあります。
そこで今回は、今後訪れる時に知っておくと観光がさらに楽しくなるような、エンパイア・ステート・ビルに関する豆知識をいくつかご紹介したいと思います。
その1:斜塔部分は元々飛行機の発着場だった
エンパイア・ステート・ビルのあの象徴的な斜塔部分は元々は飛行機の発着場となることを予定して作られていました。しかし、強風が原因で発着場としての利用が難しいことがわかり、今では電波塔として利用されているのですね。
その2:航空機が誤ってビルに墜落したことがある
1945年の7月、その日は霧がかかっており視界が悪い状況で、B-25機の操縦士スミスがニューアーク空港へ飛行中にビルへと墜落してしまいました。幸い飛行場に到着間近だったこともあり燃料は少なかったため、ビルの損傷は少なかったのですが、負傷者も出て当時はビックリするような事故だったそうですよ。
その3:ビルの強風が自殺者を助けたことがある
1979年の12月、29歳の女性が86階の屋外展望台に行き、飛び降り自殺を図ろうとしました。そして実際に展望台から飛び降りた瞬間、ビルから強風が吹き、奇跡的に下の85階の窓に吹き飛ばされ、そこにいた警備員さんに救助されました。症状も骨折で済んだそうです。
その4:ビルの清掃には半年間必要だった
エンパイア・ステート・ビルがオープンして30年が経った時、そろそろ外観の清掃が必要な状態になっていました。そのため、清掃チームを30組ほど作り、清掃作業を開始したところ、ほぼ毎日8時間作業を行っても、完了するまでになんと半年間も時間がかかってしまったそうです。
その5:独自の郵便番号を持っている
ニューヨーク・マンハッタンの郵便番号は「10001」ですが、エンパイア・ステート・ビルでは独自の郵便番号「10118」を持っています。単独での郵便番号は、まさに圧倒的な存在感の証ですね。
その6:ビルへ訪れた最も有名な訪問者のためにライトアップを行いました
エンパイア・ステート・ビルはその景観から様々な映画でも撮影されています。中でも有名なのが1933年に制作された「キングコング」ではないでしょうか。その映画の中でキングコングにビルの頂上まで連れ出された名女優フェイ・レイが死去した際には、彼女のために15分間のライトアップを行ったそうです。
その7:昼寝専用のフロアがあった
ニューヨークを代表する巨大なオフィスビルであるエンパイア・ステート・ビルにはなんと”昼寝専用のフロア”があったそう。2004年から2008年までの間ですが、ビルの24階には周囲の雑音を遮断して快適な睡眠ができるような環境が、オフィスワーカーのために専用に用意されていたのです。これは日本にも導入してほしいかも・・・。
その8:「秘密の103階」が存在する?
エンパイア・ステート・ビルの展望台が人気な理由は、ビルの最上階である102階から景色を楽しめることですが、実はそれより上の階である「秘密の103階」があると言われています。一般の観光客では入ることはできませんが、うまくビルの管理者と交渉すれば見せてもらえるかもしれませんよ!?
その9:「最も高い」にこだわっている
エンパイア・ステート・ビルはとにかく「最も高い」ということにこだわりを持っています。元々はじめに設計された時も、その当時最も高いビルとされていた「クライスラービル」から「最も高い」ビルを勝ち取るために設計がなされました。
1970年にはお隣にあった世界貿易センターに抜かれてしまいましたが、2001年のツインタワーの崩壊後から2012年のワンワールドトレードセンターができるまで今度はニューヨークで「最も高いビル」として君臨。そして現在では、アメリカのエネルギー・環境デザインを引っ張る「最も高いリーダーシップを持つビル」として活躍しています。2015年現在では世界で30番目、アメリカで5番目に「最も高い」ビルです。
いかがでしたでしょうか。ニューヨークで有名な観光地エンパイア・ステート・ビルの豆知識のご紹介でした。訪問した際今の話を思い出してもらえると、より楽しめるかもしれませんね。
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