泊まり旅行は色々と準備が大変。ですが、日帰りだったら思いつきでふらっと行けますよね。東京から日帰りで行くならば、やはり思いつくのは箱根。紅葉のベストタイミングはおそらく11月末~12月頭。忙しい日常を抜けて・・・。
新宿から2時間弱の気楽な日帰り旅はいかがでしょうか?おすすめスポットを3つご紹介いたします。
自然薯で作られた蕎麦をツルツルっと。老舗「はつ花」で味わう
数ある老舗蕎麦屋の中でもこちらは人気店。
はつ花のこだわりはなんといっても、水を一切使わずそば粉と地卵、自然薯でできた喉ごしのよい蕎麦。自然薯と自家製つゆを混ぜ合わせた特製のそばつゆに潜らせていただきます。眼下を流れる清流早川を眺めながら。箱根は雨が似合う土地だと思うのはなぜでしょう?
サイドメニューにオーダーした板わさもモチモチしていて食べ応えがありました。
山間の聖なる温泉「天山湯治郷」で体と心をデトックス
疲れた体をゆっくり休めたい人には日帰り温泉。今回ご紹介させていただくのは天山湯治郷です。箱根湯本駅からバスで10分弱。山間にひっそりと佇む山の療養所。
天山湯治郷は、休憩所や飲食店もある「天山」、お風呂だけの「一休」、連泊からOKの宿泊施設「羽衣」の3つからなる温浴施設です。羽衣では、宿泊者用のお料理もオーガニックを中心にしたメニューとのこと。
温泉と合わせて、食べ物でもデトックスさせましょうという天山のおもてなし。メインの天山は、露天風呂4、内湯1、サウナ1(女湯)、窯風呂1(男湯)とお風呂の数も豊富。女湯の奥には子宝洞窟があり、子宝を願う女性達のちょっとしたパワースポットに。個人的には、「一休」の何とも言いがたい空気感が好き。あの場所には絶対神様が住んでいると思っています(笑)!
天山に比べると空いていて、静かに無心になれるところもおすすめ。平日限定、100〜300円プラスで天山と一休が両方楽しめるはしご湯もあります。
フレンチで修行した大将が営む地元の居酒屋「鈴鹿」
旅のお楽しみの一つに「出会い」があります。現地の人との交流は、ガイドブックでは教えてくれないその土地のリアルな体温に触れることができるのが魅力。
箱根湯本駅前のお土産屋さん通りを一本入った、注意しなければ見つからない様な場所にある「鈴鹿」という居酒屋さん。飛び込みで入ってみると地元客が数名。カウンター越しの厨房では若い大将が威勢よく数名のスタッフさんに指示を出して回していました。佇まいは、どこにでもありそうな地元の居酒屋さん。
しかし、運ばれて来る料理をつまみながら、この店がただ者ではないことに気づいていきました。お刺身盛りの美しさ。なめろうの丁寧な味付け。唐揚げや舞茸の天麩羅の絶妙な衣具合。
我慢できず大将に話しかけてみると、やはり収穫。こちらの大将、20代のうちは恵比寿のフレンチや松濤などでも修行していたのだとか。鈴鹿を先代から継いでまだ4年目。
どこから聞きつけてか、たまにふらっと東京のシェフ達も遊びにくるのだとか。地酒を飲みつつ、料理をつまみつつ、カウンター越しに大将と談笑していたら思わずロマンスカーの終電を逃してしまう程。
気さくな大将、笑顔が素敵だったので、記事を書きたいから顔写真を撮らせて欲しいと伝えたら、照れくさそうに「だめっすだめっす」と返ってきました。では、また来ますねと在来線の終電に飛び込んで箱根の旅は終了しました。
旅は、すればするほど会いたい人が増えていく。その街に訪れる理由ができる。帰りの在来線に揺られながら、新宿から片道2時間弱で着く箱根を、もう恋しく思う自分がいました。
旅に行って癒されたいけれど、翌日にひびかせたくない、夜は自分のベッドで眠りたいという方たちに・・・。ぜひおすすめです!