アツアツ、チーズとろ〜りのおいしいピザ、今や世界中で人気のイタリア料理であり、イタリアのソールフード。イタリアでおいしいピザといえばナポリが有名ですが、日本でラーメンが各地方で全く違うように、ピザもその地方によって異なるってご存知ですか?
イタリアから、各都市のピザの特徴とその美味しさ、そして各町の名店をレポートします。
もっちり生地のナポリピザ
まずはピザがおいしいと有名なナポリ。もっちりとした厚手の生地が特徴です。日本にあるイタリアンピザの多くはナポリピザを手本にして作られていますから、イタリアのおいしいピザといえば、このタイプのものを思い浮かべる方も多いでしょう。
新鮮なモッツァレラやトマトソースなど具のおいしさももちろんですが、ナポリピザの特徴はなんといっても、もっちりとした生地のおいしさ。丁寧に発酵させた生地は、小麦粉の香り、旨味を豊かに湛えています。それを薪の釜で、焼きすぎない絶妙な加減で焼くことで、えも言われぬ香ばしさともっちり感のある生地になります。
ピザが有名なナポリの中でも名店のうちに数えられるお店はこちら。
住所:Via Giuseppe Martucci, 93, Napoli
パリパリ香ばしいローマピザ
ナポリのもっちりピザと対照的なのが、ローマのパリパリピザ。生地は薄めで、カリッと焼き上げてあります。パリパリと香ばしい感じがなんともおいしいのです。生地が薄いため、食後おなかが膨れることもなく、食べやすいのもうれしいところ。
写真は、トマトソースとバジルだけのトッピングですが、もちろん他のトッピングも色々できます。しかしこのシンプルなトッピングだけでも、トマトの旨味と生地の香ばしさが際立つおいしさ。軽いのでつまみにもピッタリ、もうビールもどんどんすすみます。
ローマらしい薄焼きピザが食べられるお店はこちら。
住所:Via di San Francesco a Ripa, 158, Roma
ふんわりミラノピザ
3つ目のピザはミラノから。これまでご紹介した2つのピザとは全く違います。他の2つは、しっかりグルテンの形成された粘りのある生地ですが、こちらはふんわりとしたパンのような生地。それをオリーブオイルを引いた皿にのせて焼くので、下は揚げたようにカリッと、上はパンのようにふんわりとした生地なのです。このふんわりとカリッとのコンビネーションが最高においしいのです。
こちらはミラノピザの代表「Spontini」、たっぷりのったモッツァレラが特徴。モッツァレラがとろ〜りとろけて至福のおいしさです。
生地に具をのせて焼いたシンプルな料理、ピザ。しかし、生地だけでもこんなに違うおいしさがあるのです。これで、トッピングを変えて楽しんだら、その美味しさは無限大。シンプルだからこそ極めたいおいしさです。
ご紹介したナポリピザの「Da Michele」とミラノピザ「Spontini」は日本にも支店がありますので、気になった方は、ぜひ食べ比べしてみてください。その味の違いに、まるでイタリアを旅したみたいな発見があることでしょう。
[Da Michele 日本支店]
[Spontini 日本支店]
[Photos by Ryoko Fujihara & Shutterstock.com]