一日のエネルギーをチャージする朝ごはん。できれば美味しいものを食べて、ハッピーに一日をスタートさせたいですよね。みなさんは、和食派? 洋食派? それとも朝ごはんは食べない派? 朝食のスタイルは様々ですが、では世界の人々はどんな朝食で一日をスタートさせているのでしょうか?
美食の国イタリアから、中部地方トスカーナ州、フィレンツェのおいしい朝ごはんをご紹介します。
朝ごはんはBARで立ち食い!
朝ごはんは家でゆっくり座ってとるのではなく、家または職場の側の行きつけのBAR(バール)のカウンターでコーヒーを飲むというのが一般的。
(C) Ryoko Fujihara
こちらが朝のバールの風景。なんだかせわしないって思われるかもしれませんが、いえいえ、そんなことはありません。顔なじみのバリスタや常連客と挨拶をかわし、何気ないおしゃべりを楽しみます。そしてコーヒーを飲み終わると「良い一日を!」と皆にあいさつして店を出ていきます。ちょっと憂鬱な朝も、こんな朝食なら元気がでますよね。
じゃあ、朝ごはんはコーヒーだけなの?
そういう人もいますが、ブリオッシュと呼ばれる甘いパンをコーヒーのお供によく食べます。
(C) Ryoko Fujihara
こちらがそのブリオッシュ。全くクロワッサンなのですが、なぜかトスカーナでは、甘いクロワッサンなどをブリオッシュと呼びます。フランスの人が聞いたら「違う!」と言いそうですが、伝わってくる間に名前がごっちゃになってしまったのでしょう、とにかくブリオッシュというとクロワッサンがでてきます。ジャム入り、クリーム入り、チョコレート入りなど種類も様々です。苦みの強いイタリアのコーヒーに、この甘いパンはよくあいます。
片手にコーヒーカップ、片手にブリオッシュを持って、バーカウンターでおしゃべりしながらとる、イタリアの楽しい朝食のスタイルです。
もしもイタリアを旅することがあったら、ぜひ試したい朝食です。いつか訪れた日のために、フィレンツェのブリオッシュがおいしいおすすめのバールをご紹介しておきます。
ここで朝食をとりたい、ブリオッシュがおいしいおすすめバール
おいしいブリオッシュがあるお店は本当にたくさんあるのですが、観光で訪れた時に行きやすい、中心街にあるおいしいバールを3つピックアップしてご紹介します。
(C) Ryoko Fujihara
■I Dolci di Patrizio Cosi
住所:Piazza Gaetano Salvemini, 15, Firenze
サンタクローチェ教会地区にあるパスティチェリア(パンとお菓子のお店)のバール。生地の香りの良さとおいしさは抜群。バールのすぐ裏が工房になっているので、もし焼きたてに当たったときはさらにおいしく幸せです。
■Coronas Cafè
住所:Via dei Calzaiuoli, 72/r, Firenze
フィレンツェの観光の中心、共和国広場の近く。ブリオッシュもおいしいですが、クリームを挟んだ半円型のイタリアの菓子パン、スフォッリアが、中の濃厚なめらかクリームと、焼けてカラメル状になった周りの砂糖の香ばしさがなんともおいしいです。
■Robiglio
住所:Via dei Tosinghi, 11/r, Firenze
老舗のパスティチェリアが運営するバール。こちらもフィレンツェの大聖堂と共和国広場の間に位置し、観光でも立ち寄りやすい場所にあります。ここにしかないオリジナルブリオッシュもあり、選ぶのを迷ってしまいますが、どれを食べてもおいしいです。人気のブリオッシュはすぐ売り切れてしまうため、その日どんなものが食べられるかはお楽しみです。
コクのあるコーヒーと甘くておいしいブリオッシュで目覚める朝ごはん、試してみたくなりましたか? 美味しい朝ごはんをいただいたなら、「ブォナジョルナータ!(良い一日を)」とお店の人に声をかけて出ましょう。「あなたもね!」と返してくれるでしょう。“良い一日を”と声をかけあって始まる一日は、きっと良い一日になるに違いありません。
[Photo by Shutterstock.com]
Ryoko Fujihara フォトグラファー&ライター
イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、’09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、イタリアで撮影・執筆活動をしつつ、更なる美しい景色を求めてカメラ片手に旅を続けている。
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