空に虹がかかっているのを見かけると、訳もなく幸せな気分になりますよね。実は世界には、そんな虹のように美しい木が存在するのです。
虹色の美しさの秘密は樹皮
こちらが、その虹色の木「レインボー・ユーカリ」(Rainbow Eucalyptus)。そう、コアラが食べるユーカリの一種です。けれどオーストラリア原産ではなく、フィリピンやインドネシア、パプアニューギニアなどが原産国だと言われています。
一番最初に発見されたフィリピンのミンダナオ島にちなんで「ミンダナオ・ガムツリー」(Mindanao Gum Tree)と呼ばれることもあるのだとか。ユーカリとしては唯一北半球に生息している種類になります。
こちらは、樹皮のアップ。天然の色だなんて信じられないくらい鮮やかですね。どうしてこんな風に色鮮やかになるのかというと、樹皮の性質に秘密があります。レインボー・ユーカリの樹皮は非常にむけやすいのですが、そのむける時期が一定ではないので、時間と共にそれぞれの部分が独自の変化を見せているのです。
おおよその色の変化の流れは、新しくはがれた部分がダークグリーン、それが時間と共に青や紫、ピンク、オレンジ、赤や栗色に変化していき、そして最後に茶色に戻るのだとか。
ハワイでも観られる雄大な姿
この自然が生み出した芸術、毎日眺めて変化を楽しんでも、飽きないでしょうね!
しかし本来は観賞用ではなく、製紙用に出荷される木なのだとか。こんなにカラフルな木から作られても、紙は白く仕上がるそうなので不思議です。家具の材料となることもあり、その際は明るい色合いは消えてしまうそうですが、茶色やグリーンの風合いは残るのだとか。世界に一つだけの色合いの家具になりそう!
そんなレインボー・ユーカリの種は、日本でも手に入ると言われています。ただし、環境次第で高さが60メートルから75メートル、幹の太さが240センチにもなるといわれているので、あまり日本の住宅向きではないかもしれません。
けれど、日本人にもなじみの深いハワイのマウイ島(Hana Highway)でもレインボー・ユーカリが見られるそうなので、旅先での出会いを楽しむのも一興ではないでしょうか。
地球が生み出す天然の美、レインボー・ユーカリ。この雄大な自然がいつまでも生き続けられるよう、環境にも気を使っていきたいですね。
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[See Layers of Color Peel Off From These Eucalyptus Trees]
[Living Rainbow: Rainbow Eucalyptus, Most Beautiful Tree Bark on Earth]