京都には昭和の空気が漂う喫茶店が今も残ります。どこか過去と現在の狭間にあるような空間。レトロでどこか懐かしさが感じられます。京都のレトロ喫茶3選を紹介します。
イノダコーヒー
京都の老舗のカフェといえばイノダコーヒー。京都の朝はイノダからと言われているように、地元の人のみならず、観光客にも愛されています。そんなイノダコーヒーは1940年創業。京都の三条にある本店では、イノダのスタッフの方々のきめ細やかな接客が印象的です。常に気配りがあって丁寧な接客をしていただけるので、イノダでは気持ちのよいひとときを過ごすことができます。
イノダの飲み物の代表と言えば、コーヒー。特にブレンドコーヒー、アラビアの真珠はミルクとお砂糖を入れて飲むと美味しいのです。
喫茶ソワレ
喫茶ソワレは1948年創業の老舗喫茶店。ブルーの光に包まれた店内は幻想的。どこか異空間に迷い込んだようです。このブルーは女性を美しく見せる色なのだとか。喫茶ソワレでは画家東郷青児の絵画が飾られています。実際東郷青児も喫茶ソワレを訪れ、お気に入りのカフェのひとつだったのだとか。ブルーの光の中でより一層東郷青児の美人画は美しく見えます。
喫茶ソワレの名物といえばゼリーポンチ。とりわけ美味しいというわけではありませんが、色とりどりのゼリーポンチは宝石のようにキラキラとしていて、子どもの頃に夢見たような、ワクワクとした気持ちになれるのです。
住所:京都府京都市下京区 西木屋町通四条上る真町95
ホームページ なし
フランソア喫茶室
喫茶ソワレの近くにある、もう一つの老舗カフェは、フランソア喫茶室。昭和9年創業。イタリアバロック様式の内装で豪華客船のホールをイメージしたのだそうです。薄暗いオレンジの光の店内は、昭和初期の優雅さを味わえる空間。小説や映画で見たような昭和の空気感を現在まで伝え、外の世界を遮断するようにゆったりとした時間の流れる特別な場所です。
フランソア喫茶室ではレアーチーズケーキが有名です。濃厚な味わいですが、ペロリと食べることのできる美味しさです。
京都には昭和の空気が流れる場所も残っています。いにしえよりもっと私たちの時代に近い時代、昭和を求める旅も素敵かもしれませんね。
[フランソア喫茶室]
[All photos by Nanako Kitagawa]
[参考文献:京都カフェ散歩 川口葉子]