今や世界的な観光都市「京都」。京都は風光明媚な景観だけではなく、独特の食文化にも惹かれますね。他の土地では食べられない、京都の美意識を感じるもの。冬の京都で食べたいうまいもんのために、京都へ向かいたくなるのです。
鯖寿司
天明元年(1781年)創業、京の町衆がハレの日に好んで食べた味。完成されたフォルムに、京都の美意識を感じます。やや甘さを感じる鮨飯としめた鯖の相性が絶妙。
にしんそば
関東ではあまり見かけない、にしんそば。冬の京都には欠かせないもの。甘辛く炊いた味のしみた身欠きにしんから出る旨味と、蕎麦つゆがベストマッチ。京の底冷えから、身体を温めてくれます。
湯豆腐
京の水で洗われた、雪のような豆腐。土鍋でふるふると揺れる豆腐は、冬の京都に似合います。
衣笠丼
油揚げと九条ねぎを出汁で炊きあげ、卵でとじた「衣笠丼」。出汁がしみたおあげの旨味がたまりません。京都人は、おあげの扱いが本当に上手です。薄く切ったかまぼこと九条ねぎを卵でとじたものは「木の葉丼」と呼び、いずれも京都ならではの呼称です。
京都 ねぎうどん
うどんが見えないほど丼を覆うのは、たっぷり盛られた九条ねぎ。京野菜の九条ねぎの甘さを堪能しましょう。まんなかに盛られた生姜は、全体を引き締めるアクセントでもあり、身体をポカポカと温めてくれます。
京都 ねぎ焼き
【You Tube】嵐山のむら名物の「ねぎ焼き」を1分で紹介/ いいみやこネット
京都人のソウルフード。小腹が空いた時に食べたい。
[嵐山のむら]
おじゃこ
ちりめんじゃこと山椒の実を炊いたおじゃこ。これさえあれば、ごはんのおかずは他にいりません。
京漬物
漬物が苦手な筆者でも手が伸びる壬生菜の浅漬け、柚子大根、刻んだ柴漬け。小鉢に盛るだけで、食卓が華やぎます。
麩まんじゅう
むっちりもちもちした生麩の美味しさ。ひんやりした食感は、なぜか冬の方が旨味を強く感じます。
[麩嘉]
あぶり餅
きな粉をまぶし、白味噌ダレをとろりと絡めた一口サイズのお餅。炭火で焙った香ばしさがたまりません。今宮神社の参道にあるあぶり餅 一和は、平安時代創業の日本最古の和菓子屋。
京都独自の食文化が、私たちを惹きつけて止みません。実は始末屋さん(倹約)の食が多いのに、魅力的に変えるのが京料理の魔法。底冷えの京都に似合う、おとなが恋してしまう美味が数多くあります。
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