【TABIZINE 現地特派員による寄稿】
タイシルクといえば「ジム・トンプソン」ブランド!
今やお土産の定番にもなったほど、タイといえばシルクが有名です。そんなタイシルクを普及させたのはジム・トンプソンという実業家。
デザイナーとしても、染色家としても天賦の才能に恵まれていたトンプソンは、プリント模様のシルクを生み出し、タイシルクの名を世界的に広めました。自らの名前を冠した「ジム・トンプソン」ブランドは、今や最高級シルクブランドとして世界各国で人気があります。
そのジム・トンプソンのミュージアムがバンコク市内にありますので紹介したいと思います!
タイシルクの名を広めた男「ジム・トンプソン」の数奇な運命
ジム・トンプソンは1906年生まれのアメリカ人です。第2次世界大戦前はニューヨークで建築家として働いていましたが、34歳の時に自ら志願してアメリカ陸軍に入隊し、ヨーロッパで諜報員として活動しました。
終戦間際にOSS(米国戦略諜報局)の情報将校としてタイに派遣され、退役するまでバンコクに勤務し、タイに永住しました。家内産業であったシルクの手織りに興味を持ち、当時衰退の一途を辿っていたタイシルクに私財を投げ打って復興と売り込みに没頭した結果、欧米諸国でタイシルクの人気が上がり、タイシルクを復興させた男として世界中で知られるようになりました。
そんな彼は1967年3月にマレーシアで休暇中に謎の失踪を遂げ、現在に至るまで行方も生死も不明のまま手掛かりもつかめていないのです。
アイディア満載!ジム・トンプソンが暮らした家
高架鉄道BTSナショナルスタジアム駅の1番出口から徒歩7分。まるで都会のオアシスかのように「ジム・トンプソンハウスミュージアム」があります(毎日9:00~17:00開館)。入り口で入場券(入場料:23歳以上150バーツ、10歳~22歳100バーツ、9歳以下無料)の購入が必要です。
ジム・トンプソンの家は、失踪前に本人が暮らしていた邸宅を昔の建築法に従って復元したもの。私設博物館として登録され、1959年に一般公開後、今では人気の観光地となりました。タイの古い建築様式を多く取り入れ、大部分は100~200年以上経ており、そのうち何軒かはアユタヤから川を下って運ばれたものです。チーク材でできた家を6軒集めて造られ、至る所に建築家としてのアイデアがたくさん詰まったおもしろい家なのです!
トンプソンが愛したアンティークコレクション
家の中に入ってみましょう。日本語ガイドが常駐しており、室内を分かりやすく説明してもらえます(所要時間約30分)。ジム・トンプソンはタイやカンボジア、ビルマなどの古美術の収集家でもありました。家の中には、当時収集した美術品が多く飾られています。
室内は写真撮影NGですが、トンプソンのお気に入りの像や、寝室やダイニングなどに飾られたアンティーク品の数々は当時の生活を垣間見る事ができます。
このハウスの収益金はバンコクの盲学校の為に使われているようです。レストランやお土産ショップも併設されており、市内のアクセスしやすい場所にあるので、買い物の合間にでも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
ジムトンプソンアウトレットがおすすめ
ジム・トンプソンのシルク製品は、品質の良さと優れたデザインでお土産にも人気があります。タイ国内に本店をはじめ、支店が多数ありますが、中でもsoi93(BTSバーンチャーク駅から約300m)にあるジム・トンプソンセールスアウトレットは特におすすめです。
4階建ての建物に、お茶やお菓子、小物類、雑貨、衣服、生地など、とにかくたくさんの品揃えがあります。カーテンやクッションカバーをオーダーする事も可能。正規の店には並ばない型落ちやサンプル品を取り扱っているようですが、実際は正規店と同じ商品も多数見られます。定価の約3~5割引で購入できるので、ぜひ掘り出し物を探しに行ってみてください!