旅にまつわるさまざまな費用や価格料金をとりあげるTABIZINE【リアルなお金の話】特集。今回は、虫歯など海外での歯科治療費の体験談を紹介します。
歯は痛み出すと、とっても厄介。食事をおいしく味わうことができないばかりか、観光中も歯の痛みと戦わなくてはいけません。風邪薬や胃腸薬は準備万端でも、海外旅行中の歯のトラブルは考えない人も多いのではないでしょうか。
「海外旅行傷害保険に加入しているから安心」と思いきや、歯科治療は基本的に対象外なので注意が必要です。
シンガポールでの治療費、衝撃の◯◯万円!
25歳までは、虫歯一本ない健康な歯を維持していた筆者。このため、日本国内での歯科検診を何年も受けずに、勤務地のシンガポールへ渡航しました。シンガポールで暮らし始めてから約1年が経ったある日、激しい頭痛に悩まされることに。同僚に症状を話すと「虫歯だろう」ということで、現地の歯科に足を運んだのです。
そこで伝えられたのが「虫歯が深いところまで進行してるので、歯の根幹治療(※)が必要です。1本8万円、2本やられてるから、合計16万円以上ですね」。
※根幹治療というのは、炎症を起こして痛んだ歯髄(歯の神経・血管)の治療のこと。
ただでさえ歯の痛みで思考が低下しているのに、予想外の治療費の高さにダブルパンチ!! 町の歯医者さんといった雰囲気のところを選んだのに、そんなに高いなんて・・・と意気消沈。診察料50ドル(2009年当時で約3000円程度)を支払って、我慢することにしたのです。
マレーシアで受けた歯の根幹治療
歯の痛みを我慢すること3日、シンガポールと比べて物価の安いマレーシアで歯科治療を受けることを思い立ちました。クアラルンプールにある日本人駐在員御用達という、設備が整っていて医師の評判が高い歯医者「Chai Dental」を訪れることに。
デジタルスクリーンで歯の状態を医師と確認しながら、根幹治療のための手順を詳しく教えてもらい、治療費についても納得したので、通院することに決めました。根幹治療、セラミックとプラスチックでできた白い歯の詰め物2コで、約8万円の出費。日本国内でも保険適用外の白い歯の詰め物は高額なので、この値段は妥当だと思うのですが、いかがでしょう?
海外での歯科治療は高額?
シンガポールに限らず、アメリカやオーストラリアなど歯科治療がとても高額な国も珍しくありません。オーストラリアに滞在中、欠けてしまった歯に一時的な詰め物をしてもらうだけで4万円・・・ということもありました。一時的に痛みは和らいだものの、これはかなり痛い出費。
余談になりますが、海外でも日本国内と同様に医師の腕も施設もピンキリです。もしも海外で歯科治療を受けることを決めたら、現地でも評判の高いところを訪れるようにしたほうがよいでしょう。少しでも歯の健康に不安のある人は、海外旅行の前に検診に行くことをおすすめします。
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