じめじめした梅雨は苦手、と嫌わないでください。雨は大地を潤し、命を育てます 。梅雨だからこそ見られる美しい絶景があるのです。
森林浴とマイナスイオン
奥入瀬渓流
緑に染まる奥入瀬渓流は、梅雨時に水量を増して、豊かな流れを見せます。奥入瀬グリーンは、雨で洗われてより一層緑を濃くします。心も身体も緑に染まる森林浴ができますよ。
幻想的に霞む、神様のいらっしゃる池
長野 上高地
マイカー乗り入れ禁止の上高地は、美しい自然が保たれています。明神池は一之池と二之池、大小2つからなる池で、池畔には穂高神社奥宮が鎮座する聖地。パワースポットと呼ばれるように、神聖なエネルギーに満ちています。訪れた人誰もが厳かな気持ちになり、感銘を受ける場所。雨に霞む明神池は、なお一層神秘的です。
清々しい青もみじ
京都
両脇から枝を伸ばす、青楓の清々しさ。一雨ごとに、青さを増します。光明寺は、長岡京の紅葉名所として有名なお寺。
雨が織り成した苔の庭
京都 嵯峨 祇王寺
しっとりと濡れた苔は大変趣がありますね。雨が苔を育て、自然のカーペットを織りあげます。世界遺産の苔寺(西芳寺)は予約が必要ですが、祇王寺は予約なしで訪れることが可能。平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が清盛の心変わりにより都を追われるように去り、母と妹とともに出家、入寺した悲恋の尼寺として知られます。
日本で最も雨が似合う町
金沢 ひがし茶屋
美しい出格子がある、重要伝統的建造物群保存地区に指定された古い町並み。日が暮れると、茶屋から漏れ聞こえる三味線や太鼓の音に風情を感じます。金沢は「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど雨の多いエリア。雨に濡れて艶を帯びる石畳のしっとりした雰囲気に、金沢ほど雨の似合う町はないと感じ入ることでしょう。
世界自然遺産は雨によって育てられた
鹿児島県 屋久島
1993年12月日本初の世界自然遺産として正式に登録された屋久島。樹齢三千年を超える縄文杉や、千年以上の屋久杉が茂る生命の森。映画「もののけ姫」の舞台モデルとなった、深く苔むした清水湧く白谷雲水峡の森は、雨が育てた絶景です。
梅雨がお米を実らせる
水田
梅雨の一番の恩恵は、水田を潤わせ、私たちの主食お米を実らせてくれることです。梅雨に雨が降るからこそ、水田が潤い、稲が育ちます。逆に雨が降らなければ、水田は干上がって稲は枯れてしまいます。「恵みの雨」は、命を繋ぐものなのです。
森林や水田が雨の被害を防ぐ
雨が森林や水田を育てると共に、洪水を防ぐという役目を果たし、自然の共存をしています。
こうしてみると、雨が自然や美観を育ててくれるのですね。雨が多く湿気の高い日本ですが、それゆえ緑や水が豊かであると言えます。世界に誇る絶景は、雨が作り上げたものなのですよ。そう考えると、雨が好きになりそうですね。
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