東南アジアはもとより、世界でも安全な国として知られるシンガポール。世界銀行の調べによると、犯罪・暴力に対するコストの低さから見たシンガポールの治安の良さは世界第7位(2016年度)だそうです。ちなみに日本は33位。
では、具体的にシンガポールはどれぐらい安全なのでしょうか?
元在住者から見たシンガポールの治安
シンガポールは、女性ひとりでも安心して夜遅くまで外出できる数少ない国だと感じています。女性ひとりで夜遅くにバスやMRTを利用しても、深夜にタクシーを拾っても、犯罪に巻き込まれることは考え難いということです。
当地では2年間暮らしましたが、スリや置き引きに遭ったことも、詐欺にあったこともありません。深夜のシンガポールは、夜の東京よりも安全なのではないかと思うほどです。
ただ、どんなに安全と言われても、軽犯罪はどこの国でも起こります。気をつけたいポイントや注意すべき事柄を次にまとめてみました。
フードコートでのスリ・置き引き
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日本国内のフードコートでは、バッグや上着などを席に置いてから注文しに行く人も珍しくないのでは? シンガポールのフードコートだと、これはおすすめできません。席を確保したい場合は、あらかじめ購入しておいたドリンクや菓子パンなどをテーブルの上に置くといった方法がよいでしょう。
シンガポールには低賃金で働いている外国人労働者も多いこと、さまざまな価値観をもった人が住んでいること、などを頭の隅に入れておくことも大切です。ということで、フードコート内での所持品の管理はしっかりと!
ジカウイルス感染症(ジカ熱)
ジカウイルスを持った特定の蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)に刺されることで感染するジカウイルス感染症。厚生労働省の最新情報では、シンガポールは現在も感染伝播が起きている地域に分類されています。
感染した人を刺した蚊からほかの人へ感染するリスクだけでなく、輸血や性行為による感染も指摘されているので、他人事だとは思わず気をつけたいものです。
インターナショナルな環境のシンガポールは、さまざまな人と出会う機会も多いと思います。ジカウイルス感染症だけでなく性病も心配ですから、もしロマンチックな関係になっても避妊は絶対にすべきです。
いかがでしたか? シンガポールで注意すべき点は、思わぬところにあったかもしれませんね。「治安の良いシンガポールだから安心!」と気を緩めすぎず、旅行を楽しみましょう。
[外務省 海外安全ホームページ]
[厚生労働省]
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