ホリデーって?!
「日本人がホリデーでよくすること」といった記事が英紙テレグラフに掲載されました。欧米の人たちから見た、日本人旅行客の特徴について書かれています。ちょっと気になりますよね。
欧米なら、感謝祭、クリスマスから年始、イースターなど、家族と共に過ごす休暇もありますが、数週間を海外の避暑地で過ごしたり、冬のスキーリゾートでのんびりウィンタースポーツを楽しんだりといった「滞在型の旅行」こそホリデーだというイメージがあります。
一方、日本人が欧米へ旅行する場合、ツアー会社が設定する短期間の間に次々と名所を巡る日本の「見学型の旅行」に人気があります。そのあたりも、いったいどんな風にみられているんでしょう。
パリ症候群に犯される日本人観光客?!
「パリ症候群」は、ほとんど日本人しかかからない精神状態のこと。ロマンチックな街並みを期待して出かけたにもかかわらず、そうでもないという現実とのギャップに、精神的についていけなくなってしまうらしいんです。
その症状としては、自分の思い込みに極端に支配されたり、妄想に囚われたり、不安感、めまい、多汗などがあるそうです。フランスの精神医学誌「Nervure」では、「愛とファッションの街」に、「魅力的な人々」に対する、過度なロマンティックな期待が原因となっているとのこと。また、パリの大使館によれば、年間に20人ほどがこの症候群にかかってしまい、旅の途中で帰国するほどだそうです。
重症というレベルではないにしろ、少なからずこんな気分になることを体験したことがある人もいると思います。しかし、これが日本人に特有だとは、日本人にとってもびっくりですね。
名所旧跡めぐりとショッピングが好きで、ビーチは苦手?!
日本のツアー会社が提供するツアーは、まるで分刻みで名所・旧跡を見学するスケジュールになっているものが多いと思います。つまり、そういった旅を求める人が多いということなんでしょう。最近は自由旅行にチャレンジする人たちも増えてきていますから、多様化している状況もあるとは思います。そして、旅にはショッピングが欠かせないもの事実。その土地の名産品を見て回るのは楽しいですし、お土産にも喜ばれます。
でも、これがどうも不思議に映るらしいんです。バスに乗って目的地に着くと、ワーッと降りてきて写真を撮ってバスに戻って、さっと次の場所に移動するといったイメージもあるようで、滞在型ののんびり旅を好みがちな欧米の人には驚きなんですね。
そしてビーチでは、長袖に日傘の完全防備で、ただ見学している日本人を見ることも多いようで、「なぜ、ビーチで開放的に楽しまないのか」と不思議に思うそうです。でも考えてみれば、日本人がビーチで遊ぶとすれば、国内のビーチでも十分楽しいですし、グアムやサイパン、ハワイなど、欧米の本土よりも近場のビーチは日本人に人気の、滞在型ホリデーの旅行先です。
ですから、例えばヨーロッパ旅行の途中でわざわざビーチで寛いでみようは、なかなか思わないのかもしれませんね。実際には、日本人だってビーチリゾートや海水浴を楽しんでいると思います。
礼儀正しい日本人が不思議って、どういうこと?
外国人が思う日本人の行動パターンとしては、礼儀正しい、時間に正確など、これまでにもよく言われているものもありますが、特に旅先では、公共の場所で大声を上げない、写真を撮ってはいけない場所では撮らない(撮るなら大っぴらに撮らない)ことが不思議だと思われているようです。
逆に、「時に無礼講で、うっかり時間を忘れてしまって、興奮すればどこでも大きな声を出してしまうこともあり、撮りたい写真は撮ってしまう」ような人って、日本人から見ると問題ですよね。それに、海外の人たちから見てもあまりよろしくないと思っている様子。ただ、日本人のように、全員が全員きちんとしていることは、不思議に映るようです。
日本人のおしゃれには世界が注目!
海外を旅していると現地の人から、「日本人の女の子はなんでみんな素敵な服を着ているんだ」といった質問されることが何度もありました。確かに、日本人は男女を問わず。旅行中でも清潔感のある、比較的きちんとした服装で、かつ適度なおしゃれを楽しむことを忘れていないと思います。
一方、ヨーロッパを旅していると、短パンにTシャツの旅行客が、老舗デパートへの入店を断れているのを見たこともあります。ある北米の都市の繁華街では、ジーンズに黒いジャンパーを着た男性が多くて、色彩のなさに驚いたことも。
ですから、日本人の普段着に近いおしゃれでも、とても魅力的に映るようです。旅先でも、きちんとした身なりでいることはいいことですよね。
シャイなのに意外に大胆
さてさて、ちょっと不思議に見える日本人ですが、外国の人たちにとって少なからず興味があることは確かなようです。日本人はシャイで英語が流ちょうじゃない人が多いという一般的なイメージがあるようですが、その一方で、実際に話しかけてみるとジェスチャーやガイドブックの会話集を使ったり、スマホの翻訳アプリを使いこなして、楽しくコミュニケーションできるといった体験も語られています。一見シャイだけど、話しかけてみたらフレンドリーといった印象なんですね。
つまり、恥ずかしがらずに話しかければ、旅先で出会った人たちとコミュニケーションできるということですよね。会話が弾むかどうかは、お互いのフィーリング次第。なにも恐れることはなさそうですね。
とういうわけで、海外で日本人が不思議に思われている5つのポイントをご紹介しました。不思議に思われているということは、興味を持たれているということ。幸い、ネガティブなものはなかったので、次の旅ではこれをユニークな魅力と受け止めて、さらに自分らしい旅にしたいですね。
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