エキゾチックな街並みや可愛い雑貨で女性の心をくすぐってやまないモロッコ。モロッコを訪れるなら、モロッコだけを目指すのではなく、モロッコへのアクセスがよいパリとセットで訪れてみませんか。パリへの「寄り道」には、実は意外なメリットがあるんです。
一度でまったく趣の異なる2か国が楽しめる
パリとセットでの旅行を考えるなら、イギリスやドイツ、ベルギーなど近隣のヨーロッパ諸国と組み合わせたプランを組む人が多いでしょう。
ところが、いくら美しい街並みでも、ずっとヨーロッパの風景を見続けているとせっかくの感動が薄れてしまうことも。その点モロッコならば、フランスとはまるっきり違う景色や異国情緒が楽しめるので、旅の刺激やワクワクも2倍になります。洗練されたパリを旅した後に、モロッコのスーク(市場)の雑踏に揉まれるなんて、粋ではありませんか。
通り道なので時間的ロスが少ない
日本からモロッコへ行く場合、ざっくりと見ればパリは通り道。まったく違う方向に行くわけではないので、時間的ロスはわずかで済みます。
また、2017年11月現在、日本からモロッコへの直行便は就航しておらず、いずれにせよパリやアブダビ、ドバイ等での乗り継ぎが必要となるため、モロッコに行く途中にパリに立ち寄るのは合理的なのです。
日本~モロッコ間の単純往復よりも航空券が安く済むことがある
日本~パリの往復航空券とパリ~モロッコ間の往復航空券を別々に購入した場合、旅行日や発着地によっては日本~モロッコ間の単純往復よりも航空運賃の総額が安く済む場合があります。
というのも、日本~パリ間は航空会社間の競争により航空運賃が低く抑えられているのに加え、パリ~モロッコ間はLCC(格安航空会社)が就航しており、驚くほど安い航空券が見つかることがあるからです。
たとえば2017年11月は、パリ発カサブランカ行きは7000円、マラケシュ行きは3000円、フェズ行きにいたっては2000円から便が出ています。運賃は旅行日や予約タイミングによって変動しますが、パリからなら、びっくりするほど安くモロッコへ行けるチャンスがあるのです。
直行便で行ける都市が多く周遊ルートが組みやすい
地理的にも近く、またモロッコがかつてフランスの植民地であった影響もあり、パリ~モロッコ間のフライトは選択肢が豊富。日本発モロッコ行きの航空券を購入しようとすると、どうしてもカサブランカなどの大都市への便が中心になり、地方都市への便は乗り継ぎが悪く時間がかかったり、割高になったりすることが少なくありません。
しかし、パリからならば話は違います。パリからLCCの直行便で行けるモロッコの都市は、タンジェ、フェズ、ラバト、カサブランカ、マラケシュ、アガディールなど。出発地に戻ることなくモロッコを効率的に周遊するルートが組みやすいのは嬉しいかぎりです。
フランス語の予習になる
モロッコの公用語はアラビアとベルベル語ですが、地理的・歴史的背景から、フランス語も広く通じます。看板や食堂のメニュー、商品パッケージなどはフランス語が併記されていることがほとんどで、モロッコではフランス語が準公用語的地位にあるといっていいでしょう。
観光地のホテルやレストラン、土産物屋などでは英語が通じるところも多いですが、まだまだ外国語といえばフランス語が第一で、いつも英語が役に立つというわけではありません。タクシードライバーにもあまり英語が通じませんし、大衆的なレストランではアラビア語とフランス語のメニューしか置いていないこともしばしば。
そこで、パリを旅行しているあいだに、「野菜」や「肉」といった食事に関する単語や、「駅」や「鉄道」といった移動にまつわる単語など、最低限のフランス語を覚えておくととても便利。旅行中によく使う言葉をいくつか知っているだけで、モロッコの旅がぐっとスムーズになるはずです。
困った旅行者を放っておけないような親切な人が多いモロッコ。片言でも現地の人々とコミュニケーションがとれれば、忘れられない思い出がたくさんできることでしょう。
※2017年11月現在、外務省海外安全ホームページにおいて、モロッコは危険レベル1(十分注意してください)に指定されています。渡航にあたっては最新の情報を入手し、安全確保につとめてください。
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Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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