どれだけスーツケースを大切に扱っていても、一度海外に行くと、必ずスーツケースには汚れが付着しますよね。ゴロゴロと旅先で引き回したりステッカーを貼られたりするのですから、仕方のない話。
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そこで今回は汚れたスーツケースのクリーニング方法を、スーツケースのレンタルを行うククレンタル(本社:埼玉県志木市)に教えてもらいました。
ソフトキャリーケース、金属製、プラスチック製のハードスーツケースと、種類ごとに聞きましたので、ご自分のスーツケースに合わせて参考にしてみてくださいね。
ソフトキャリーケースの場合
小さなポケットが多く、機能性に優れた布製のソフトキャリーケースは、どういった方法でクリーニングをすればいいのでしょうか?
〇日常的な汚れは、固く絞ったぬれタオルで軽くふく。
〇汚れが目立つようならば、タオルに中性洗剤を薄めた水をしみ込ませ、固く絞って軽くふく
洗剤が濃かったり、ごしごしと強くこすったりすると、ソフトキャリーケースの表面に施されたコーティングや、はっ水加工が落ちてしまうそうですので、要注意です。
「ソフトキャリーケースのボディ素材は、ナイロンやEVAと言われている布製のものが多いため、はっ水性(加工)がない場合は、過度な水ぶきも注意する必要があります」
との助言もありました。また、絶対に避けたいNG方法はこちら。
×自分で丸洗いする
スーツケースが台無しになってしまう恐れもあるそう。気をつけましょう!
ハードスーツケースの場合
一方でハードスーツケースの場合は、どうなのでしょうか? ハードスーツケースには、金属ボディとプラスチックボディがあります。それぞれ整理していきましょう。
〇軽い汚れの場合は、ガラスクリーナーやガラス磨きで磨いてから乾ぶきで仕上げる
×研磨剤入りのクリーニング液などで磨くと、変色の原因になる
くれぐれも注意したいですね!
〇軽い汚れであれば、タオルに薄めた中性洗剤をしみ込ませ、汚れをふき取る
→奇麗な水をしみ込ませたタオルを固く絞って洗剤をふき取る
→仕上げに乾ぶきをする
こんな方法は絶対にNG!
ちなみにハードタイプに共通する注意点ですが、目立つ汚れやシールの跡を消そうと、
×シンナーや除光液を付ける
行為は絶対にNGだといいます。
「ボディ部分(特にプラスチック部分)は、シンナーやベンジンなど、アルカリ剤や溶剤とあるものを使用した場合、表面が変色・変形する場合があるため、絶対に使用NGです」
とのこと。では、シールの跡など、ひどい汚れはどうすればいいの? という方、その点をククレンタルに聞いてみると、
「ご家庭では、基本的には水ぶきで、 取れないものに関しては目の細かい柔らかいスポンジなどを使っての水ぶきが推奨されます。目の粗いもの、硬いものはキズを作ることなりかねないので、 使用はご注意ください」
と教えてくれました。
メラミンスポンジや消しゴムは使ってもいいの?
スポンジの中でも『激落ちくん』などのメラミンスポンジについて聞いてみると、
「メラミンスポンジについては、 水のみで使用する場合は基本的には問題ありません。プラスチックなどの表面を物理的に削ってしまうもの(サンドペーパーや金たわしなど)はNGです」
と教えてくれましたよ。
ちなみによくある手段として、汚れ落としに消しゴムを利用する人も居るのでは? その点についても可否を聞いてみると、
「ハードではおおむね問題ないかと思われますが、 消しゴムも柔らかいですが研磨剤のため、 汚れの箇所だけをスポットで利用された方が良いかと思われます。ソフトキャリーケースですと、消しゴムもこすった際に、 生地の折り目などに刷り込まれる可能性があり、お勧めしておりません」
との回答がありました。
以上、スーツケースのタイプ別お手入れ方法を紹介しましたが、いかがでしたか? 旅行前にスーツケースを準備していたら汚れが気になったという方、早速試してみてくださいね。
[取材協力 ククレンタル・・・スーツケース・キャリーバッグ、旅行用品のレンタル及び販売事業を行う]
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