タイに旅行に行くなら、貧乏旅行で最低2週間は滞在したいと思っている(そんなことを思っているから妄想でしか行けないのだが)。
バンコクを起点に北から南、西へ東へ。行きたい場所が山ほどあって、困ってしまう。
だが、まずはバンコクだ。タイ王国の首都であり、800万以上の人が暮らすまちだけに、魅力はまさに宝石箱のようにある。
初めて行くまちに行ったら、高いところからそのまちを見下ろすのが僕定番の旅のスタイルだが、バンコクは今、高層ビルの建築ラッシュだそうだ。バンコク一の高さを誇るビルが出来てはまた抜かれ、ということを繰り返しているらしい。
中には、ビルは出来て開業したけど、展望台の開業はまだ、なんてこともあるらしい。落ち着いた情報が入るまで、しばし眺望を楽しむ妄想はおやすみしよう。
バンコクに着いたなら、まず最初にするべきは宿泊場所を決めること。
貧乏旅行を楽しむのだから、宿泊するのは当然、ホテルではなくゲストハウスだ。バンコクでゲストハウスといえば、世界中からバックパッカーが集まるカオサンロードがある。
今の時代でも安ければ1000円以下で泊まれるゲストハウスがいくつもある。中には共同とはいえ、シャワーも使えて清潔なゲストハウスだってその値段で泊まれるのだから、貧乏旅行を楽しむ者にとってはありがたい。
ゲストハウスにはドミトリーと呼ばれる相部屋形式の部屋があり、そこが一番安い。言語に自信があるなら、世界中の人と友達になれるチャンスかもしれない。
だが、貧乏旅行を楽しむといっておきながら、そこはやっぱり1人の時間が欲しいので、僕はシングルルームに泊まることにする。夜くらい、周りに気を遣わずに眠りたい。
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宿が決まれば、さっそくバンコクの街を散策だ。
まずはカオサンロードをぶらりと歩こう。タイ料理店にカフェ、バー、タイ式マッサージのお店。さらにはジュースや果物を売る屋台まで。世界中の人種の坩堝と化している通りには、タイを堪能できる様々なお店が建ち並ぶ。やりたいことや買いたいものは色々あるので、ここはひとまず屋台でアイスキャンディでも買って、それを食べながら通りのお店を物色するとしよう。買い物嫌いの僕のことだ、きっとそれで満足してしまうに違いない。
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バンコクで、絶対にやっておかなければならないのは寺院巡りだ。
それにしても、仏像に心を癒やされるようになったのはいつ頃からだろうか? 祖母の家がなかなか由緒のあるお寺なので、普通の人よりは仏像に慣れ親しんできているかもしれない。それでも、子供の頃などは、仏像を見てその顔の表情に慈悲を感じることもなかったし、むしろ「ちょっと不気味」くらいに思っていた。
それが今や、ちょっと話題の仏像展に足を運んでしまったりするのだから、時の流れというのは恐ろしい。というわけで、バンコクでも寺院を巡り、仏像を拝みたいのだ。
タイで寺院に行く場合は、服装に気をつけなければいけない。神聖な寺院では。タンクトップや短パン、サンダルなどはNGだ。
他にもタイには仏教国ならではのNGがある。例えば、頭は精霊が宿る場所とされているため、子供の頭などを撫でてはいけないし、基本、頭より高く手を上げることもNGなのだ。
だから、タクシーを停めるときにも思い切り手を上げてはいけないらしい。仏像の国外への持ち出しも禁止されているというが、土産物レベルなら平気らしい。
そんなことに注意しながらバンコクの寺院に向かってみたい。移動はもちろん、タイならではの三輪バイク「トゥクトゥク」だ。これに乗らずして、タイに来たとはいえないだろう。
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ワット・ポーはバンコクでもっとも古い歴史を持つ寺院。金色に輝く巨大な涅槃仏が有名だ。46mもあるお釈迦様が寝そべって笑みを浮かべている。そんなお釈迦様を前にしたら、同じ姿を真似して写真を撮ってみたくなるに違いない。が、そんなことは許されるわけはないので、ここはぐっと我慢だ。
次に向かうのは、「エメラルド寺院」とも呼ばれるお寺、ワット・プラケオだ。タイ王宮の敷地内にあり王宮の守護寺とされている。東南アジアの寺院らしい大きな仏塔が3つあり、それを見るだけでも自分が今、異国の地に立っていることを実感させられるだろう。
さらに、それを見守る大きな刀を持った仏像も、日本では見られないきらびやかなもので、目も心も奪われる。
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そんなワット・プラケオで必見なのが、本堂に祀られているエメラルド色の仏像だ。
このエメラルド仏は、13世紀にタイ北部のまち・チェンライで、落雷で倒壊した寺院の仏塔内から偶然発見されたと言われているが、詳細は不明。時の王や権力者がこの仏像に魅了され、各地を転々としていたという。そんな話を聞いて、どうして見ないでいられようか。
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そして、バンコクの中心地を流れるチャオプラヤー川を渡り、「暁の寺」ワット・アルンへ。ワット・プラケオができるまでは王室の守護寺で、エメラルド仏もここに安置されていた。
そんなワットアルンの大仏塔の高さは何と、約80m。しかもその途中までは階段で登れるようになっているというのだから、1800年代に建立された時には最高の景色が拝めたに違いない。夜にはライトアップもされ、バンコクを代表する景観のひとつにもなっている。ちなみにこのワット・アルン、現在の10バーツ硬貨にも描かれている。
大仏塔の横には本堂があり、中の回廊には120体の仏像がずらりと並んでいる。本尊には、1800年代初期の国王ラーマ2世の遺骨が納められているのだとか。仏像をゆっくり眺めていれば、きっと時が過ぎるのも忘れてしまうに違いない。
他にも、ワット・マハータートやワット・ベンチャマボピット、ワットトライミットなどなど、バンコクには見ておきたいお寺がたくさんある。
だが、せっかくタイに来たからにはお寺だけの見物ではもったいない。バンコクから少し離れるけど、水上を行き交う小さな船でみやげものや出来合いの食べ物だけでなく、鍋やフライパンを使って調理した料理まで食べさせてくれる水上マーケットにも行きたいし、国技でありながら試合前に神に祈りを捧げる儀式があったりする日本の相撲との類似点が多いタイの国技ムエタイも見てみたい(で、ありながら賭けの対象になっている辺りがなんともおもしろい)。
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そして、何といっても一番の楽しみは、バンコクのナイトマーケットで食べる本場のタイ料理だ。きれいなお店ではなく、屋台で食べる方がより本場の味を楽しめるに違いない。
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タイ料理といえば、今、人気のパクチーがつきものだ。どんな料理にも入っている。
はじめ、僕はパクチーが苦手だったがタイ料理が好きでしょっちゅう食べていたら、すっかりその味が気に入り、パクチーがないのは寂しいとすら感じるようになってしまった。
とはいえ、タイでパクチーといえば、日本のパセリのようなもので、日本人のようにサラダでパクチーを大量に食べたりするのはタイ人にとっては驚きの光景らしい。
もちろん、一番食べたいのは世界三大スープのひとつにも数えられるトム・ヤム・クンだ。
僕は辛いものが好きだけど、どうやら体質は辛いものには合っていないらしい。辛いものを食べると耳の奥が痛くなり、頭皮全体に汗が噴き出す。それでも、そのおいしさに食べるのをやめられない。特に酸っぱ辛い味が癖になるトム・ヤム・クンはタイ料理店に行けば必ず食べる一品だ。本場のトム・ヤム・クンの辛さやいかに?
そんなバンコク旅行。いったいいくらくらいで行けるのか?
今回は貧乏旅行なので、ツアーではなく往復の航空券で安いものを探してみたい。国内大手航空会社を使うと、平均7~8万といったところ。安いもので、5万6000円というものもあったが、出発日などかなり限定される。
格安航空券で探すと全体的な平均は4万5000円程度。けれど、探せばあるある。やっぱりバンコクは大きな都市なので多くの航空会社が乗り入れているからでしょう。3万円台なり2万円台のものもチラホラ。
そんな中で見つけた最安値は、なんと2万円ポッキリ! ゲストハウスに停まれば宿泊費だってそんなにかからないし、時間さえあれば、今にでも旅立ってしまいたい思いだ。
もし、もっと安い航空券を見つけた人は、ぜひご一報ください。
※価格は2018年1月11日時点の情報をもとにしております。ご了承ください。
※ここに書いてあることは信頼ある情報元から調べたつもりですが、もし間違っていたら教えてください。すぐになおしてより完璧な妄想にしたいと思っております。
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