ボードゲームといえば人生ゲームが定番ですが、実は数年前から大人もはまる本格的なボードゲーム・カードゲームが密かに人気です。ボードゲームの専門店やボードゲームカフェといった存在を、あなたもニュースなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。
ボードゲームの魅力は、プレイヤーそれぞれの考え方や能力がゲーム内容に色濃く出てくるところ。実は一晩語り明かすより性格がわかってしまうんではないかと、筆者は密かに思っております。そして何より、大人数でもひとつのテーブルで盛り上がれるのがいいところ!
今回は、ボードゲーム好きの筆者が初心者でも楽しめる、「はまるボードゲーム」勝手にランキングをご紹介します。
第5位 フライングタイガー 世界の国旗メモリーゲーム
いわゆる神経衰弱が国旗でできます。説明なしにすぐにはじめられる手軽さ、いつのまにか国旗と国名を覚えてしまうメリットなどがポイント。旅好きにはたまりませんね。
フライングタイガーがデンマークのブランドなので、登場する国はヨーロッパ方面に偏っています。筆者はフェロー諸島(写真上の一番右)が読めずにググりました。そのついでにどんな地域なのかも思わず調べ始めるなど、世界への興味が自然と広がっていきます。
ポケットサイズで持ち運びに便利、缶が可愛い、300円のプチプラも魅力。ルールも簡単なので、旅行などに持っていくと言葉が通じない同士でも楽しめそうです。
第4位 ペチャリブレ
与えられたカードを使って相手をどう倒すかを即興でしゃべるトークバトルゲームです。対戦は1対1。判定はその二人のトークを聞いている他のプレイヤーたちが下します。
対戦するプレイヤーそれぞれに、青いキャラクターカードを1枚、オレンジのアイテム/特徴カードを2枚配り、それを組み合わせて相手を言い倒すのです。ユーモアととっさの機転が問われる高度なゲーム。多少理不尽でもトークの勢いや開き直りの面白さで勝てることも多いので、ちょっと酔っ払った状態でプレイするのも楽しいかも。
とある対戦で筆者が無敵を誇った組み合わせ。「おかん」ー「元カレ・元カノ」「植物と会話できる」。さて、この組み合わせでどんなトークバトルを繰り広げたかは・・・ご想像にお任せいたします。
[ペチャリブレ]
第3位 犯人は踊る
いわゆる人狼的な犯人当てカードゲーム。でも、人狼よりずっとルールもシンプルでイラストのせいか雰囲気もゆる〜く楽しめます。カードにルールが書いてあるので、初心者でも難しくありません。
基本的には、一人ずつ順番に、配られた手持ち札から1枚ずつカードを出していきます。出したときはカードの指示に従わなければいけません。こちらは犯人究明のキーとなる持っているとワクワク・ドキドキするカードたち。犯人の人はそのまま逃げ切りを目指してもいいし、さっさと他の誰かに犯人カードを押し付けてもOK。
手元にあるとテンションが下がる、あまり影響力のないカード、「うわさ」と「一般人」。
使い方次第で活躍する、持ち手の手腕が問われるカードたち。
ポーカーフェイスや人間観察能力が問われるのは、犯人当てゲームならではのスリルです。筆者はいまだかつてこのゲームをして「もう一回!」と言わなかった人を見たことがありません。それほど中毒性高し!
このカードゲームもコンパクトで持ち運び便利。神経衰弱と違って狭いスペースでもプレイできるので、場所を問わず楽しめるのもいいですね。
[犯人は踊る]
第2位 私の世界の見方
いわゆる大喜利のようなゲーム。2004年にドイツで発売され、ドイツ年間ゲーム大賞の審査員推薦作にも選ばれた傑作の日本版。プレイヤーの世代や趣味趣向によって何が受けるかが左右され、笑いは生物だということを如実に実感できるのが面白い。同じ言葉でも、読み方ひとつで笑えるかどうかが変わってくるので、そこは演技力が問われます。
親はお題カードを1枚選び、みんなに出題します。「父は母をアドレス帳に●●で登録している。」「●●に固執する男って、最低!」「●●と●●を堪能できる国内旅行があったならば、私はすぐに申し込むだろう。」など、お題を聞いただけで笑えてくる名問が目白押し。吹き出し(●●)の部分がお題となります。
みんなはお題の吹き出しの部分に何を入れたらウケるかを考えて、自分の手持ちの単語カードを選びます。吹き出しが2つあるときは、カードは2枚提出。勝敗を決めるのは親です。親が一番気に入った単語カードを出した人が勝ちとなります。
上のラインナップは我が家で人気の単語カードたち。「太もも」「近海マグロ」はなぜか特に人気です。
親が気にいるかどうかがキモなので、ゲームが進んでくると、みな親の趣味趣向を「読む」ようになります。筆者は「漢字好き」だと指摘されました。四字熟語的な単語を気にいることが多いそうです。そんなこと、今まで生きてきて初めて知りました(笑)。
[私の世界の見方]
第1位 ディクシット
女性に大人気、感性とイマジネーションのコミュニケーション・ボードゲームです。ドイツ年間ゲーム大賞を受賞し、世界中にブームを巻き起こした実力派の日本版。
ディクシットの魅力はなんといっても、この美しいカード。ときにメルヘン、ときにシュール、ときにユーモアを感じさせるカラフルでバラエティに富んだカードたち。語り部役はまず、自分の手持ちのカードから1枚選び、そのカードから連想する「言葉」をみんなに伝えます。言葉は「夢」「え!?」「そうきたか〜」「ちょろちょろ」などどんな言葉でもOK。
みんなはその言葉から連想するカードを手持ちから選んで出し、すべてをシャッフルしてから発表。どれが語り部のカードかを投票します。
投票の結果によってポイントが決まり、各自うさぎのコマを進めていきます。山札がなくなった時点で一番うさぎを進められた人の勝ち。
ちなみに、語り部は全員にカードを当てられてしまうとポイントがもらえないので、バレバレと的外れの微妙なラインを狙ってカードや言葉を選ぶ必要があります。
この駆け引きがまた面白いのです。自分以外の人が「言葉」から連想するビジュアルが予想と違うのときの感覚の違いもまた、このゲームならではの発見です。
[ディクシット]
ボードゲームは旅先でも盛り上がる!
いかがでしたでしょうか。ボードゲームやカードゲームは、旅先に持っていくとまた楽しいですよ。いつもは無口な人がゲームでは存在感を醸し出したり、思わぬ面白い一面が飛び出したり。きっともっと仲を深めてくれるきっかけになると思います。
[All Photos by Aya Yamaguchi]