自分の欲求に素直になることを教えてくれた、旅先で出会った3人のお話

Posted by: Yoko Nixon

掲載日: Mar 11th, 2018

日々の生活に追われ、プレッシャーやストレスと戦う毎日のあなたへ。世界を旅した筆者が旅先で出会った人たちから学んだ、自分の欲求に素直に生きることの大切さについてご紹介。大人になった今だからこそ思い出したい、気持ちの持ち方のエピソードです。

未来特集 始める前から諦めてない?大人にこそ必要な自分の欲求に素直になるという事

あなたは今の人生に満足していますか?小さい頃は好きなことを思いっきり楽しんで、疲れたら休んで、その繰り返しで生きていたはずが、気づいたら日々の生活に追われ、プレッシャーやストレスと戦う毎日。年齢を重ねるにつれ、それまでよりも多くの責任がのしかかり、「自分はこうあるべき」という理想の自分と今の自分のギャップに苦しむ日々。そんな思いで生きている人はいませんか。

未来特集 始める前から諦めてない?大人にこそ必要な自分の欲求に素直になるという事

今回は、世界を旅して周った筆者が旅先で出会った人たちから学んだ、自分の欲求に素直に生きることの大切さについてご紹介。大人になった今だからこそ思い出したい、気持ちの持ち方についてのエピソードです。

70歳で大学院を目指す女性

未来特集 始める前から諦めてない?大人にこそ必要な自分の欲求に素直になるという事
(写真はイメージです)

ニューヨークで出会った彼女の名前はアリーさん。若い頃は看護師として働き、結婚を機に夫の経営する仕事をサポートするために看護の道とは別の道を進むことに決めましたが、彼女の医療に携わりたいという気持ちは消えることはありませんでした。夫の仕事を支える一方で、自分で本を読んだりセミナーに参加したりするなどして、それまでに培った知識を深めていきました。数年前に夫の仕事が落ち着き、昔のように働かなくて良くなった頃、気付けばもう70歳に近い年齢になっていましたが、その時彼女が思ったことは「ようやくまた自由な時間ができた!」ということだったそうです。そしてちょうどその頃自分の興味のある分野を学べる大学院について知り、健康に生きていられる今の内に大学院へ入学しようと決めたそうです。

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大学院に入るのはもちろん、勉強を続けていくのは簡単なことではありません。よく決意をしましたねと私が感心していると、アリーさんは「もうこの年だから、卒業したって仕事に有利になるわけでも、生活が楽になる訳でもないんだけどね!ただ面白そうなのよ。」といって微笑むのでした。

定年後に司法試験に合格した男性

次にご紹介するのは長年勤めてきた会社を定年退職し、悠々自適に暮らすレイモンドさん。彼は昔から熱心な読書家で、クイズやトリビアといった雑学も大好きな男性でした。彼が自分の記憶力と知識への挑戦として選んだのは、なんと司法試験を受けるということでした。

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これまで全く別のフィールドで活躍してきた彼にとって司法試験合格は夢のような話だったそうですが、毎日コツコツと勉強し昨年末に無事司法試験に合格。「ようやくプレッシャーから解放された気分だけど、なんだかんだ言って楽しかったよ」と満面の笑みで喜ぶレイモンドさんの表情はとても印象的でした。

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教員から時計職人に転職した男性

未来特集 始める前から諦めてない?大人にこそ必要な自分の欲求に素直になるという事
(写真はイメージです)

最後にご紹介するのは、大学を卒業後地元の小学校で物理の教師になったクリスさん。就職後数年間は教師としての人生を楽しんでいましたが、同じく教師の女性と出会い結婚をし、生活が落ち着いてきた頃にスイスの時計会社の求人広告を目にします。募集内容は、時計職人になるべく訓練校に入学してから数年間の修行の後、職人として働くというもの。もともと手先が器用だったクリスさんは、こんなチャンスは2度と来ない!と感じ、それまで勤めていた教師の仕事をやめ、時計職人としての道を歩み始めたのです。

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それまでの仕事と比べ、求められるものも、与えられるものも全く異なる世界で奮闘しているクリスさんですが、今の生活がとても幸せだそうです。

ご紹介した3名に共通していること。それは「自分の欲求に素直に生きる」ということです。行動を起こすことに大々的な理由を求めることも、その結果生じる損得を計算することもなく、ただ「やってみたい」と思ったことに挑戦すること。単純なことですが、多くのしがらみの中で生きる大人にとって実際の行動に移すのは簡単なことではありません。

未来特集 始める前から諦めてない?大人にこそ必要な自分の欲求に素直になるという事

先の見えない不安を前にして自分の気持ちに素直に生きるには、計り知れない勇気を伴います。自分の現在の生活に社会的責任を感じている人ならなおさらでしょう。

あなたは自分にどれだけ素直に生きている?

島国日本では、いわゆる大多数の人が選ぶ道から一歩離れると批判の対象になったり、年齢を理由にしてその年代のあるべき人物像を作ったりしがちではないでしょうか。他人からの目を気にしすぎて、本当の自分を閉じ込めてしまってはいないでしょうか。

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私たちに与えられた人生は1度しかありません。その限られた時間を使い、自分の心に素直に生きるのか、他人が求める人物像になるべくして生きるのか、その選択肢を持っているのは自分自身なのです。

アメリカの有名な小説家、マーク・トウェインが残したこんな言葉があります。

Twenty years from now, you will be more disappointed by the things you didn’t do than by the ones you did do.(今から20年後、あなたは自分がやったことより、やらなったことに後悔するだろう。)

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何かと環境の変化が多い春先。日々の生活にしがらみを感じているのなら、自分の心に素直になれば、新しい何かが見えてくるかもしれません。 現状に満足して生きるのも良し、それと同じくらいこれまでの生活を切り捨てて新しい人生を歩むのも許されることなのです。

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新しい季節を実りあるものにするのも、あなたの気持ちの持ち方次第。数年後に自分を振り返ってみたとき、悔いの残らない人生を歩んできたと言えるための変化を生み出せるのが、この春なのかもしれません。

[All Photos by shutterstock.com]

PROFILE

Yoko Nixon

Yoko Nixon ライター

高校時代初めてアメリカのテキサス州に留学してから、縁あって大学もそのままテキサスへ。帰国後リーマントラベラーとして暇を見つけては世界各国を旅し、旅と写真の面白さにハマる。現在はアメリカのアーカンソー州在住。目先の目標はアメリカ全州を制覇することです!

高校時代初めてアメリカのテキサス州に留学してから、縁あって大学もそのままテキサスへ。帰国後リーマントラベラーとして暇を見つけては世界各国を旅し、旅と写真の面白さにハマる。現在はアメリカのアーカンソー州在住。目先の目標はアメリカ全州を制覇することです!

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