四季折々の美しい姿を見せてくれる、日本の自然。けれど日本は台風や、それに伴う水害、地震などの自然災害の多い国でもあります。仮に自然災害に遭遇したら、日本語ネイティブの日本人にとっても対処はストレスの大きい作業ですよね。
ましてや外国人の方は、何が起こっているのかわからずにパニックになってしまうかもしれません。そんな防災に不慣れだったり、日本語で十分な情報を採れない方のためのマルチリンガルお役立ち情報を紹介いたします。もし皆さまの身近に日本語が不得手な外国人の方がいらっしゃれば、ぜひ教えてあげてください。
多言語防災ビデオ 「地震に備えよう」
日本各地に、「地域に暮らす外国人と日本人の交流」のための組織が存在します。普段なかなか目にする機会がありませんが、それらの組織がそれぞれに、地域の外国人向けに防災情報などを提供してくれているのです。
その中でも「公益財団法人仙台観光国際協会(旧:仙台国際交流協会)」が制作した防災ビデオは、地域にかかわらず普遍的な内容。地震が来る前の備えを、やさしい日本語含む12か国語版の動画で解説してくれています。また、動画は「地震」に焦点を合わせて作られていますが、その他の災害の際にも応用できる知識で構成されています。
(コピーしやすいようにURLをあえて表示しています)
「多言語防災ビデオ Part1: 地震に備えよう」(動画)
日本語
英語
中国語
韓国語
モンゴル語
ポルトガル語
ベンガル語
ベトナム語
ネパール語
インドネシア語
タガログ語
台湾語
いざその時!災害が起こった時のマニュアル
先ほどは、災害が発生する前の準備に関する動画でした。では、実際に災害が起こったらどのように動けばいいのでしょうか? そんな時には、「茨城県国際交流協会」制作のPDFファイルが便利です。ふりがな付きのやさしい日本語版を含む9か国語バージョンが用意されています。被災後はインターネットが不通になることも多いでしょうから、ぜひ事前にプリントアウトするように身近な外国人の方におすすめしてあげてくださいね。
「災害時マニュアル」(PDFファイル)
日本語
英語
中国語
ポルトガル語
韓国語
タガログ語
タイ語
スペイン語
インドネシア語
「避難所で必要な言葉」シート
もし避難所で生活することになった場合、外国人にとって意思の疎通は死活問題になります。そんな時に非常に便利なのが、地方公共団体の国際化推進を目的とする法人「一般財団法人自治体国際化協会」制作の「多言語表示シート 一覧(避難所用)」。避難所で必要な言葉を、日本語の対訳付きで教えてくれます。対応言語は、9か国語(やさしい日本語、中国語、ポルトガル語、タガログ語、スペイン語、韓国・朝鮮語、英語、タイ語、ベトナム語)。すべてひとつのPDFファイルにまとまっているので全70ページありますが、必要な箇所だけ事前にプリン等アウトして、外国の方に渡してあげてもいいかもしれません。
また後半は、避難所に必要な注意書き(火気厳禁など)に9か国語訳がつきそのまま張り出せるポスターのような仕様になっています。外国人ばかりではなく、避難所を設置する運営側にも非常に便利なファイルなのです。
「多言語表示シート 一覧(避難所用)」9か国語版(PDFファイル)
以上、「防災」「被災直後」「避難所生活」で活用できる多言語情報のご紹介でした。そして何よりも、災害時に困っていそうな外国の方を見かけたら、まず声をかけてあげるようにしたいですね。たとえ言葉が通じにくくても、きっとその声掛けが彼らを安心させてくれるでしょう。
[All photos by Shutterstock.com]
[公益財団法人仙台観光国際協会]
[公益財団法人茨城県国際交流協会]
[一般財団法人自治体国際化協会]