出会うとラッキー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Aug 12th, 2018

四つ葉マークに金のタクシー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選
(C)日本交通

お菓子でも何でも、普通とは違うレアなアイテムを目にすると、得した気分になれますよね。例えば普通は車体が白い新幹線の中で、黄色い「ドクターイエロー」を見かけると、思わず「おっ」と声が出てしまいます。

タクシーも同じで、実は通常とは違うレアな車両を走らせるタクシー会社が存在します。乗車できれば周りに大いに自慢できるだけでなく、「もしかすると幸運が訪れるかもしれない」ともっぱらのうわさ。

そこで今回は、通常とは違うちょっとレアな車両を走らせ、乗客に安全な走行はもちろん、ちょっとした楽しみや喜びまで提供してくれている名古屋、京都、東京のタクシー会社を紹介します。

ケースその1:名古屋のフジタクシーグループ

四つ葉マークに金のタクシー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選
(C)フジタクシーグループ

最初は名古屋のフジタクシーグループから。1957年創業のタクシー会社で、創業から50周年の節目の年となる2007年から、トヨタ・クラウンの車両を「金のタクシー」として塗装し走らせています。そのカスタマイズの徹底ぶりは、例えば運転席のハンドルにあるトヨタのマークまで、ゴールドにしてあるのだとか。

当初は1年間限定の話だったそうで、乗客には通し番号付きの乗車証明書を渡し、50周年を祝して50番目の乗客、500番目の乗客、5,000番目の乗客には記念品を贈呈するといった企画も行なわれました。

実際にスタートしてみると大好評で、「金のタクシーに乗ると幸せになる」という都市伝説まで利用者の間で生まれたそう。町行く人が手を振り、信号待ちで隣り合った人が思わずカメラを向けるほどの注目度で、その好評を受け、金のタクシーは1年限定ではなく存続が決まり、現在も走り続けています。

結婚式などお祝いの利用では予約ができるようですが、通常は町中でキャッチするしかありません。名古屋の旅行中は、信号待ちなどの時間を使って、タクシーを入念にチェックし続けたいですね。

ケースその2:京都のヤサカ自動車

四つ葉マークに金のタクシー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選
(C)ヤサカ自動車

次は、京都でトップシェアを誇るタクシー会社、ヤサカ自動車のタクシーになります。

京都の方、あるいは関西の方であればご存じかと思いますが、ヤサカグループタクシーのシンボルは、1974年から変わらず三つ葉のクローバー。安全、快適、信頼を象徴するマークになります。

その中で、四つ葉のクローバーマークを提灯に描いた車両が誕生した経緯は、乗客からの投書がきっかけになったのだとか。

偶然、三つ葉の描かれたタクシーの提灯に雨でぬれた葉っぱが付着し、四つ葉になっている様子を利用者が見つけます。その利用者から「四つ葉のクローバー号を走らせてください」という意見が寄せられたのだとか。会社の側も「面白い」と実現に動いたと言いますが、このあたりのノリが、とても素敵ですよね。

当初は1,200台あるタクシーに4台、四つ葉のクローバー号を作り、現在はその数字が1,300台に4台の割合になっているそう。

今回、執筆にあたって会社に連絡を取ると、四つ葉のクローバー号に関する宣伝は特に行っていないものの、乗客には乗車記念カードと記念シールを渡していると教えてくれました。案の定、フジタクシーグループの金のタクシー同様に、数々の幸運伝説が報告されているみたいですね。

四つ葉マークに金のタクシー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選
(C)ヤサカ自動車

ちなみにヤサカ自動車の場合は、双葉のマークが描かれた激レア車両も一時期、走らせていました。こちらは世界遺産でもある上賀茂神社の神紋である二葉葵から誕生したマークで、同神社が21年に一度行う式年遷宮に合わせて作られた、特別車両でした。

ケースその3:東京の日本交通

四つ葉マークに金のタクシー!京都・名古屋・東京観光で探したい【レアなタクシー】3選
(C)日本交通

東京にも、レアな車両を走らせているタクシー会社があります。いわゆる「大手四社」の1つ、日本交通ですね。同社の行灯には通常、青色(または金色)の桜が描かれています。

しかし、都内にある約4,500台の同社のタクシーうち、わずか4台に、ピンク色で桜が描かれた提灯を載せた車両が存在するのだとか。

広い東京、個人や他社の車両も合わせれば45,000台近くの膨大なタクシーが道を行き交っていると言います。その中で、ピンク色の桜提灯を載せた日本交通の車両に出会う確率は、宝くじで高額当選する確率と同じ程度なのだとか。

そもそもピンクの桜マークが始まった経緯は、日本交通の方によると、2012年までさかのぼるとの話。同年の8月5日から「東京観光タクシードライバー認定制度」がスタートするにあたって、観光タクシーに充当する車両の一部(4台)の行灯を桜色の行灯に載せ換え、「幸運の桜にN」として運行したところから始まったのだとか。

筆者の大好きな映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のワンシーンで、宝くじの1等に当選する確率は、室内で雷に打たれる確率と同じくらいだと登場人物の1人が語っていました。そう考えると、東京観光中に桜のタクシーに巡り会えたとすれば(もちろん普段使いの在住者も)、とんでもない幸運なのだと分かりますよね。

 

以上、レアな車両を走らせているタクシー会社を紹介しましたが、いかがでしたか?

在住者はもちろん、これから名古屋や京都、東京に観光に出かけるときは、レアなタクシー車両を探しながら観光をすると、また楽しみ方が深くなるかもしれませんね。

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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