【フィンランド】エアコンなしの熱帯夜に人々を救ったのは意外なあの場所!

Posted by: 倉田直子

掲載日: Aug 15th, 2018

2018年の夏、熱帯夜に悩まされたのは、実は日本だけではありません。欧州でも広い範囲で熱波にさらされ、多くの国々で人々が暑さに悩まされたのです。そんな中、フィンランドから思わず微笑んでしまう可愛らしいニュースが届きました。

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

日本全国を、記録的な暑さが襲った2018年の夏。そして熱帯夜に悩まされたのは、実は日本だけではありません。欧州でも広い範囲で熱波にさらされ、多くの国々で人々が暑さに悩まされたのです。そんな中、フィンランドから思わず微笑んでしまう可愛らしいニュースが届きました。

記録的な暑さに、地元スーパーが立ち上がる

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

北欧のフィンランドでは、首都ヘルシンキの7月の平均気温は17度程度と言われています。暑くなっても20度台前半で収まる、北国らしい涼しい夏が過ごせるのです。それなのに2018年は、記録に残る一番暑かった1941年に次ぐ、史上2番目に暑い7月になってしまったのだとか。特に西海岸のVaasaでは、33.7度というフィンランドではめったにない高温を記録しました。

実はフィンランドでは、例年は夏でも涼しく過ごしやすいため、一般家庭に冷房がほとんど普及していません。そのため人々は、寝苦しい夜を余儀なくされていたのです。

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

そんな中、ヘルシンキのPohjois-Haaga地区にある「K-Supermarket」というスーパーで、とある顧客がスタッフと「毎晩寝苦しくってたまらないから、この涼しいスーパーで眠れたら幸せでしょうね」と冗談を飛ばしたことから前代未聞のストーリーが始まりました。

顧客100名が、夜のスーパーでお泊り会!

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

なんと「K-Supermarket」の店長Marika Lindforsさんは、この顧客からの半分冗談の訴えを実現させてしまったのです! 「私たちは、常にお客様からのご意見にお応えするよう努めてきました」と語りながら、8月最初の週末にスーパーマーケット内での「お泊り会」を実施しました。

Marikaさんがこのお泊り会のことをフェイスブックで告知すると、瞬く間に7500以上の「いいね」と1700以上のシェアがされたのだそう。けれどお店のスペースのこともあり、実際に泊まれたのは申し込み先着100名だけだったのだとか。定員に入れなかった方は、残念に感じたでしょう!

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

お泊り会に参加する100名は、午後10時のスーパー閉店前に入店。なんと、ただ泊まらせてもらえるだけではなく、スーパーから夜食と朝食の差し入れもあったのだとか。至れりつくせりですね。

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

そして各自持参した寝袋などの寝具を広げ、思い思いの場所で眠りにつきました。ある人はビール売り場の前で眠り…。

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

お菓子売り場の前で寝た子供もいたのだそう。興奮して、逆に眠れないのではないかと心配になってしまいます! ちなみに深夜はスーパーの照明は完全に落とされるので、「明るくて眠れない」ということはありませんでした。

【フィンランド】エアコンがない熱帯夜から人々を救ったのは、意外なあの場所!

こうして、冗談から始まった「K-Supermarket」のお泊り会は、大好評のうちに終了。顧客思いのこのイベントのニュースは、あっという間に世界中を駆け巡りました。

寝苦しい熱帯夜はつらいですが、大勢の人と涼しいスーパーで眠るのは、キャンプ気分で楽しかったのではないでしょうか。もしかしたら、「クーラーが一般家庭に普及していない北国に熱波が来たら、スーパーでお泊り」が定番になるかもしれませんね。

※画像はすべてイメージです。

[All photos by Shutterstock.com]
[Supermarket sleepover: Helsinki grocery invites customers to cool off Saturday night]
[July heat shatters Finnish record]
[Hajoatko trooppisiin öihin? Helsinkiläinen K-Supermarket tarjoaa viilennystä – kaupassa voi yöpyä ensi viikonloppuna: ”Karkkihyllyn edusta voi olla aika suosittu”]
[100 ihmistä nukkuu tänä yönä ruokakaupan viileydessä Helsingissä]

PROFILE

倉田直子

Naoko Kurata ライター

オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/

オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/

SHARE

  • Facebook