小田原の早川漁港の前に、かき氷屋さんがあります。でもかき氷と呼んでいいのでしょうか。それは水を使わないかき氷なのです。
目印は、魚市場。旬の果実のかき氷「小田原 ひととせの雪」
お店は、魚市場の目の前。向かいの角地にあります。周囲には、業務用の施設が並び、プロっぽい雰囲気です。
後ろの建物に共同冷蔵という文字が見えますでしょうか。冷凍保管の会社で、50周年を記念して昨年オープンしたのが、これから訪れるかき氷屋さんです。
お店の前には、かき氷型のミニ噴水が。この中に、小さなメダカが泳いでいるのが見えます。
人気店なのでしばらく待ちました。店内は、なんだか海の底にいるようなインテリア。
果物100%のかき氷を食べ比べ
果物の産地と品種が書かれたお品書きがありました。
下調べの時点で目をつけていたのが、1日30食限定の「シャインマスカット」。ダメ元でオーダーしたところ、やはり売り切れでした。開店から1時間くらいで売れてしまうようです。
できあがりを待っている間に、かき氷の説明を。このお店では、契約農家から取り寄せた旬の果物を100%使ったかき氷を出しています。届いた果物は、まず手作業でヘタや皮をとり、メロンなら丸くくりぬくといった下処理をします。その後特別な機械を使って急速冷凍。それを薄く削ったのがこちらのかき氷です。
おいしい時期に冷凍したものが一年中食べられるというのが、お店の由来だそう。・・・ということは、シャインマスカットだって、今も削ろうと思えば削れるということ。・・・まあ、気を取り直して。
いちご(伊豆の国市/紅ほっぺ)、メロン(茨城県/貴味)、桃(笛吹市/白桃)が運ばれてきました。いちごがMサイズで、あとはSサイズです。
口に入れると、ふうわりしていて、やわらかいです。食べ比べたところ、予想通り、一番味がしっかりしているのは、いちご。桃は思いのほか、香りとねっとり感が伝わってきました。やはり、メロンはかなり薄味でした。もっと甘味が強い品種のメロンだったら、また違ったのかなと思います。
手作りの練乳は、牛乳にシロップを入れたかんじです。とろみがなく、さらりとしています。これをかけると、ほんのりミルキーになります。市販のかき氷バーの、白い部分のような風味です。
お店では練乳がおすすめのようですが、シロップもあります。シロップをかけると、フルーツ感がより強く感じられました。
また温かいお茶がついていて、飲んでみると、思いがけず梅昆布茶!この塩気と酸味が、かき氷の香りを引き立てます。
無添加、無着色、薄味なので、ヘルスコンシャスな方におすすめのスイーツです。
住所 〒250-0021 神奈川県小田原市早川1-5-7
電話 0465-22-0141
営業時間 10:30~L.O.15:30
水曜定休
http://www.hitotosenoyuki.jp/
[All photos by Shio Narumi]