現役旅ライターが語る、最愛の国の魅力【1】ハプニングが楽しいトルコ

Posted by: 春奈

掲載日: Sep 4th, 2018

これまでに60ヵ国ほどを旅した筆者が愛してやまない国のひとつが、トルコ。みなさんにも一生に一度は訪れてみてほしい国です。これまで旅した数多くの国のなかで、なぜトルコなのか。その魅力を余すところなくお伝えしたいと思います。

現役旅ライターが語る、最愛の国の魅力【1】ハプニングが楽しいトルコ

世界各国、あちこちを旅していると、「あそこへは絶対にまた行きたい」「あの旅は最高だった」と、いつまでも忘れられない国があります。

これまでに60ヵ国ほどを旅した筆者が愛してやまない国のひとつが、トルコ。みなさんにも一生に一度は訪れてみてほしい国です。これまで旅した数多くの国のなかで、なぜトルコなのか。その魅力を余すところなくお伝えしたいと思います。

わたしとトルコ

現役旅ライターが語る、最愛の国の魅力【1】ハプニングが楽しいトルコ

アジアとヨーロッパが交わるエキゾチックなイメージに惹かれ、初めてのトルコ旅行を果たしたのが2011年のことでした。実際に見たトルコは、期待以上の素晴らしさ。

さらに2015年に再訪を果たし、今度は1ヵ月ほど滞在しました。駆け足の観光旅行とは違い、ゆっくりと滞在することで、現地の人との交流も増え、ますますトルコの魅力にハマった筆者。またいつかトルコの地を踏むことを目論んでいます。

観光スポットが多彩で豊富

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トルコは世界7位の観光大国。タイやイギリスよりも多くの観光客が訪れています。(2017年:JNTO「世界各国、地域への外国人訪問者数ランキング」)

日本の約2倍の面積を持つ大国だけに、トルコの観光スポットは実に多彩で豊富。都市に海、山、奇岩、石灰棚など、さまざまな絶景に出会えるのです。

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日本人にとっては、トルコはイスタンブールとカッパドキアの国かもしれませんが、ヨーロッパでは、美しいビーチをもつ地中海リゾートとして人気を集めています。

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イスタンブールにはオスマン朝時代の面影を残す旧市街があり、カッパドキアには世にも珍しい奇岩群が、エフェソスにはローマ時代の遺跡が、黒海地方にはダイナミックな山々の風景があるなど、地方によってまったく異なる表情に出会えるので飽きることがありません。

現役旅ライターが語る、最愛の国の魅力【1】ハプニングが楽しいトルコ

トルコを2度訪れたことがあり、2度目は1ヵ月ほど滞在した筆者でも、観光できたのは全土にある主要観光地の2~3分の1ほど。トルコの観光スポットは、そう簡単には制覇できません。

近代的なのにエキゾチック

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トルコはイスラム教国のなかでも特に旅行がしやすい国のひとつ。なかでも西部の都市は発展著しく、地下鉄やトラム、バスなどの交通インフラは先進ヨーロッパ諸国にも引けを取りませんし、町も清潔です。つまり、先進国と比べても遜色のない快適な旅ができるということ。

なかでも、トルコの長距離バスの質の高さは有名です。車両は多くがベンツで、車内では専任のアテンダントが無料で飲み物やお菓子をサービスしてくれます。おまけに本数も多く、とても便利。長距離バスの快適さでいえば、日本だってかなわないかもしれません。

余計なストレスなく、快適に旅ができる一方で、トルコにはイスラムの国ならではのエキゾチックで神秘的なムードがあります。

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トルコを旅していると、早朝のアザーン(イスラム教の礼拝への呼びかけ)に「何事か」と飛び起きるのはお約束ですし、ヒジャブやチャドルで髪や肌を覆っている女性の姿も少なくありません。

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トルコの魅力のひとつは、バランスの良さ。国土の一部がヨーロッパに属し、西洋の価値観を受け入れてきたために、非イスラム圏の人々にも旅行がしやすい世俗的な面がある一方で、イスラム教の国にしかない異国情緒も味わえる。それが、世界各国から多くの旅行者を惹きつける要因になっているのは間違いありません。

カッパドキアで夕陽を眺めながらアザーンを聞いた経験は、今も忘れられない思い出です。

食事がおいしい

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おそらく、トルコの人々は世界でもトップクラスの食いしん坊。それだけに、トルコは食事が美味しいのです。

「世界三大料理」にも数えられるトルコ料理は、アジアとヨーロッパが交わるロケーション、広大な国土で育まれる食材の豊富さもあって、種類豊富で奥が深いのが特徴。

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トルコの食べ物というと、ケバブを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、中東文化の影響の強い肉料理や豆料理のみならず、地中海の風を感じる魚料理やトマトなどの野菜を使った料理など、トルコを旅すれば誰もが自分好みの料理を見つけることができるはず。

「ケシケキ」とよばれる伝統的な麦粥は無形文化遺産に登録されているほか、トルコのバゲットは世界一美味しいともいわれています。事実、筆者も外はカリッ、中はふんわりとしたバゲットのあまりの美味しさに魅了され、トルコ滞在中は毎朝大量のパンを食べてしまったほど。

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筆者が個人的に印象に残っている料理は、レンズ豆のスープ。日本でいえば味噌汁のような、トルコではどこのレストランにもある超定番料理です。決して派手ではなく、むしろ地味な料理ですが、滋味深く優しい味わいには、食べれば食べるほどにハマってしまいます。

トルコを訪れたなら、観光客向けのレストランだけでなく、ぜひ「ロカンタ」と呼ばれる大衆食堂に足を踏み入れてみてください。出来上がった料理がズラリとカウンターに並んでいて、指差しで注文可能。地元の人々が食べている、安くて美味しいトルコ料理が味わえますよ。

親日でフレンドリー

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トルコの最大の魅力は、ひょっとすると「人」にあるかもしれません。そのくらい、トルコの人々は人懐っこくフレンドリー。

イスラム教には「旅人に親切にせよ」という教えがあるためか、イスラム教の国には見知らぬ外国人に対しても親切な人が多いですが、「親日国」として有名なだけに、トルコの人々のフレンドリーさは特に印象的です。

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トルコのおもてなしの基本といえば、なんといってもチャイ。土産物屋、食堂など、さまざまな場所で、無料のチャイが振る舞われるのです。

大衆食堂に入れば、外国人旅行者だからと、現地の人々がお金を出して飲んでいるチャイを無料で出してもらったことが何度もありますし、地元のおじさんがお茶を飲んでいるそばを通りかかったら、「飲んで行かないか」と招かれたこともあります。

一日に何度もチャイをいただくので、「もう十分」と断らなければならなかったことも一度や二度ではありません。

さらには、日本人だからと特別に宿泊料金を安くしてもらったり、有志が集まって楽器を演奏するカフェに招かれたりしたことも。トルコを旅していると、そんな楽しい「ハプニング」が立て続けに起こるのです。

旅先で現地の人と交流するのが好きな人にとっては、トルコは理想的な環境といえるでしょう。

雑貨天国

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モザイクランプや絵付け陶器など、カラフルでエキゾチックな雑貨との出会いもトルコ旅行の楽しみ。日本や西ヨーロッパに比べるとやや物価が安いので、気軽にショッピングが楽しめるのも嬉しいところです。

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(C)Haruna Akamatsu

特におすすめなのが、「オヤ」と呼ばれるトルコの伝統的なレース編み。もともとはスカーフに付いている飾りをオヤと呼んだそうですが、今ではネックレスや指輪、ピアスなど、レース編みを飾りにしたアクセサリーもたくさんあります。

オヤを使ったアクセサリーは、立体的でボリュームがあるので、ファッションのワンポイントにぴったり。エキゾチックすぎないので、普段のファッションにも自然に採り入れることができますよ。

猫天国

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もしあなたが大の猫好きなら、猫を見に行くためだけにでもトルコに行く価値があるかもしれません。トルコは世界でも有数の猫天国で、町、港、遺跡などあらゆる場所に猫の姿があります。

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トルコで見かける猫たちは、野良猫とは思えないほどの美猫が多いのが特徴。2度目のトルコ旅行で知り合った現地の獣医さんいわく、「トルコ人は動物が好きだから殺さない。近くに猫がいたらみんなで面倒を見る」のだそう。トルコの猫は人に慣れていて、地域全体でゆるやかに猫を飼っているという印象を受けました。

どこに行っても猫がいるトルコですが、筆者が特に「猫パラダイス」だと感じたのが、地中海沿岸の小さな港町カシュ。素朴な風情が残るのんびりとした海沿いの町は、きっと猫たちにとって居心地が良いのでしょう。

トルコをもっと楽しむために

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トルコの旅を最大限に楽しむためには、観光スケジュールをぎちぎちに詰めすぎないのがポイント。土産物屋でついお店の人と話し込んでしまうかもしれませんし、現地で知り合った人にお茶に誘われるかもしれません。

とにかくさまざまな出会いがあるトルコでは、もともと予定していたほど観光がはかどらないことが多いのです。むしろ、出会いから生まれる成り行きを楽しむのがトルコ旅行の醍醐味。

もちろん、知り合ったばかりの人と密室状態にならないようにするといった安全上の注意は必要ですが、せっかくフレンドリーな人々が多いトルコを旅するなら、多少は成り行きに任せたほうが楽しいのではないでしょうか。

今目の前に浮かんでくるトルコ旅行の思い出は、美しい風景に加え、現地で出会った人々の人懐っこい笑顔です。

[All Photos by shutterstock.com]

トルコに興味を持ち始めたあなたは、『【特集】ここではないどこかへートルコ時間に迷い込む旅』もぜひご覧ください。

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

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