暑過ぎず寒過ぎない、爽やかな気候の旅行のベストシーズンが来ました。秋は、旬の味覚や温泉、紅葉見物など楽しみがいっぱい。海外旅行へ出かけるにも、人気の高いシーズンです。
2018年2月22日~3月19日の間、総合旅行サイト“エクスペディア・ジャパン”が、アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、香港、台湾、韓国、日本など世界23カ国男女約2万人に、ホテルに関してアンケートをとりました。アンケートでは、ホテルに関する意識の国際比較をしています。
世界各国と異なる日本人独特の習性とは
アンケートの回答から、ホテルについての嗜好に日本人独特の結果が出ています。他国とは大きく異なる、日本人にだけ見られる特性とは。
滞在先のホテルで貴重品の管理はどうしている?
旅行に出かけ、無事ホテルにチェックインしてやれやれ。ホテルで荷物を整理したら、引き続き観光やショッピング、食事にも出掛けたいですね。さて、ホテルの部屋から外出する時、あなたはラップトップやiPad、現金、パスポート、宝飾品などをどうしていますか。部屋に置きっぱなし、それともセキュリティボックスなどに収納していますか。
世界で一番ホテルで「貴重品を隠さない」日本人
第1位 アメリカ 50%
第2位 スペイン 41%
第3位 メキシコ 36%
第4位 フランス 26%
第5位 インド 24%
第6位 シンガポール 24%
第7位 香港 23%
第8位 韓国 20%
第9位 ブラジル 16%
第10位 日本 9%
エクスペディア・ジャパンのアンケートでは、ホテルの客室で貴重品をハウスキーパーの目の触れないところに隠すかを聞きました。アメリカ人は半数の人が「隠す」と回答した一方で、日本人は1割にも満たない9%が「隠す」と回答し、世界でもっともホテルで「貴重品を隠さない」結果となりました。日本国内は他国に比べると犯罪が少なく、安心・安全な環境が整っていることため、警戒心が薄いことが見て取れます。日本の次に隠さないブラジルでも16%が貴重品を隠している数字を見ると、日本の安全に関する意識は相当低いかもしれません。
世界で一番「ドアノブサインを使用しない」日本人
第1位 アメリカ 66%
第2位 インド 55%
第3位 ブラジル 49%
第4位 スペイン 46%
第5位 シンガポール 45%
第6位 メキシコ 43%
第7位 香港 41%
第8位 フランス 32%
第9位 韓国 17%
第10位 日本 14%
ホテルの部屋内のドアノブに下げてある、ドアノブサイン(Don not disturb 起こさないでください)はホテルスタッフにあなたの部屋に入室出来るかどうかを知らせるものです。ドアの外にこのサインを下げておくと、ホテルのスタッフはあなたの部屋に入室できません。朝の客室清掃の時も、「寝ているので起こさないで欲しい、邪魔をしないで欲しい」旨をドアノブサインで知らせておけば、掃除に入室されることはありません。
このドアノブサインによりホテルスタッフに入室可否を知らせるかを聞いたところ、「ドアノブサインを使う」と回答した日本人は14%。こちらも、世界でもっとも低い割合になりました。もっとも多く使うのは、アメリカ人、次がインド人、そしてブラジル人。国土の広さと、プライバシーを守る気持ちは比例するのかもしれません。
■サンプル数: 計18,229名
■条件: 1年以内に飛行機に乗った、かつ、ホテルに宿泊した人が対象
■調査期間: 2018年2月22日~3月19日
■調査方法: エクスペディア インターネットリサーチ
■調査対象: アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、香港、台湾、韓国、日本
旅先で警戒心の薄い日本人
世界で一番治安が良いと思える日本。人ごみでスリや強盗を心配することも少なければ、電車の棚に自分の荷物を置くことも出来ます。日本以外の国では、自分の荷物を手から離すことは考えられません。外出先では常に緊張感を持ち、支払いの時以外はお財布を人前で出すことはありません。日本のOLたちのようにお財布だけを手に持って歩くなど、「どうぞこの財布を狙ってください」とアピールするようなもの。そういった習慣がある日本は、本当に治安が良いのだと認識してください。
ホテルスタッフは信頼出来る?
日本のような治安は海外へ行った場合、求められません。どうするかと言えば、自分で身を守るほかないのです。基本的にベビーシッターや家事手伝いのハウスキーパーなど他人を家庭に入れることが他国と比べて少ない日本では、自分のテリトリーに他人が入ってくる機会に慣れていないと言えます。
あなたの私物に触っている場合がある
残念ながら、ホテルはあなたの自宅とは違います。ドアノブサインを下げておかなければ、ホテルのスタッフが掃除に入ります。ベッドに投げだしっぱなしの洋服、化粧台に広げたブランドの化粧品、テーブルに置いたままのアクセサリーや小銭、そして広げっぱなしのラップトップやタブレット。見知らぬ他人に晒して、良いものでしょうか。
現金盗難がもっとも多い
ホテルでの盗難の被害で一番多いのは、「現金盗難」だそうです。中でも「日本人はまとまった現金を持ち歩く」「警戒心が薄い」ため、絶好のターゲットにされている様子。
1.室内に置いておいた荷物内から盗まれた
2.セーフティボックスから盗まれた
3.部屋に置きっぱなしの財布の中から盗まれた
上記は部屋に施錠をしたので大丈夫と思って出掛けた結果、盗難に遭っています。カードやパスポートには手をつけず、現金のみ狙う犯行が圧倒的。全額だとすぐ気づくので一部を抜き、被害者が犯行に気がつくのが遅れるケースも多いようです。
かなりショックな動画
Privacy in a brand-named hotel/ Vince Stravix
ハウスキーパーのフリをした、もはや犯罪者。客室のゲストの小包をチェックし、荷物の中身を見て、ラップトップやタブレットにアクセスしようとしています。これが有名ホテルなのですから、ショックですね。動画は2,250万回も再生されています。
ホテル内での盗難を防ぐ方法
ホテル内での盗難は、どうやったら防げるのでしょうか。過去に損害保険(海外旅行保険を含む)事務の勤務経験を持つ筆者から、あなたにアドバイスさせてください。
1.多額の現金を持たない、人前で見せない
他国に比べ「現金信仰」のある日本。旅行の時は、「万が一のために」と多くの現金を持って出掛ける人が多いようです。買い物などの支払いの際に、厚みのあるお財布から現金を取り出して払っているのを、犯罪者はしっかり見ています。「あの人はいつも多額の現金を持っている」とマークされる可能性が。現金で膨らんだ財布や、厚みのあるマネークリップなどは、見せないこと。本人にそのつもりがなくても、見せびらかす結果になります。多額の現金は持たないこと、人前で出さないこと。
観光地のあるような旅先のほとんどはATMがあり、お金を下ろすことが可能。VISAやmasterCardなどのクレジットカードは、基本的には世界中で使えます。
2.高価なジュエリーやブランド品を身につけない(誇示しない)
「今回は奮発した旅行だから、バッチリオシャレしたい」「せっかくのジュエリーやブランドのバッグの出番」という気持ちは分かります。でも、イヤリングにネックレスに指輪をジャラジャラ、有名ブランドのバッグを持っていては、あまりにも分かりやすいターゲットに。SNSでプライベートを投稿するのも、危険です。豪華な指輪などをSNSで露出していたキム・カーダシアンが、パリで監禁の上強盗被害に遭ったのは、記憶に新しいところです。
3.荷物には施錠する、現金や宝飾品は入れない
ホテルの部屋の施錠をしたから大丈夫と安心しないこと。あなたの泊まっている部屋は、マスターキーでスタッフには簡単に開けられます。また、盗難目的でホテルに宿泊、あるいはロビーやレストランに出入りする犯罪者がいます。夜分部屋で寝ている時に、貴重品を盗られた信じられないケースも。
部屋を出る時はたとえ10分であっても、荷物には施錠し、現金や宝飾品などの貴重品は入れないこと。
4.部屋に備え付けのセーフティボックスはあてにならない
貴重品を入れるためのセーフティボックス。しかしながら、入れておいた貴重品全てがなくなってしまったケースもあり、あてになりません。操作の出来るホテルのスタッフ、強盗には簡単に開けられ、「貴重品を入れるためのもの」ゆえ最初に狙われます。では、ホテルのフロントに預ければ良いのかというと、フロントに預けて盗難されたケースもあります。
5.ホテルの星が多くても、安全とは限らない
高級リゾート地や有名観光地の4つ星や5つ星のホテル。でも、ホテルの星の数が多くても、残念ながら安全とは限りません。宿泊するゲストが4つ星や5つ星ホテルを利用するような生活を送っていても、従業員は豪華な生活をしているわけではないからです。「宿泊するホテルは5つ星だから安全」ということにはならず、逆に上客狙いの犯罪者が目をつけているともいえるでしょう。
ホテルの部屋は、あなたの自宅ではない
世界一「貴重品を隠さない」「ドアノブサインを使用しない」日本人。脇の甘さが露呈されたようで心配です。ホテルの部屋は、あなたの自宅とは違う意識を持ってください。施設を運営するために多くの人が関わっています。プロ意識を持って働いている真面目なスタッフがほとんどですが、残念ながらそうではないスタッフ、スタッフ以外の犯罪者も紛れ込んでいる外部施設であることを忘れないようにしましょう。
あなたが毅然とした、隙のない態度を取ることで、犯罪を遠ざけることが出来るものです。
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[日本人は世界で一番ホテルで「隠さない」 大手チェーンホテルが好きな割合も世界一 エクスペディア PR事務局]
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