世界で一番大きい魚であるジンベイザメは、水族館の人気者。そんなジンベイザメと一緒に泳ぐことは、一生に一度はやってみたい憧れですよね。フィリピンのセブ島には、世界で唯一野生のジンベイザメの餌付けに成功した場所があります。ここに行けば、ほぼ100%の確率で野生のジンベイザメと一緒に泳ぐことができるんです。
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フィリピン・セブ島の南端の小さな街「オスロブ」
常夏のビーチリゾートとして人気のフィリピン・セブ島の南端に位置する小さな街「オスロブ」は、世界で唯一野生のジンベイザメの餌付けに成功した場所です。市内からは高速バスで3時間ほど。バスを使って自力で行けば安く行けますが、セブ島は治安のいい街ではないので、旅慣れしていない方はホテルからピックアップしてくれるツアーを利用するのがおすすめです。ジンベイザメは午前中に現れるので、朝は早めの出発になります。
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現地に着くと、沖にボートが何艘も見えます。ジンベイザメは、かなり陸の近くまで来ています。説明を受けたら、手漕ぎボートに乗り込み、いざ出発! 注意点は、ジンベイザメには直接触れないこと、基本的には4m距離を空けること、環境のために日焼け止めを使用しないこと、泳げない人はライフジャケットを着用することなどです。
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すぐそこに! 目の前にジンベイザメがいる!
シュノーケリングと、ダイビング2つのコースがありますが、ジンベイザメは水面近くにいるので、シュノーケリングで参加した方がジンベイザメを間近で見ることができます。手漕ぎボートに乗り沖に出ると、ジンベイザメがすぐそこに! 餌まきおじさんのボートが点在していて、餌まきボート一艘にジンベイザメが一頭います。筆者が訪れたときは、10〜15槽の餌まきボートがあったので、その数のジンベイザメがいました。
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ボートから、その場に潜ると迫力満点のジンベイザメが目の前に! その大きさにびっくりしますが、ジンベイザメはおとなしい魚なので人間に危害は加えません。人間に気づいていないかのような素振りで、ただただ餌を食べています。餌には、他の魚も集まってきています。水中カメラをボートのスタッフに渡すと、写真をたくさん撮ってくれますよ。水中カメラを持っていない人は、レンタルもあります。
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こんな風に“一緒に泳いでいる風”の写真が撮れます。ただ実情は、その場所に居続けるジンベイザメの前に何度も潜って、写真を何枚も撮った結果(笑)。泳いでる風に撮れていますが、ジンベイザメはただ餌を食べているので、その場から動きません。泳ぎが苦手な人も少し潜れば、ジンベイザメと一緒に写真が撮れます。
シュノーケリングなら横から、ダイビングなら下から見る
写真の下にいるのは、スキューバーダイビングの参加者です。ダイビングで参加すると、下からジンベイザメのお腹を見上げる形で見ることになります。観光客が乗るボートが、餌まきボートの横を順番に巡り、一周したら終了です。所要時間は1時間ほどでした。
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日によって頭数は変わりますが、台風などの悪天候で餌付けをしない日をのぞき、ほぼ100%の確率で見られるジンベイザメ。大海原を泳ぐジンベイザメと一緒に泳ぐというイメージとはちょっと違いますが、遭遇率はほぼ100%なので、世界一お手軽にジンベイザメと一緒に泳げる場所と言って過言ではないと思います。セブ島旅行の際には絶対に訪れてみてください。
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