
ベトナム旅行で南部ホーチミンに行ったら、ぜひ参加したいのがメコン川クルーズです。スクーターがびゅんびゅん走るホーチミンの喧騒とは打って変わった、川の上の穏やかな世界が新鮮にうつるでしょう。
悠久のメコン川
メコン川は、東南アジア最長で4350kmの長さを誇ります。中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、そしてベトナムと6か国を流れてくるスケールの大きな川。日本一長い信濃川が367kmなのに比べたら、1ケタ違います。
この川の両岸で産業が発達してこなかったおかげで、アマゾンに次ぐ動植物の宝庫になっています。川の中や水辺では、植物が2万種、哺乳類が430種、鳥類が1200種、爬虫類が800種、魚類が850種、確認されているとか。その後も続々とみつかっているそうです。

(c)Shio Narumi
メコン川といっても河口近くは3kmの川幅。ほとんど海ですよね。一見泥水なのですが、下から土が巻き上がっているからで、水はきれいなんだそうです。日の光が反射するとキラキラし、透明感を感じました。実際に見ると、水が清潔な印象なんですね。
きれいなジャングルでメコン川クルーズ
ホーチミンから車で1時間半から2時間のところに、メコンデルタの玄関口ミトーがあります。このまちの産業は、観光業、漁業の他、農業が挙げられます。米、ココナッツ、バナナ、マンゴー、ロンガン、柑橘類が収穫できる豊かな土地です。
ミトーから座席がラタンのベンチになっているモーターボートで出発します。


(c)Shio Narumi

(c)Shio Narumi
まずは、ココナッツキャンディーをつくっている島、養蜂をしている島を巡ります。蜜蜂がびっしりの板を記念に持たせてもらったら、ハニーティーで休憩。そして次の島へ。

(c)Shio Narumi
手漕ぎの船に乗り換え、ジャングルクルーズです。椰子の木やマングローブが茂るなか進むのですが、行き交う船がたくさん!割とこざっぱりしたジャングルで、川沿いの民家が見えても、それも込みでディズニーのアトラクションのような印象でした。

(c)Shio Narumi
お昼は、名物のエレファント・フィッシュを食べるレストランがある島へ。ペラペラした魚の揚げ物が立てられて、でてきます。ほぐして、生春巻きのように他の具とライスペーパーで巻いてヌクマムをつけていただくのですが、癖がなくて結構イケるんです。
筆者は明るいうちにホーチミンに戻りましたが、日が沈むまでいるのもよさそうです。ここメコン川の水がきれいなので、夜はホタルが一年中舞っているそうです。
10月までの雨季が終わって、11月から3月が乾季になります。しかも冬にあたるので、ちょっと涼しく過ごしやすい時期です。
ベトナムの旅で一番印象に残ったのは、黄金色といっても誇張はない、メコン川の水の色。晴れた日がきれいに見えそうです。
参考
[地球の歩き方]
[cruise critic]
[Lonely Planet]
[Photos by shutterstock.com]

あなたが知りたかったことが、この記事で参考になりましたか?
Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
【世界ひとり飯!人気ランキングTOP10】世界一有名なミシュラン屋台から
Mar 6th, 2023 | TABIZINE編集部
世界60カ国以上を一人旅した、旅するフードフォトグラファー 石黒アツシが、世界で出会い心に残った食べ物をつづる連載「世界ひとり飯」。これまで掲載した42回の中から、人気記事のランキングTOP10を紹介します。あなたのお気に入りの料理や、食べてみたい料理が入っているかもしれません。
【成城石井エスニック惣菜レビュー】「フォー・ガー」はベトナム感バッチリで
Oct 17th, 2021 | 石黒アツシ
世界中から選りすぐられた食品がそろうスーパーマーケット「成城石井」で人気のジャンルがお惣菜。中でも、エスニック系の惣菜が充実しているのが特徴です。そんな成城石井のエスニック惣菜を、世界中を食べ歩いたフードコーディネーターが実食ルポで紹介します。ベトナムの麺料理といえばフォー・ガー。今回は成城石井のフォー・ガーを実食して、ベトナム・ハノイで食べたものと比べてみます。
【世界ひとり飯31】ベトナム・フエ名物「しじみ料理」は習慣にしたいヘルシ
Sep 27th, 2020 | 石黒アツシ
古くは王朝の首都があったベトナムのフエ。街を歩いていると、いかにもベトナムといった風景をあちこちで見かけます。冒頭の写真は王宮そばの観賞魚屋さん。葉っぱで編んだ円錐型の帽子「ノンラー」をかぶっている人も多くて、ストリートを撮影する写真に入り込んでくれば、ますますベトナム感が増してきます。世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回は、フエで見つけた日本人にも馴染み深い「しじみ」の料理です。
【世界ひとり飯30】意外にヘルシーなハノイ名物「魚の油鍋」と夜の甘いもの
Sep 20th, 2020 | 石黒アツシ
ハノイの旧市街には高層ビルはなくて、低い建物と狭い路地が入り組んで、ちょっとだけ冒険心をあおるような雰囲気です。夜になると店の灯がともって、オレンジ色の街灯と共に、ちょっと懐かしいような趣になってきます。世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回はベトナムの首都ハノイの名物料理「チャーカー」です。「魚の油鍋」と呼ばれてもいるようです。
【世界ひとり飯29】ハノイで「オバマ・コンボ」を。ベトナムの麺はポークも
Sep 13th, 2020 | 石黒アツシ
世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。前回はハノイで食べ歩く6種類の麺料理をご紹介しました。今回はちょっとスペシャルなヌードル。あのオバマ元大統領も食べたメニューです。
【世界ひとり飯28】ハノイで麺料理の朝ごはん食べ歩き!全6種を1日で
Sep 6th, 2020 | 石黒アツシ
世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回はベトナムの首都ハノイで食べた麺料理6選です。ベトナムの麺といえばフォーですが、これはライスペーパーを食べやすい幅に切ったもの。ブンも有名ですが、こちらはところてんのように突き出して作るので断面が丸です。今回ご紹介するのは6種類ですが、実は数えきれないほどの麺料理があって、ベトナムの人たちも麺好きなんだなと。今回のお店はどこも歩いて回れる距離にあるので、食べ歩きにピッタリ。一日ダラダラ散歩しながら次々と食べるのもいいと思います。では、出かけてみましょうか。地図は最後にまとめてあります。
【世界ひとり飯27】ベトナム・フエの夜歩きで甘いもの&禁断のヌードル!?
Aug 30th, 2020 | 石黒アツシ
ベトナムって暑い国と思ってしまいがちですけど、実は南北に長いので、北にあるハノイ周辺は温帯、南のホーチミンは熱帯。ハノイでは冬にはダウンジャケットを着る人もいますが、ホーチミンは年中夏でTシャツです。そして、ベトナム中部のフエですが、こちらはちょうど中間くらいでしょうか。2月は過ごしやすい初夏のような季節でした。世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回はそのフエで、晩ごはんを食べた後にぶらぶらと歩いて見つけた「チェー」というスイーツと、「〆のラーメン」ならぬ「〆のブン」、それもフエならではのものをご紹介!
【世界ひとり飯26】フエの旨いもんほぼ全部食べる!セットなら一人でもOK
Aug 23rd, 2020 | 石黒アツシ
ベトナム中部の古都フエ。その見どころは世界遺産にも登録されている「フエの建造物群」です。その中でもグエン朝の王宮「阮朝王宮」は、城壁に囲まれた広大な敷地に歴史的な建物が点在していて、見ごたえがあります。世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回はこのフエで一人でいろいろ楽しめる最高なセットメニューをご紹介します。
【世界ひとり飯25】ベトナム・ホイアンのちゅるちゅる系スナックとストリー
Aug 16th, 2020 | 石黒アツシ
世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。あまりにもおいしいものが多いベトナム。そして古くからの港町ホイアンももちろん食の宝庫。今回はストリート系です。それも食感ウレシイちゅるちゅる系です。
【世界ひとり飯24】ホイアンの市場でコシのある麺とおにぎりスイーツを
Aug 9th, 2020 | 石黒アツシ
世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回も前回に引き続きベトナムのホイアンから。昼と夜、ホイアンの2つの市場でおいしいものを探しました。