2018年5月、東京大塚にオープンした、星野リゾートの新ブランド「OMO(おも)」の宿泊体験ルポ。結論から言うとコスパ最強(1泊7000円~)! 女子ウケ抜群でありながら、男の子の冒険心もくすぐるワクワク感満点の都市型観光ホテルでしたのでその魅力を余すことなくレポートします。
下町の風情を感じさせる穴場のグルメスポット大塚
そのホテルは、なぜか大塚に誕生した!
星野リゾートの新ブランド、「OMO(おも)」が佇むのは、ディープな街、大塚。実は大塚は、安くて美味しいお店の宝庫。街並みも下町の風情を感じさせる知る人ぞ知る穴場スポットなのです。
そんな大塚駅(北口)から徒歩1分。いや、大人の足によっては1分もかからない場所に「星野リゾート OMO5 東京大塚」はあります。ちなみに駐車場はないので注意が必要。ご利用の際は電車等をお使いください。
大塚でも一際目立つオシャレなグレーのビル。1Fにはガラス張りの「エイトデイズカフェ」が入るそのビルの4Fから 13Fがホテルエリアです。そしてこちらが入り口。格子戸のようなデザインがなんだかオシャレです。
早速エレベーターに乗り込み、フロントのある4Fへ到着すると、すぐ目につくのは巨大な絵画的なご近所マップ。
スタッフがガチにオススメする本当に美味しいお店や穴場の観光スポットが記されており、これは重宝しそうです。
対面には、都電の世界観を表現した遊び心満点のレイアウト。つり革がとってもキュートなアクセントになっています。
温もりを感じる癒しのパブリックスペースにテンションMAX!
そしてこのエリアの先にフロントがあるのですが、とにかくこのパブリックスペース、抜けが良く見晴らしが最高。無駄なものを省き、木の温もりを感じさせてくれる癒しの空間で居心地抜群です。
というわけで早速チェックインを済ませ、お部屋に。ちなみに「星野リゾート OMO5 東京大塚」のチェックインは15時。そしてチェックアウトは11時とのんびりできるのも嬉しいポイント。
この4Fフロアから客室に向かうにはエレベーターを利用するのですが、階数ボタン付近にルームキー(カードタイプ)をかざす必要があり、宿泊者以外は上がることはできません。セキュリティー対策も万全ですね。
エレベーターの真正面には館内着が並べられていて、1着200円でレンタル可能。客室に館内着はありませんので、必要な方はこちら4Fフロントで借りるようにしましょう。
サイズは、SS~Lサイズまで。上下セパレートタイプで料金は、すぐ横にある木製貯金箱に入れる優しいシステムになっています。
部屋に入ると、そこはまるで居心地の良い秘密基地
客室フロアの通路は、シックで重厚感もありながら重くなりすぎずポップでオシャレ。
そしていよいよ室内へ。するとまず目に飛び込んでくるのは、階段。
「星野リゾート OMO5 東京大塚」の客室の特徴は、「YAGURA Room」と呼ばれる、下段がソファ、上段がベッドルームになっている「秘密基地」のような設計がポイント。
※全体図👇
客室もパブリックスペース同様ふんだんに木材が使用されているので温もりを感じ、シンプルで女子ウケも抜群。
そして最初に言っておきますが、このお部屋の宿泊料金は2名利用の場合、一泊7,000円(1名あたりの利用料金)からとコスパ最強!
部屋の広さは19平米とやや狭いながらも、圧迫感を感じることはありません。理由は天井高。3メートル近くもあるため、開放感抜群。
壁面を収納に有効活用していて、無駄な家具がないのも広さを感じる秘密でしょう。ちなみにお部屋は全室禁煙。一服するには、4Fの喫煙スペースを利用しましょう。
唯一のウイークポイントは?
下段は、広々としたソファ仕様。ちなみに筆者はこちらでゴロ寝しながら原稿を書いてみましたが、まあ、はかどるはかどる。
一瞬、デスクがないのでそこは、マイナスポイントかなあ、とも思いましたが、くつろぎながらの作業も良い気晴らしに。ビジネスシーンでの利用も特に不自由は感じないのではないでしょうか。
ただ一点気になるのは、こちら、立った時の天井高。筆者の身長は170cmなのですが、頭スレスレ。まあ、2階があるので仕方ないですね。もちろん天井が気になるのは、このスペースのみ。あとはさっきも説明した通り、むしろ天井は高い室内空間になっています。
2階はまさに屋根裏部屋的な空間!ワクワクが止まらない
そしてこちら、昔ながらの箱階段を上がるとそこはベッドルーム。この包まれた空間はまさに屋根裏部屋。これは男の子が大好きな世界観です。
枕元には読書灯が二つ。もちろんコンセントも二つあり、スマホの充電に困ることもありません。Wi-Fiも提供されます。
就寝可能な人数は2名。ただし、お部屋自体は1名から3名まで利用可能で3人で宿泊する際、残り1名は階下のソファーをベッドにする感じになります。
さて。大のお風呂好きな筆者にとって大切なポイントがバスルーム。お風呂は、洗い場もバスタブも広々。ゆっくり肩までつかれます。
シャンプー、コンディショナー、ボディーソープも、もちろん揃っていますね。
あと、ドライヤーもこちら壁面の収納にぶら下げてあります。
ちなみに脱衣スペースがないのですが、そこはご安心を。こちらロールカーテンで目隠し可能なので複数で宿泊される場合もプライバシーの確保に問題ありません。
箱階段のボックス部分には小ぶりな冷蔵庫もありますが、中は空っぽ。近くのコンビニ等で飲み物は買っておいた方がいいですね。
ちなみに5Fにはコインランドリースペースもあって洗濯機と乾燥機は2台づつ完備。洗濯物が出た場合に重宝します。
さらに洗剤をはじめ、スキンケアセット、高級歯ブラシ(普通の使い捨てタイプは部屋にある)、バスソルト、スリッパにトランクスなどのこだわりグッズの自動販売機が設置され、足りないモノはこちらで購入可能です。
寝るだけでは終わらせない都心のリゾートの本気を見た!
さて。この居心地の良い空間で、後はゆっくりくつろぐか。いやいや。もったいない。せっかくの宿泊地で結局一歩も外に出なかった、ということはよくありがち。そういう人はこのサービスを利用すべし!
知ってましたか?「OMO(おも)」のコンセプトは「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションをあげるホテル」一体どういうことなのでしょうか?
実は「OMO5 東京大塚」には、「ご近所専隊 OMOレンジャー」というガイドサービスがあるのです。ディープな街・大塚を知り尽くしたガイドさんは全てホテルのスタッフが持ち回りで担当。皆さん『大塚・愛』に溢れているレンジャーばかりです。
ちなみに、このガイドには様々なコースがあり、大塚の街を探検する「散歩コース」や「はしご酒コース」に「昭和レトログルメコース」等があり、1人あたり2時間で1,000円支払えば好みのコースを選択可能できレンジャーに案内してもらえます。
筆者がこの日選んだのは、「はしご酒コース」。案内してくれたのは、笑顔が素敵な武田さん。正直、最初の内は妙にキャラ付けされた、このよく分からない格好のレンジャーにガイドされるのに抵抗がなかったわけではありません。が、夢の国に迷い込んだと思えばなんだか途中からワクワク。せっかくの小旅行。どうせなら非日常を味わいましょう。
というわけで、レンジャーである武田さん行きつけの3軒もの居酒屋さんに連れて行ってもらいました。文字通りの弾丸はしご酒ツアー。
一見ではなかなか入り辛いような地元の名店もレンジャー行きつけなので店員さんや常連さんともすぐに打ち解けることができ、楽しいひと時を過ごすことができました。ありがとうございました。
フォトジェニックな絶品朝食が後を引く
翌日。朝食をいただきにフロントのある4Fフロアへ。こちらの一角にあるOMOカフェで提供されます。朝7時から10時半までが朝食タイム。朝食付きプランもありますが、当日でも1200円で注文することが出来ます。
★メニューはこちらの二つ。
①ヴォロヴァンセット 1200円
ヴォロヴァン(具材入りパイ)+スープ+ドリンク
※セットの内容は時期によって変わります
②パンセット 1200円
パン3種+スクランブルエッグ&ベーコンソーセージ+ヨーグルト+かぼちゃサラダ+ドリンク
恐らくほとんどのお客さんが、ヴォロヴァンセットを注文するのではなでしょうか。何しろ見た目がオシャレです。インスタ映え必至。
とはいえ、恥ずかしながら筆者はこのヴォロヴァンというオシャレな料理を知りませんでした。なんでも、サックサクのパイ生地の中に、様々な具材を入れた、フランス料理のようです。
具材は「サラダ」「ビーフシチュー」「魚介のフリカッセ」「フルーツ」の4種類から選ぶことが出来きます。
※↓こちらは「魚介のフリカッセ」
筆者は迷わず「ビーフシチュー」にしました。なぜなら、最も空腹を満たしてくれそうだったから。
見た目はオシャレですが正直、これで腹いっぱいになるのかな?という疑問が。特に見た目のより美しいサラダとフルーツでは筆者の空腹を埋めるには手に負えそうにないのでボリュームありそうなビーフシチューにしました。
では。いただきます。フランス料理とのことなので色々食べ方に決まりがあったりして、食べている途中にスタッフから「それは違いますよ!」などと注意を受けやしないかと、ヒヤヒヤしましたが、そういうこともなく、無事に完食。いやぁ、旨いこれ。ごちそうさまでした。
ビジネスホテル並みの料金設定で珠玉のホスピタリティーを!
都心にありながら星野リゾートのホスピタリティを堪能でき、2名で利用の際は1人7000円からという料金設定はコスパ的に申し分なし。
・1名:10 ,000円~(1名1室利用時 / 税・サービス料込)
・2名:7,000円~(2名1室利用時 / 税・サービス料込)
・3名:5,500円~(3名1室利用時 / 税・サービス料込)
ビジネスホテルではないのに価格帯的にはビジネスホテル並みのこうした新たなジャンルのホテルが今後も誕生していくことを願います。
さて。最後に4Fフロアにあるバルコニーに出てみました。するとその真下には都電がのんびり走っているが見えます。都会でありながら都会の喧騒を離れ、癒しを味わえる、まさにリゾート気分を体感。なんだか久々に都電に乗ってみたくなりました。