年末年始の旅行シーズンも間近。旅への期待を荷物に詰めて、海外旅行へ行く方も多いでしょう。
飛行機で数時間から十数時間乗って、やっと目的地へ到着。旅先の空港について、ターンテーブルを眺めて荷物を待つものの、いつまでたってもあなたの荷物が出てこない・・・他の旅行客は各々荷物を持って、空港から出て行ってしまったのに。
ドキッ!ま、まさかのロストバゲージ??その時あなたは、どうしますか。
筆者の体験談
かなり昔になりますが、筆者も日本からニューヨーク間でロストバゲージの経験があります。
積み間違えて違う国に行ったスーツケース
ニューヨークのJFK空港に到着して荷物を待つものの、待てど暮らせど出てきません。ほぼ空のターンテーブルになるまで待ったところ、同じような日本人乗客が数人いるのに気付きわかりました。エアラインのカウンターで聞くと、どうやら成田空港で積み間違えたよう。ロストバゲージでした(涙)。
エアラインにとっては日常茶飯事のロストバゲージ
筆者は初めてのことなので動揺しましたが、米系エアライン側は日常茶飯事の事らしく、事務的な対応です。「Sorry(申し訳ありません)」の一言もありません。何かにつけ謝る、日本とは違うのです。
バッグの色や形などの外観と個数、自分の宿泊先、連絡先を所定の紙に記入し、「スーツケースは、早ければ明日届けるから」という言葉で係員に送り出されました。こんな簡単な手続きで、本当にスーツケースが戻ってくるのか心許なく、不安を感じながら空港を後にしたのを覚えています。当時はロストバゲージ用のセット(着替えや洗面などのセット)は、(少なくともエコノミークラスには)ありませんでした。米系エアラインには、まず今でも期待できない気がしますね(苦笑)。
到着日は友人宅のスケジュールが幸いした
手周り荷物だけの軽装で向かった先は、ニューヨーク郊外在住の友人宅でした。ホテルの予約が取れなかったので、到着して2日間は友人宅に泊めてもらうことにしていたのです。そのため、洗顔や化粧水、とりあえずの着替えはお借りできたので助かりました。
幸運にも翌日朝に届いたスーツケース
驚いたことに、翌日朝スーツケースは友人宅に届きました。イイ加減な米系エアラインを信用してなかったので(失礼)、他の国へ行ってしまった自分の荷物が、早々に届いたのはビックリしました。本当に良かったと安堵したことを覚えています。
ロストバゲージが起きたら?
もしも、あなたの身にロストバゲージ(荷物紛失)が起きたら、できるだけ冷静になって必要手続きをしましょう。所定の手続きをしないと、誰もあなたの荷物を探してくれません。
●申請に用意しておくもの
パスポート、航空搭乗券、荷物預けのタグ(荷物を預ける際にもらった控え)など。
●荷物未着申請の所定用紙に記入(荷物の形状、色、個数などと荷物届け先、滞在日数、連絡先など)。
ロストバゲージが起こる可能性
乗り換え便
運賃が割安になる、乗り換え便の旅。荷物を積み下ろす回数が増える分、ロストバゲージの可能性は高くなります。また、飛行機の遅延が起こった場合、乗客の荷物を積み忘れて目的地へ向かってしまう場合も。乗り換え便を利用するあなたは、リスクを覚悟しておきましょう。
早すぎるチェックイン
時間に真面目な日本人。早めのチェックインを心がける乗客が殆どです。でも、飛行時間より早すぎるチェックインをした場合、搭乗時間ギリギリの他の便と間違えられてしまう場合も。あまり早い荷物預けも考えもの。誰もいないカウンターで預けるよりも、多少同乗の乗客がいるカウンターで手続きしたほうが良さそうです。
積み間違え
私たちが注意しようのない、積み間違え。担当職員も人間なので、エアライン仕分けの際に間違ってしまうことも。
ロストバゲージの対策
機内持ち込みできるキャリーバッグに荷物を収める
筆者の印象ですが、日本人は本当に荷物が多いと思います。それも大きな重いスーツケースに、目一杯荷物を入れてくる人が多いですね。移住するならともかく、1週間程度の旅でその荷物は本当に必要なのか考えてみましょう。旅上手な人ほど、荷物が少ないもの。機内持ち込みできるキャリーバッグであれば、荷物の紛失の心配は不要。しかも荷物待ちのロス時間もないのです。最低必要限に荷物は抑えて、身軽な旅をしましょう。
万が一の場合に必要かも?の荷物を減らせば、半分以下の荷物になるはずです。ドライヤーやタオルは、ほとんどのホテルにあります。ニューヨークに旅行者時代、半分以上不要なものをスーツケースに詰めて、重い思いをした筆者からのアドバイスです(苦笑)。
下着とミニサイズの洗顔類などは予備として手荷物に持っておく
ロストバゲージで困るのが、洗面道具やスキンケアと下着などの着替えです。特に飛行時間が長いフライトでは、「早くシャワーを浴びてスッキリしたい」ですよね。下着と洗面具はかさばる荷物にはなりませんので、手荷物に入れておきたいですね。
液体の制限がある中で役に立つのが、使い切り小袋の化粧品のサンプル品やビジネスホテルでもらった使い捨ての歯ブラシなど。洗顔は小さな固形石鹸(刺激のないものも多くあります)にすれば、液体制限に引っかかりません。取りあえず1回分あれば良いのです。
自分の荷物だと分かる目印をつけておく
ロストバゲージの他に心配なのが、自分の荷物を間違えて持って行かれてしまうこと。急いで目的地へ向かう人が多いので、慌てていることが多いのです。多くの人が同じようなスーツケースやバッグを持っており、特に「黒」は多い色。
自分のものだと一目で分かるように、荷物に「派手な色や柄の荷物用ベルトを巻く」「持ち手に太めのリボンを結ぶ」「マスコットをつける」などしておきましょう。
参考まで、筆者はプレゼントの綺麗で太めのリボン(白に茶色のロゴ)を、黒のバッグの持ち手に結んでおきましたが分かりやすかったです。特徴のないバッグだと、自分でも自分の荷物だとわかりにくい場合がありますので、目印をつけておきましょう。荷物は乱暴に扱われますので、取れにくい場所にしっかりと(なくなっても惜しくないものを)つけましょう。
スーツケースなどに大きく名前を書いておく(シールを貼っておく)のは、安全上オススメしません。犯罪者があなたの名前を見て、利用する可能性があります。
自分の荷物を写真で撮っておく
飛行機に乗る前に、自宅で自分の荷物の写真(外観、中身)を撮っておきましょう。説明がしやすくなりますし、もしも万が一ロストバゲージで荷物が出てこない場合、保険請求する時に証拠写真として利用できます。
海外旅行保険に入っておく
ロストバゲージが心配な人は、事前に海外旅行保険に入っておきましょう。各保険会社によって多少違いはありますが、ロストバゲージに関する特約の大筋は下記の通りです。時間の制約があり、空港やエアラインでもらう必要書類、購入した領収書は提出の必要があります。お持ちのクレジットカードに保険が付帯されていることもあるので、確認しておきましょう。
旅行行程中に携行する身の回り品で航空機の搭乗時に航空会社に運搬を寄託した手荷物が、航空機が目的地に到着後6時間以内にその目的地に運搬されなかった場合、航空機到着後96時間以内に被保険者が実際に負担した必要不可欠な衣類(下着、パジャマなどの必要不可欠な衣類)、生活必需品(洗面・洗顔用具、スキンケア・かみそり、くし等)、身の回り品の購入費(購入した衣類や生活必需品)をお支払いします。(1回の寄託手荷物遅延につき、10万円限度)
ニューヨークで化粧水や下着が買える店
ニューヨークでは、日本のコンビニのように下着や洗顔道具など一緒に売っている便利な店はありません。日本人好みのものが欲しかったら、ニューヨークシティ内には数店舗の無印良品がありますよ。JFK空港内ターミナル5にもあります。
[無印良品 http://www.muji.us]
ロストバゲージの災難に遭うことなく、快適な旅ができることを祈っています。万が一ロストバゲージが起こっても慌てず、TABIZINE記事を参考にしてくださいね。
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