【イギリス発】ジャーサラダの進化版?お湯を注いでつくるレシピが斬新

Posted by: 鳴海汐

掲載日: Dec 7th, 2018

数年前、ジャーサラダが流行りましたよね。イギリスの新聞ガーディアンのサイトで、このホットバージョンともいえるレシピが紹介されていました。サラダの代わりにスープの材料を持参し、オフィスでお湯を注ぐというものです。いろいろな意味で興味深いのでご紹介します。

数年前、ジャーサラダが流行りましたよね。イギリスの新聞ガーディアンのサイトで、このホットバージョンともいえるレシピが紹介されていました。サラダの代わりにスープの材料を持参し、オフィスでお湯を注ぐというものです。いろいろな意味で興味深いのでご紹介します。

お湯を注いでつくるときに守りたいこと

日本もだいぶ冷え込んできました。オフィスで温かいランチを食べていますか?

イギリスの新聞、ガーディアンで提案されているのが、お湯を注いで作るあったかメニューです。以前流行ったジャーサラダは、瓶にサラダを詰めてもってくるもの。今回のアイデアは、同じように容器に詰めてきたものにお湯をかけてスープにするというものです。

ちょっとした下ごしらえが必要だけれど、自分で材料をセットするのでヘルシー。ヌードルスープやクスクスなど、主食になるメニューもあります。

記事を書いたデールさんが、守るべきルールをいくつか挙げているのでまず紹介します。

・蓋つきで耐熱の容器に投資
・冷蔵されていた食材を詰める
・食べる前に室温に戻す
・大胆に、新しいものにトライ
・数分おいて、味をなじませる
・即席なので、味はスパイスや薬味でカバー

まずは、耐熱の容器を用意すること。お湯を注ぐからですね。耐熱ガラス、飯ごうのような金属の容器、特大のトラベルマグカップなどなんでもいいようです。ジャーサラダに使われるメイソンジャーは、もともと瓶詰にするときに煮沸したりするので、耐熱と言えば耐熱です。メイソンジャーにも、取っ手やカバーがついて、持つときに熱くないものも出ているようです。

次に挙げられているのは、容器には、冷蔵庫で冷やしたものを詰め、オフィスに到着したら冷蔵庫で保管すること。腐敗防止ですね。

そのため、お湯を入れたときにぬるくならないように、室温に戻しておくことが大切というわけです。

あとは、せっかくなので、いろいろ食で冒険しましょうと言っています。じっくり煮込んだスープにはかなわないけれど、スパイスや薬味が底上げしてくれるとも。

紹介されているメニューたち

サイトで紹介されているメニューは以下の通り。新しいものに挑戦するという目標のせいか、イギリス人にとってエスニックなメニューがずらりと並びます。いずれも、同僚に迷惑をかけてはいけないという理由で、10段階の臭いレベルが参考数値として出ています。日本食が3つも入っていますよ。

A なんちゃってチョリソーとフェンネルのクスクス(臭いレベル5)
B ねぎとマーマイトのスープ(臭いレベル4)
C 韓国風スープベース(臭いレベル5)
D お茶漬け(臭いレベル3)
E お味噌汁(臭いレベル2)
F チリと味噌のヌードルスープ(臭いレベル2)
G なんちゃってフォー(臭いレベル7)
H 温泉卵(臭いレベル5)

Aのクスクスは、家でチョリソーとフェンネルやチェリートマトなどの野菜を炒めたものをタッパーに用意していき、職場でチキンストックとお湯でクスクスを戻したら全部を混ぜ合わせていただくというもの。

Gのなんちゃってフォーは、臭いレベルが高いですが、フィッシュソースを使っているのが原因です。薄切りの鶏肉や玉ねぎ、大根の素揚やパクチーなどを薬味にします。職場でフォーをお湯で戻し、湯切りした後にタレに混ぜます。

オフィスでお湯をかけるだけといっても、意外と作業があります。でもカップ焼きそばを作ると思えばいいのかもしれませんね。

次に、日本のメニューをみてみましょう。お茶漬けは、実際お茶をかけるだけなので、選ばれるのも納得です。具には、焼鮭か、茹でた鮭、もしくは豆腐と茹で野菜とあります。豆腐と茹で野菜って、お味噌汁と混同しているのでは?グリーンティーをかけるほかに、醤油と塩で味付けするそうです。トッピングは、あられの代わりにおせんべいを細かく砕いたもの、梅干し、海苔の細切りです。

温泉卵に至っては、ランチの1時間前の作業があります。それは、ティーポットに卵を入れ、蓋をして、ティータオル(ふきん)でくるんでおくというもの。できあがったら、家で作ってきた、みりん、醤油、だしで作ったソースをかけていただきます。

Miso Soup(ミソ・スープ)を作ってみた

まず、耐熱蓋付きの瓶を用意します。そこに大さじ1杯の味噌を。味噌はだし入りを選ぶこととあります。さらに、ほうれん草、もやし、油揚げか豆腐と万能ねぎを入れます。オフィスでは、熱湯を注いで味噌を溶かすだけとのこと。

(c)Shio Narumi

試しに、瓶から直接いただいてみました。恐れていたのは、瓶の熱さでしたが。手に持っても熱くなく、口もとも熱くなく。

スープはちょっとぬるくて、ほうれん草が生のままです。イギリスのほうれん草は、日本のものより薄くて小さいせいかもしれません。イギリスの指定のねぎは日本でいう万能ねぎ風なのですが、今回太めのねぎを使いました。そのせいか、臭いレベル強めです。

出来上がったのは、味噌汁でなく、ミソ・スープ。決してまずくはないけれど、しみじみとした味わいが感じられないものでした。豆腐は意外にも温まりましたが、全体的に具の野菜が多すぎたかもしれません。味噌とお湯を増やすなどすれば、温度はある程度解決しそうです。定番化させるためには、試行錯誤が必要ですね。

[The Guardian/How to turn packed lunches into winter warmers]
[Photos by shutterstock.com]

PROFILE

鳴海汐

Shio Narumi ライター

イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。

イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。

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