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海外でも人気の和食。といってもローカライズされたものが目立つため、我々日本人からすると「創作和食なのか、どこの国の料理なのか・・・」と頭を悩ませることも。
摩訶不思議な和食が生まれる背景には、現地ならではの和風調味料も貢献している模様。というわけで、今回はフランス人の大好きな“甘い”しょう油についてのお話です。
“甘い”しょう油
現地の大きめのスーパーには、たいていアジア食材のコーナーがあります。インスタント麺に春雨、生春巻きのタレなどと並んで、必ず置いてあるのがしょう油。それほど種類は多くないものの、濃口しょう油と“甘い”しょう油の2種類がデフォルト。ちなみに甘口しょう油ではなく、“甘い”しょう油です。
ローカル寿司屋に必ず置いてあります
フランスの人たちは、よほどこの“甘い”しょう油がお好きと見えて、ローカルの寿司屋に行くと必ず、濃口と甘いしょう油の2種類がテーブルに並びます。甘いしょう油はゲソやアナゴには合うかもしれないけれど、マグロや海老には合わない・・・気がします。そもそも、ローカルの寿司屋にはゲソもアナゴもまずありませんが!
フランス人は“甘い”しょう油をどう食べる?
フランス人が和食を食べる場面を観察してみると、おかずがあっても、白ごはんにしょう油をかける人が多いことに気づきます。濃口しょう油をかける人もいれば、“甘い”しょう油をかける人も。
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しょう油メーカー・キッコーマンが現地の市場向けに販売している「Sauce Soja Sucree」が提案するオススメの食べ方も、ズバリ白ごはんにかけて! キッコーマンの公式ブログにもその旨記載がありました。
ごはんにかける以外の用途を検索してみると、海外で人気のある「Teriyaki Sauce(照り焼きソース)」と同じように、肉料理のタレとして使うほか、チョコレートケーキやリンゴのタルトの隠し味に使ってもよいそうです。お汁粉に塩を加えると甘さが引き立つように、洋菓子に甘いしょう油はお菓子にコクをプラスしてくれるのかも。
ちなみに甘いしょう油は、うなぎのタレや天丼のタレよりも砂糖醤油に近い味。我が家では、甘辛味の卵焼きを作るときの調味料として活用しています。白いごはんにかけて食べるのは微妙な気がするけれど、お餅にはよく合うと思います。
オマケ:東南アジアでも甘いしょう油が人気!
東南アジアの甘いしょう油「ケチャップマニス」
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話は逸れますが、当地で初めて甘いしょう油を見かけたときに、マレーシアやインドネシアの食卓に欠かせない「ケチャップマニス」と呼ばれる東南アジア版の甘いしょう油を思い出しました。ナシゴレンの味付けはもちろん、白ごはんにこのケチャップマニスをかけたものは、東南アジアの子どもたちに人気がありますよ。
旅先で甘いしょう油やケチャップマニスを見つけたら、試してみてはいかがでしょう? 使い勝手の良い調味料なので、個人的には好きです。
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