
かっぱ橋で各店舗の各棚を夢中でみていると、時が経つのも忘れてしまいます。気づけば、午後3時、足腰が結構おつかれです。しばらく歩いてみてもカフェらしきものが見当たらないので携帯で探してみると、道具街の中ほどに良さげなお店がありました。
吸引力の強い店構え

お店はメインストリートから1本細い通りに入ったところにあります。


たどりついたらこの店構えです。看板には、「魔性の味」の文字が。既に、好奇心を鷲掴みにされています。

入ってみると、先客はドラちゃんのみ。

昭和な香りの店内には公衆電話もあり、なんだかタイムスリップしたよう。
珈琲のオンリー、おすすめはブレンド

スウェットを着たマダムにおすすめを訊くと、「うちはブレンドしかないんです」という意表を突かれる答えが。アメリカンもブレンドをお湯で薄めたもので、全部ブレンドでできています、とのことで、スタンダードなブレンドをオーダー。



コーヒーは既におとされていたので、すぐにでてきました。酸味がきいていて、飲んだことのないような不思議な味わい。
筆者の正面にいるドラちゃんの隣に腰をおろしたマダムとカウンターにいるマスターの間で、ジョークまじりの夫婦の会話が始まりました。まるで店内には夫婦二人しかいないような、気にされていない感に、一気にくつろげます。
コーヒーは飲んでも飲んでも、つかみどころのない味です。マダムに、ブレンドって何が入っているんですか?と訊くと、「6種類入っています。入り口に豆が並んでいます」


豆は毎朝、ここで焙煎しているそうです。右の機械で焙煎したあと、出てきた豆を冷まし、選り分けます。
「魔性の味」の由来

珈琲のオンリーは1952年に開業。先代のときにお客さんが、「マスター、この味クセになるね。魔性の味だね」と言ったのをキャッチフレーズに使うようになったとか。
二代目マスターは、10歳のときに先代の命令でお手伝いを開始。本格的に働くようになって33年が経ったとのことですが、先代からコーヒーのことなど一切習っていないそうなんです。「昔の人だから、見て盗むのが当たり前で」とマダム。
「今は苦みが主流だけど、うちのは昔から酸味がきいている」そうで、酸味好きの筆者は気に入りました。
「ただの珈琲屋」
オンリーは現在3店舗あります。浅草の本店はマスターのおばさんといとこがやっていて、南千住店は店員さんだった人がのれん分けでやっていると、マダムがゆっくりした口調と独特の間で教えてくれます。

そんな話をききながら天井を見上げると、ドラえもんの鈴のようなものに目がいきます。これは、ミラーボールではなくて、スピーカー。開店当時の最先端だったようです。
戦後間もない時代に思いをはせていると、2組6人のお客さんたちが入店。一気ににぎやかになりました。うち1組はおそらく日本在住の外国人の方々です。マダムが「ノーエスプレッソ」など説明しにいくと、「日本語大丈夫です」との回答がありました。エスプレッソを飲みたがる人が多いようですね。

お店の入り口にはこんなメッセージがあります。いかにもマダムが言いそうな口調と内容です。コーヒーだけでなく、マダムも魔性。
オンリー
〒111-0035 東京都台東区西浅草2丁目22−8
03-3841-7679
10時~18時営業
日曜・祝祭日 お休み
喫煙可

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Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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