「日本から一番近いヨーロッパ」と聞くと、どこの国を連想しますか?実は、日本から最短で行かれるヨーロッパは、北欧のフィンランドなのです。そんなフィンランドの航空会社「フィンランド航空」(Finnair)は、2019年1月現在、成田・中部・関西・福岡(期間限定)の4空港からヘルシンキ・ヴァンター国際空港との直行便を就航させています。そこに今年、国内5か所目となる空港が新たに加わることになりました。それは何と、北海道の新千歳空港(札幌)。 札幌ヘルシンキ便にどんな特徴があるのか見てみましょう。
いつから就航?
新たに就航が発表された札幌ヘルシンキ便は、福岡と同様に季節限定フライトになる予定です。現在計画されているのは2019年12月15日から2020年3月27日までで、夏季の予定はまだ分かっていません。
実は北海道と欧州を結ぶ直行便は、17年ぶりの実現なのだとか。2002年にKLM航空が撤退して以来の久々の欧州便なのです。
頻度とフライト時間
札幌フィンランド便は、それぞれの都市から週2便が計画されています。札幌発は月曜日と金曜日、ヘルシンキ発は木曜日と日曜日になります。
札幌発(月・金)午前11時35分、ヘルシンキ着(同日)午後2時10分。
ヘルシンキ発(木・日)午後5時5分、札幌着(翌日)午前9時。
日本とフィンランドの時差は7時間なので、計算すると札幌からの往路は9時間35分、ヘルシンキからの復路は8時間55分となります。復路が9時間を切るのはすごいですね!
ちなみに成田空港からフィンランドは10時間20分、関西国際空港からは10時間25分かかると言われています。他の空港から行くよりも、50分ほど機内に居る時間が短くなるのは魅力的です。
どうして冬季のみ就航?
そんなフライト時間も短い札幌フィンランド便ですが、どうして冬季のみしか予定されていないのでしょうか。実はこのフライトは、「日本からフィンランドに向けての観光客誘致」ではなく、その逆の目的で計画されたからなのです。
ニセコをはじめとした北海道のスキーリゾートは、その上質なパウダースノーのおかげで、海外でも高い評価を受けています。フィンランド航空自身も数年前からニセコを「日本で最高のパウダースノー」「英語が通じるので外国人でも楽しめる」と推薦する特設ページを設けていました。そんなウィンタースポーツ愛好家たちを欧州から北海道に呼び込むために、このフライトは誕生したのです。それゆえに、スキーシーズンの冬季のみの就航となっています。
日本からの利用者にもメリット
それでは、この札幌ヘルシンキ便は日本からの利用者にメリットがないのかというと、決してそんなことはありません。ヘルシンキ旅行そのものが魅力的なのはもちろんですが、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港は欧州100か所以上へのフライトが就航しているので、欧州旅行の乗り継ぎ空港として最適です。更に、空港自体が非常にコンパクトにまとまっているのも魅力。すべてのゲートが1つのターミナルビル内の同じ通路沿いにあるという構造なのです。つまり、乗り継ぎ便に素早く簡単に移動できるということ。フライトが同じ航空券で発行されている場合、順調にいけば40分程度で乗り継ぎできるのだとか。余裕を持ってフライトスケジュールを組むことは重要ですが、手早く済むという安心感があるのはありがたいですね。
そして北海道以外にお住いの方は、いっそフィンランド旅行(または欧州旅行)と札幌観光を合わせて楽しんでしまうというプランもありなのではないでしょうか。往復のフライトの前後どちらかに余裕を持たせ、札幌を堪能する時間を設けるのもおつな楽しみ方かもしれません。
フィンランド航空の札幌発着便に関する記事、いかがでしたか? 就航開始までまだ時間がありますが、非常に待ち遠しいですね。次の冬は、札幌からのヨーロッパ旅行を計画してみてはいかがでしょう。
フィンエアーについては『【機内食ルポ】フィンランド航空<フィンエアー>エコノミークラス「成田〜ヘルシンキ」』なども合わせてどうぞ。
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