静岡県袋井市はメロンの名産地。そしてメロンを使った絶品スイーツや、江戸時代から伝わるB級グルメもおいしいんです。縁結びのお寺に座禅といった体験も楽しめて、東京からなら2時間ほど。週末の小旅行にぴったりな袋井を紹介します。
袋井へのアクセス
東京駅からなら新幹線こだまに乗って、静岡駅を過ぎて浜松の手前の掛川まで1時間40分ほど。東海道本線に乗り換えれば次の愛野駅と二つ目の袋井駅が、静岡県袋井市にある駅です。
「クラウンメロン」はメロンの高級ブランドです。
美しい網目に、T字のつる。明治33年にイギリスから伝わったメロン。袋井では大正10年から温室でメロンの栽培が始まったそうです。
温室の中で育っているメロン。一つの木には最終的に一つの実が選ばれて育てられるそうです。等級は5段階で「富士」が最上級。かなりお高いとか。
そのクラウンメロンを使った世界に一つだけのスイーツを!
ここはお城?と思うほどの「葛城北の丸」は袋井にあるリゾート。「現代の平城」というコンセプトで、歴史ある古民家を移設して作られました。
そのメインダイニング「椿の間」では、クラウンメロンを使ったスイーツがいただけます。シンガポールのパティシエ、ジャニス・ウォン氏が監修したものです。彼女は英国の食に関するメディアで構成する「ウィリアムリードビジネスメディア」による「アジア最優秀パティシエ」に2年連続で輝くなど、人気拡大中のアジアNo.1パティシエです。
こちら、見た目メロンな「Melon Ball (メロンボール)」は、メロンシャーベットに、メロンとホワイトチョコレートのムース。面白いのは海ぶどうが添えられているところ。甘いものとしょっぱいものの取り合わせが、おいしさを引き立てます。
こちらの「Castle Paradise (キャッスルパラダイス)」もなかなか。温かいチーズタルトはもちろん右側の丸いほうですが、白く砕けたように見えるのが、マイナス196度の液体窒素で凍らせたメロンアイス。なるほど、暑いのと冷たいのがコラボしてるということでした(Melon Ball とCastle Paradiseの提供は、3月18日〜4月7日の期間はお休みです)。
さらに、4月8日から登場するのは、メロンのゼリーが涼しげな「Melon Flower (メロンフラワー)」。メロン100%のシャーベットとフレッシュメロン、マスカルポーネのスフレグラスが添えられています。
椿の間のご利用には、前日までの電話による予約が必要です。
〒437-0121 静岡県袋井市宇刈2505-2
フリーダイヤル:0120-211-489(受付時間9:00〜18:00)
TEL:0538-48-6111(代表) FAX:0538-48-6159
縁結びをお祈りしたい!二葉神社
袋井の豊かな森に囲まれた法多山。尊永寺という寺院を中心に、寺院、神社などが広い敷地に点在しています。その一つが二葉神社です。
二葉神社は女性を見守るお社。色とりどりの帯に、恋する人の名前や願い事をしたためて、境内に結ぶ願掛けが「結縁乃帯(けちえんのおび)」。パワースポットです。
そして「厄除け団子」はぜひ食べておきたいです。串に刺さった5つのお団子がくっついています。頭、首、胸、手、足の五体を表しているそうです。これを食べて厄除けを。
江戸時代の「たまごふわふわ」が復活!
江戸時代の名物料理、袋井宿「たまごふわふわ」もぜひ食べておきたい一品。実はこれ、東海道・袋井宿の太田脇本陣で出された朝ごはんが、2006年に復刻されたもの。通年提供しているお店もあるので、探してみてくださいね。
一つのタマゴでこの小さな鍋が一派になるほどのフワフワぶり。まるでスフレのような、柔らかい茶碗蒸しのような。他では味わえないおいしさでした。
ラグビー、サッカー、グルメにイベント満載の「エコパ」
愛野駅が最寄りの静岡県小笠山総合運動公園「エコパ」。袋井市キャラクターの「フッピー」が出迎えてくれました。
エコパの5万人クラスのスタジアムは「ラグビーワールドカップ2019」の開催施設の一つです。2019年9月と10月に計4回の試合が開催されます。特に9月28日の日本対アイルランドのカードはかなり盛り上がりそうです。また、サッカーJリーグ、ジュビロ磐田の試合も随時開催されています。
「エコパアリーナ」は最大1万人収容のアリーナで、スポーツイベントの他にもアーティストのコンサートも開催されます。ゴールデンウィークの「エコパ グルメ スタジアム」には日本各地から100点以上が出店するそうです。スポーツ好き、音楽好き、グルメ好きなら、エコパのイベントスケジュールに合わせて、袋井の観光を楽しむのも手ですね。
可睡斎で座禅!3月中は1200体の雛飾りが壮観。
可睡斎(かすいさい)は禅の修行道場。600年の歴史があります。ここで体験できるのが座禅です。
2日間じっくりと体験するコースと、日帰りのコースもあります。ちなみに日帰りの場合は朝11時から夕方7時まで。昼食(正式には「中食」)が含まれていて、座禅、法話、写経を体験します。この坐禅の会は「月心会(げっしんえ)」という名称で、「風の音色の中で自己を見つめる可睡の時」とうたわれています。
毎年1月から3月まで行われているのが「可睡斎ひな祭り」。32段、横9メートル奥行き3メートルの32段1200体と日本最大級。その規模に驚かされます。
可愛らしいつるし雛も。こちらはさらに2000体だそうです。
また可睡斎には登録有形文化財のトイレ(正式には「東司(とうす)」)があります。この木造平屋建て、かわらぶきのトイレは男女に分かれていません。そして、中央の壇上に烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)、俗に呼ばれる「トイレの神様」が祀られています。荘厳な雰囲気ですよね。
[All photos by Atsushi Ishiguro]
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