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「現存する最古の中国料理店」2~3人の飲茶から、仔豚丸焼きコースまで
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日本最大級の中華街である、横浜中華街。広東料理、上海料理、北京料理、四川料理はもちろん、いろいろな地方の料理、薬膳、フカヒレ専門、家庭料理・・・さまざまな味が楽しめる、いつ来てもわくわくする場所です。
そこにある「聘珍樓 横濱本店(へいちんろう よこはまほんてん)」は、創業130余年。日本に現存する最古の中国料理店です。
「2~3人の飲茶から、400人のパーティまで存分にご利用いただけます」と公式サイトにあります。また、多彩なメニューには、「仔豚丸焼きコース(7日前要予約)」というのも。いったい、どんなお店なのでしょう?現地からご紹介します。
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予約の時間の少し前に着いたら、ここで待っているように言われました。さすが素敵ですね!初夏でもう暑い日でしたが、ここは涼しくてほっとします。
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1階のテーブル席に通されました。黒と白のモノトーンを基調にした内装は、シックで、異国感も味わえる、素晴らしい空間。旅好きにはうってつけかも。
ちなみに7階(最上階)にある特別室は、600余年の歴史を持つ蘇州の古い屋敷を再現した個室で、お庭がついているのだそうです。
ちょっと奮発、「料理長おまかせコース」を
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本当に、いい雰囲気。ちょっと奮発して「料理長おまかせコース」の、真ん中の値段のもの(13900円、税別)を頼んでみました(※以下のコース内容はそのときによって異なります)。
まず、「広東式のお刺身」が出ました。写真は取り分けてもらったものです。味はどうでしょうか?ちょっとどきどきしますね。
そうしたら、これがおいしい!感動のおいしさです。
ちなみに筆者は、お寿司は好きなのですが、お刺身はそこまでではありません。少しだとものたりない、たくさんだとあきてくるような気がして。でもこれはもっと食べたくなる、今でも忘れられない美味です。
しかも旅気分で、ああ、今、本当に幸せです。ありがたい。
「ガイランのガーリック炒め」、「フカヒレの姿煮 陶板仕立て」も感涙もの
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「ガイランのガーリック炒め」も感激のおいしさです!!あっつあつで、野菜と油のうまみがたまらない。しかも、油になじんでしなっとした部分もあれば、コリコリした歯ごたえが楽しめる部分もあって、こんなにシンプルな料理に奥深さがあって、中国料理って素晴らしいですね。
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そして、「フカヒレの姿煮 陶板仕立て」が感涙もの!大きな泡が分かりますか。グッツグツのトロットロですよ。
底まで食べたとき、陶板の一部にうっすらとした焦げ目がついているのを見てまた感動でした。ここまでアツアツにしてくれるなんて。
一緒に行った人が、「今までで一番おいしいフカヒレかも」と言っていました。
蒸しもの料理の美点を堪能する!
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そのあとはぷりぷりの「石川ナマコ、蝦米、豚肉の炒め」、やっぱり美味な「本格窯焼き北京ダック」をいただきました。
そして、本日の厳選海鮮はこれ、「ハタとピーツの咸檸檬蒸し」。おいしかったんですよ!
最近、筆者は中国料理の、蒸しもの料理に目覚めたのですが、ふっくらして、ハタとレモンのいい香りがぷーんとして、蒸しもの料理の美点を堪能できたような気がします。
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最後の、「青山椒かけバニラアイス」もなかなかない味でした。
実は心配していたのは、まず味、そしてサービス。筆者は名古屋人で一見、観光客です。こんなに素敵な場所でさみしい思いをしたくないな、と思っていたのですが、サービスも良かったです。
あと、昼の早い時間だったのですが、常連客らしい方々がけっこういました。1人で慣れた様子で食事を楽しんでいる紳士や、横浜という土地柄なのかとてもおしゃれな親子らしい人達と、お店の人のやりとりが少しだけ聞こえて、こんなお店を行きつけにできたらいいな、と本当にうらやましかったです。
ちなみに聘珍樓の屋号の由来には、「良き人、素晴らしき人が集り来る館」という意味合いがあるのだそうです。
持込み料はかかりますが、ワインの持込みも可能、「聘珍毋米粥」(要予約)という新メニューもできたそうですよ。中国広東省順徳が発祥の鍋料理。お米の粒が無くなるまで炊いたお粥と新鮮な魚のアラから炊いたスープを合わせたお粥のしゃぶしゃぶです。約40種類の具材から好きなものを選べるとか。
とても素晴らしい時間を過ごせた「聘珍樓 横濱本店」でした。
toshi ライター
取材なら、どこに行っても、誰に会っても感動できるのが特技のライター、作家。「人は思い通りにならないけれど、自分が思いつきもしない、素敵な答えを言ってくれる」と、最近思います。クルーズ旅行を日本に広める活動の一端を担いたい。
著書「美しい人々 人間の美しさを追う」など。作家名は竹井夙(たけいとし)。
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