英国のビジネス誌『エコノミスト』が、「生活しやすい都市2018」を発表しました。なんと日本からは東京も大阪もTop10にランクイン。3都市ずつランクインした国も2カ国あります。
さて注目の東京vs大阪、どっちが上位だったのでしょうか。
生活しやすい都市ランキングって?
ランキングは5つの指標を総合して決定されます。
• ヘルスケア(病院や、社会保障など)
• 文化と環境
• 教育
• インフラ(公共交通機関や電気・ガスなど)
100が満点なのですが、1位と10位の差はたったの2.5ポイント。熾烈な争いです。ちなみに最下位はシリアのダマスカスで30.7点でした。
大阪が3位で97.7点、その理由は?
1位はオーストリアのウィーン(99.1点)、2位がオーストラリアのメルボルンで98.4点、それに次ぐ第3位に、大阪が堂々のランクインです。
大阪が1位のウィーンより低いのは「カルチャーと環境」で2.8ポイント差、それと「インフラ」の3.6ポイント差のみ。あとの3つはいずれも満点でした!大阪は前回が9位だったのが、かなりの躍進を遂げたということになります。その勝因は「インフラ」と「安定性」の二つの指標が良くなったこと。公共交通機関がよりよくなったことと、犯罪率が低いことがその背景にあったそうです。
東京はトロントと同率7位で97.2点
同率7位の東京とトロント、それと大阪の差はたったの0.5ポイント。「文化と環境」のインデックスでは大阪が93.5で東京が94.4と、0.9ポイント東京が上回っていたのですが、残念なのが「インフラ」。大阪が96.4に対して東京が92.9と、3.5ポイントも下回っているんです。
たしかに東京はオリンピックを控えて、公共交通機関の施設を改良している最中だったりするので、決してインフラがきれいに完成しているとは言えない状況ですよね。
Top 10のランキングは以下の通りでした。
2位:オーストラリア メルボルン 98.4
3位:日本 大阪 97.7
4位:カナダ カルガリー 97.5
5位:オーストラリア シドニー 97.4
6位 : カナダ バンクーバー 97.3
7位:カナダ トロント 97.2
7位 : 日本 東京 97.2
9位 : デンマーク コペンハーゲン 96.8
10位 : オーストラリア アデレード 96.6
カナダとオーストラリアは3都市ずつランクインしています。
ちなみに、ニューヨークは57位、ロンドン48位、パリが19位。世界の大都市でありますが、逆にそのせいで犯罪件数が増え、交通機関が混雑するなどの問題が多くなってしまうようです。
一番健闘した都市と大きくランクを落とした都市
過去5年で、一番改善された都市はコートダジュールのアビジャン。6.3%の改善ですがランキングは未だに調査対象の140カ国中124位でした。
一方、大きくスコアを落としたのはウクライナのキエフでした。5年でマイナス12.6%はある意味ダントツです。改善した点もあったものの、ドンバス地方での内戦が大きく響きました。
このランキングは、「The GlobalLiveability Index」ですから、「生活のしやすさ」ということになります。大阪も東京も大都市でありながらも、世界の巨大都市で抱えている問題は顕在化していないようです。今回は大阪が東京の上を行くという結果でしたが、どちらもこの調子でランキング上位をキープしていってほしいですね。
[The Economist Intelligence Unit]
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