7月も中旬に突入し、すでに梅雨明けが待ち遠しくなってきましたね。夜空に輝く星、儚い花火、せわしないセミの声。そして眩しい太陽やはじける海!そんな、幼かったあの頃の夏の思い出を彷彿させる「THE夏」も素敵ですが、今回は、定番をあえて避けて、まだ人の少ない静かな海へ朝散歩にでかけてみましょう。ちょっぴり大人の表情をした鎌倉を、ご案内します。
潮の香りを頼りに、まっすぐと歩く
鎌倉には有名な海岸がいくつもありますが、「由比ガ浜海岸」は鎌倉駅から徒歩15分ほどで到着する、観光前のお散歩にもぴったりな海岸です。鶴岡八幡宮の参道・若宮大路を、鶴岡八幡宮を背にして反対方向へまっすぐまっすぐ進むだけ。
その道中、鶴岡八幡宮の一の鳥居があったり、青々と緑ある若宮公園があったり。昔は、一の鳥居から先は砂浜だったそうです。源頼朝が見た風景はこの先は海であったのか、と歴史も感じつつ、さくさく歩く。だんだん近づいてくる海の姿が嬉しくて、思わず「わぁ海だ〜」と言ってしまいます。
青色の海から桜色の浜辺を想像
ついに着いた海。滑川交差点の入り口には、2012年12月16日に除幕式があった「さくら貝の歌」の歌碑がありました。「さくら貝の歌」とは、鎌倉在住の八洲秀章氏が詠んだ短歌をもとに、友人の土屋花情氏が作詞し、八洲氏が曲をつけて大ヒットした曲だそうです。昔は、浜にたくさんのさくら貝が打ち上げられ浜を桜色に染めたそうで、空の青と浜のピンク色のグラデーションは想像するだけで、とても美しい景色。
滑川交差点から逗子方面には材木座海岸、湘南方面には稲村ヶ崎、長谷寺、江ノ島、もと来た道を鶴岡八幡宮を目指して戻ったり、ここからどこかへ向かうにも観光する場所は多く選択肢はたくさんあります。
今年も夏がはじまる
「由比ガ浜海水浴場」の海の家は8月31日(土)まで開いており、19軒の海の家が夏を盛り上げてくれるようです。6月に散歩したこの日は、いい色に日焼けしたたくましい腕の職人さんが海の家を建てていました。遊泳の時期には仮説のトイレ、公共の無料シャワー、救護・監視所も設置されるそうです。
また、由比ガ浜の海の家では、プラスチックストローを廃止し紙製のエコストローを使用したり、車椅子の方でも散策できるユニバーサルボードウォークを完備していたりと、環境や人に優しいサービスも実施しているとか。
太陽が昇る時間が早くなり近づく夏。朝の時間帯は人も少なく、わんちゃんが波打ち際で走り回っていたりストレッチをする人、そしてサーフィンを楽しむ人・・・。それぞれの海時間を楽しんでいる姿が、目に飛び込んできます。
目を閉じると、聴こえてくるのは、寄せては返す波の音。ヒーリング効果抜群です!目を開けると、砂浜に打ち寄せられた波は空を映して、目の前一面が水色に!その波は、知らず知らずに心にたまったよどんだものを、一緒に流してくれいるような気分になります。
鎌倉に早く着いてしまった時に。あえて早く鎌倉へ行ってみた時に。静かな海の景色に会いに行って、心を解放する穏やかな海遊び。海の浄化パワーに癒されてみてはいかがでしょう。
住所:〒248-0014 神奈川県鎌倉市由比ガ浜4丁目
遊泳時間:9時~17時
交通:JR・江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩15分、江ノ島電鉄「和田塚駅」「由比ヶ浜駅」「長谷駅」から徒歩5分
HP:https://yuigahama.sos.gr.jp/sp/
[all photos by kurisencho]