新ジャンル「和魂洋才」のイソップ製菓
始まりは昔々の安土桃山時代。主な貿易港だった長崎県と熊本県天草市に、ポルトガル・スペインなどから宣教師が訪れて、カステラやボーロなどの南蛮菓子と文化が伝わりました。1591年、天草コレジヨ(大神学校)でグーテンベルグ式印刷機を使い「イソップ(伊曾保)物語」の翻訳本が出版された歴史がある天草。「イソップ製菓」という名前は、その活版印刷物の発信と同じく、天草島に伝わる「南蛮菓子・南蛮文化」を世界に発信したいという想いが由来となっています。
キリスト教禁止に伴い、宣教師も追放された江戸時代、南蛮菓子は和菓子と融合したりして独自に発展。イソップ製菓は、和風洋風に関わらず、西洋の技術を積極的に受け入れる姿勢と日本人としての心を大切に、和菓子をベースに洋菓子の良さを取り入れた「和魂洋才」という新しい風を吹かせました。
縁起物「あか巻」で福も力もどんと来い!
その和魂洋才菓子の代表が伝統郷土菓子「あか巻(あかまき)(540円・税込)」です。あんこ(和風)+ロールケーキ生地(洋風)の「和風ロール」を、さらに赤いお餅(和風)で手巻きした驚きスイーツ!1日300本までが限度と、1本1本が手巻きのもの。
*賞味期限:未開封で製造日から25日
戦後の昭和23年、天草南端の牛深町の漁師さんが、船上で体力消耗を補う「船上食」として、地元のお菓子屋さんの協力で誕生したそうです。熊本県産小麦粉・シロガネ100%のスポンジケーキと、北海道産小豆100%のあんこ、赤い餅のやわらかしっとりの歯触りは、1切れでも大満足のパワーフード!さすが漁師さんのおやつ!天草には大漁を意味する「あかね」という言葉があり、赤い餅色が縁起物として結婚式の引き出物にもなっているそうです。
お菓子を通じて地方創生のお手伝い
地方創生・地域活性化のお手伝いもするイソップ製菓は、熊本応援商品も創っています。 熊本産の素材・豊かな味のバリエーション・職人さんの手作業という特徴のロール菓子で、熊本絶賛応援中です。ジャージー牛乳(熊本県阿蘇)、和栗(熊本県球磨)、黒砂糖(熊本県天草)など、材料だけでなく味付けにも産地にこだわって、様々なロール菓子で四季折々楽しませてくれます。
和にも洋にも染まらない職人魂
イソップ製菓は、和菓子と洋菓子の違いを「卵以外の原料に、バター・生クリーム等の動物由来の製品を使用しているかどうか」ととらえ、創るお菓子はすべて「和洋折衷」。こだわりは素材にも。誠実にホームページに詳しく書かれていて、顔の見える素材に安心と感激・・・。
和にも洋にも染まらず互いの良さを尊重し、日本人の魂を守りながら「和魂洋才菓子」の進化を目指す。その優しいこだわりの背景には、隠れキリシタンという歴史があったからなのか。
「正直・誠実・進化」を掲げ、自分たちの「手と感覚」をもって貫く職人魂がありました。今日も朝早くから天草の潮風に抱かれながら、おいしさと健康のため、丁寧に技を磨いていることでしょう。
※2019年8月時点の価格です。
イソップ製菓株式会社
住所:〒863-0041熊本県天草市志柿町2713
TEL:0969-23-2185
営業時間:8:00~18:00
定休日:日曜
交通:「熊本駅」から車で約2時間、「天草空港」から車で約20分
HP:
http://isoppu.co.jp/
[all photos by kurisencho]
kurisencho ライター
熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。
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