都市開発が進むフィンランド第三の都市タンペレのいま、秋の紅葉と絶景を望む

Posted by: ラサネン優子

掲載日: Sep 21st, 2019

ヘルシンキから北へ180キロほど、列車で約2時間、フィンランド第三の都市タンペレは、工業都市として発展してきた町であり、フィンランドのテキスタイルブランド、フィンレイソン発祥の地としてまた、ムーミン谷博物館などでよく知られていますが、現在、都市開発が進み、変化目まぐるしい町でもあります。一大プロジェクトである、タンペレ駅線路上には、2021年完成予定のフィンランド最大級のアイスホッケースタジアムが現在建設中で、同じ年、市内に路面電車(トラム)が走る予定です。すっかり秋の紅葉が美しいタンペレの「いま」を少し違った視点からご紹介いたします。

ピューニッキ展望台から絶景を望む

可愛いムーミンがお出迎え

ムーミン
フィンランドの内陸部の都市、タンペレは森と湖に囲まれた美しい街です。壮大な自然が中心部からすぐそばにあるのが魅力的です。そして、ムーミン谷博物館の横にちょこんと座っているムーミンを発見すると嬉しくなります。写真スポットになっており、タンペレを訪れたらぜひどこにいるか探してみましょう。

美味しいものを食べにマーケットホールへ行こう!


お腹が減ったら、タンペレ中心部にあるマーケットホールへ行きましょう。鮮魚・肉・青果店・パン屋などに加え、地元の人で賑わうカフェやフードコートなど、お店がぎっしりと入っています。

ここでのイチオシカフェレストランは、マーケットホール入り口付近にある、フレンチビストロ「4 Vuodenaikaa」。地元の人に大人気でランチ時間は大行列になるほどです。10ユーロ(約1300円)の朝食セットは、焼きたてのクロワッサン、ベリーのジャム、しぼりたてのオレンジジュース、カプチーノ、エッグペネディクト(具は選べぶことができ、サーモンなど)がオススメです。ヘルシンキでは考えられない安価な値段で美味しいものが食べられて満足です。

TAMPEREEN KAUPPAHALLI
4 Vuodenaikaa
住所:HÄMEENKATU 19 Tampere
営業時間:【月〜金】8:00〜11:00、【土】11:00〜16:00
電話番号:+358 (0)3 212 4712
HP: http://4vuodenaikaa.fi


タンペレ大学の図書館は必見。

タンペレ市内を一望できるオシャレなスカイバー


タンペレ駅横に建つ比較的新しいソコスホテルトルニ。25階建の最上階にはMORO SKY BARが入り、ここからの景色は素晴らしいです。市内はもちろん湖や森などタンペレの自然豊かな景色を見ることができます。

写真内左下は、現在建設中で2021年完成予定のアイスホッケースタジアム。ヘルシンキのハートウォールアリーナを超えるフィンランド最大級のスタジアムはビッグプロジェクトで進行中です。写真からご覧いただけるとおり、線路の上に建設され、駅周辺の雰囲気は今後ガラリと変わることが期待されます。今から完成が楽しみですね!

SOLO SOKOS HOTEL TORNI TAMPERE
住所:Ratapihankatu 43 33100, Tampere
電話番号:+358 20 1234 634
HP:https://www.sokoshotels.fi/en/tampere/solo-sokos-hotel-torni-tampere

必見!フィンランドのゲーム博物館が熱い


フィンランドでも特に男性の間でゲームが大人気で、日本のゲームも浸透しています。ヴァプリッキ博物館センターの中に、2017年にオープンしたフィンランドのゲーム博物館があります。

フィンランドのゲームの歴史に特化した博物館で、実際にゲームを楽しみながらその歴史や懐かしいゲームの数々を閲覧できるとあり、ゲイマーの間で人気の博物館です。ゲームイベントも頻繁に開催されるのでゲーム好きがフィンランド中から集まってくるそうです。


アラジン株式会社代表のMikko Heinonen(ミッコ ヘイノネン氏)はこの博物館の創設者の1人です。「ゲイマーのみならず多くの方々にこのゲーム博物館を知っていただきたい」と笑顔で話すミッコ自身もゲームが大好きです。

こちらのヴァプリッキ博物館センターには、歴史、テクノロジー、自然、科学、スポーツと様々な博物館が入っており、入場料13ユーロ(約1700円)で全てこれらの博物館に入場可能です。レストランやカフェも入っており、1日楽しめる巨大な博物館センターです。

The Finnish Museum of Games
住所:Alaverstaanraitti 5, 33101 Tampere
電話番号:+358 3 5656 6966
営業時間:【火〜日】10:oo〜18:00
HP:http://vapriikki.fi/en/pelimuseo/

フィンレイソン発祥の地


フィンランドの有名なテキスタイルブランド、フィンレイソン発祥の地でもあります。元フィンレイソンの工場があったレンガ作りの建物には、現在は、映画館やシアターレストランなどたくさんの人が集まるトレンディな場所として使われています。


敷地内には、フィンレイソンのアイコニックなカラフルなゾウのイラストがたくさん描かれていました。


フィンレイソンブティック内の様子です。ヘルシンキのショップとは異なり重厚感のある建物には、素敵な商品がぎっしり詰まっています。シーツ、タオル、生地までお買い物が楽しめます。


フィンレイソンのエコバッグも可愛くてお土産にも最適です。

絶景!ピューニッキ展望台と名物ドーナツ


中心部から少し離れますが、レトロなピューニッキ展望台(Pyynikki)は、タンペレの大自然が一望できるタワーです。タワー頂上へは、階段か古いけれど稼働中のエレベーターで、最後は急な階段を登り外へ出ると、360度の絶景が広がります。ここからの景色は息をのむ美しさでフィンランドの大自然を楽しめます。展望台チケットは2ユーロ(約260円)で1階のカフェで購入可能です。


タワー1階にある、ピューニッキカフェでは、フィンランドいち美味しいと言われる名物ムンキ(ドーナツ)が食べられるとあり、いつも大行列です。地元の人と観光客と様々な言語が入り混じり、みな温もりのある小さな店内で身を寄せながら美味しい揚げたてのドーナツとコーヒーを頬張っているのがとても印象的です。


目の前の森を眺めながらコーヒータイム。ここのドーナツは、カルダモンがよく効いて、もちもちふわふわしてとても美味しいですよ。お散歩がてら、このドーナツと絶景を楽しみにここまで歩いてくる価値は十分にあります。

Pyynikki  Cafeteria
住所 Näkötornintie 20, Tampere
電話番号:+358 3 212 3247
営業時間:【月〜日】9:00〜20:00
HP:https://www.munkkikahvila.net/en

階段を登ると絶景が広がる、ピスパラ


ピューニッキからさらに坂道を登ると、急な階段が突如いくつも現れ、歴史を感じる色とりどりの古い家屋がいまなお建ち並ぶピスパラ地区にやってきます。現在すっかり紅葉が始まったタンペレでは、黄色や赤の綺麗な葉っぱを眺めながらこの心臓破りな階段をてくてく登ると、この絶景が望めます。目の前には湖と森が見渡せます。


歩き疲れたら、カフェピスパラで一休みするのも良いでしょう。優しいおじさんが1人で切り盛りしている地元のカフェで朝食からランチまで美味しい軽食を提供しています。

フィンランド現存最古の公衆サウナ


ピスパラ地区にある、フィンランド現存最古の公衆サウナ、ラヤポルティサウナ (Rajaportin Sauna)です。熱々のサウナでじっくり体を温め、地元の人たちとおしゃべりをしながら楽しい時間が過ごせる特別な場所です。

進化するタンペレの街、文化・食・スポーツ・自然と楽しめる要素が満載です。ヘルシンキから少し足を伸ばしてフィンランドの郊外の町、散策を楽しんでみましょう!これからの秋の紅葉、絶景が楽しめますよ。

Rajaportin Sauna
住所:Pispalan valtatie 9  Tampere
電話:+358-50-310 2611
営業時間:【月・水】18:00〜22:00、【金】15:00〜21:00、【土】14:00〜22:00
HP:http://www.rajaportinsauna.fi/index.ja.php 

[All photos by Yuko Räsänen]
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PROFILE

ラサネン優子

Yuko Rasanen

2015年よりヘルシンキ在住のライター・コーディネーター。
15歳から7年間高校と大学教育をロンドンで過ごす。2011年夏に訪れたフィンランドの自然とライフスタイルに魅了され、現地企業で仕事を得て、単身移住。
コーディネーターとして企業視察や個人旅行など、フィンランド及びヨーロッパと日本をつなぐコミュニケーション全般に携わる。
ライターとして、フィンランドのライフスタイルや暮らしの様子などを日々発信している。
ヘルシンキの自然が豊かな島にフィンランド人の夫と暮らしている。夏はサマーコテージで過ごし森で摘んだブルーベリーでパイを作り、冬はサウナと凍った湖の上を散歩したりと、自然のなかでの生活を楽しんでいる。

2015年よりヘルシンキ在住のライター・コーディネーター。
15歳から7年間高校と大学教育をロンドンで過ごす。2011年夏に訪れたフィンランドの自然とライフスタイルに魅了され、現地企業で仕事を得て、単身移住。
コーディネーターとして企業視察や個人旅行など、フィンランド及びヨーロッパと日本をつなぐコミュニケーション全般に携わる。
ライターとして、フィンランドのライフスタイルや暮らしの様子などを日々発信している。
ヘルシンキの自然が豊かな島にフィンランド人の夫と暮らしている。夏はサマーコテージで過ごし森で摘んだブルーベリーでパイを作り、冬はサウナと凍った湖の上を散歩したりと、自然のなかでの生活を楽しんでいる。

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