「上帝釈」と「下帝釈」
「上帝釈」は、石灰岩が浸食して作り出した天然橋や代表的な鍾乳洞が見学できるエリアです。
石灰岩のため、水の色が青く見えるのが特徴。
今回ご紹介するゆっくり歩いて1時間ほどの範囲は、アップダウンがなくよく整備された砂利道で、小雨程度でも楽しめます。レンタル自転車で周ることも可能です。
「下帝釈」は、人造湖ながら神秘的な雰囲気の神龍湖のあるエリアです。紅葉が美しいところであり、アクティビティも、遊覧船、モーターで動くオープンボート、カヤック、水陸両用車、セグウェイと豊富です。
それでは、「上帝釈」の見どころをいくつか紹介しましょう。
天然橋「鬼の唐門(おにのからもん)」
単に「唐門」と呼ばれることもある「鬼の唐門」。高さおよそ8メートルで、通り抜けできるところが、まるで岩が割けたように見えます。
国天然記念物「雄橋(おんばし)」
写真ではうまく伝わらなくてもどかしいのですが、びっくりするほど大きな橋です。長さ90m、幅18m、高さ40mというあまりの大きさに、神様か鬼がかけた橋と言われていたそう。昔は、この上をたくさんの人が行き来していたそうです。
橋の下から見上げても、その入り組んだ表面にインパクトを感じます。渓水に石灰岩が浸食されることで下の方が貫通してできたこのアーチ。世界三大天然橋の一つです。
鍾乳洞「白雲洞(はくうんどう)」
灰白色の鍾乳洞です。3億年前に海底で生まれた石灰岩が浮き上がり、200万年から300年前までの間に、雨水で溶けてスペースができて洞窟になったそう。入る前からひんやりしているのですが、洞内は年間を通じて11℃前後に保たれているんですって。
水滴がときどき上から落ちてくるのですが、コースには木の板が張ってありますので、足元は安心です。どこからか風が吹きつけてくるポイントもあります。
見学できるのは200mほどで、その先は「奥行不明」というのがミステリアスですが、帝釈峡のあたりには、地底に広大な鍾乳洞が数えきれないほどあると言われているそうで、果てしないのです。
こちらは電球の光で育つ植物が生えたポイントです。
見学15分で料金300円です。気軽に立ち寄れて、怖くない鍾乳洞でした。
これらの絶景をみるのに、長時間の山登りは要りません。散歩感覚で来れるのがうれしいところ。トイレがキレイだったことも付け加えておきましょう。