長距離フライトの場合
長距離フライトは、長時間過ごすだけに、航空会社選びが大切になってきます。
シートピッチがどこから下だと狭いかという問題がありますが、キリよく30インチを基準にしてみましょう。シートピッチ(シートの前後間隔)が30インチ(76.2cm)未満の長距離フライトの航空機があるのは、テレグラフ紙が取り上げた航空会社の中では、次の2社になります。
ヴァージン・アトランティック航空(イギリス) 29~31インチ(73.66~78.74cm)
イベリア航空(スペイン) 28~31インチ(71.12~78.74cm)
ヴァージン・アトランティック航空の29インチ(73.66cm)の座席はA300sなど3機のそれぞれ8席だけだそうですが、34インチ(86.36cm)のシートピッチの航空機がある航空会社も珍しくないので、比べると結構損した気分になってしまいます。航空機ごとに違うのかと思っていましたが、一部だけ狭いことがあるのを知りませんでした。まあ一部広い席はありますものね。
短距離フライトの場合
短距離フライトの場合、長距離とはまた違うラインナップになっています。
スイス インターナショナル エアラインズ(スイス) 29~32インチ(73.66~81.28cm)
KLMオランダ航空(オランダ) 29~33インチ(73.66~83.82cm)
ノルウェー・エアシャトル(ノルウェー) 29~31インチ(73.66~78.74cm)
ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス) 29~34インチ(73.66~86.36cm)
ブエリング航空(スペイン) 29~30インチ(73.66~76.2cm)
イージージェット(イギリス) 29インチ(73.66cm)
TAPポルトガル航空(ポルトガル) 28~33インチ(71.12~83.82cm)
イベリア航空(スペイン) 28~31インチ(71.12~78.74cm)
TUI航空(ドイツ) 28~33インチ(71.12~83.82cm)
ヨーロッパの航空会社のものがずらりと並んでいます。
実は、これ以外に、振り幅なく28インチ(71.12cm)のシートピッチのところがあります。
Jet2.com(イギリス)、CEBU Pacific(フィリピン)、HK Express(香港)、ジェットスター(オーストラリア)、ラタムブラジル(ブラジル)、カンタス航空(オーストラリア)、スクート(シンガポール)、スパイスジェット(インド)、タイ航空(タイ)、ボラリス(メキシコ)、スピリット航空(米国)、春秋航空(中国)、フロンティア航空(米国)、ウィズエアー(ハンガリー)、エアモーリシャス(モーリシャス)
短距離フライトなら、まだ我慢できるかもしれませんが、ちょっとげんなりしてしまうのは確かです。
他の乗り物のシートピッチ
さて、飛行機以外のシートピッチはどうなっているのでしょうか。
特に狭いイメージがある高速バス・夜行バス。横に座席が4列ある「4列標準シート」という一番狭いタイプでは、シートピッチが70~90cm前後となります。70cmだとしたら、飛行機で一番狭い28インチより狭くなります。
「4列足元広めシート」になると、一気に広くなり、92~120cm前後になります。さらに横に座席が3列の「3列独立シート」になれば、90~130cm前後と、振り幅が大きくなります。
JRの電車ではどうでしょうか?成田エクスプレスの車両では、普通車が102cm、グリーン車が116cmとなっています。成田エクスプレスで空港まで向かい、エコノミークラスの飛行機に乗る人もいるかと思いますが、電車の方がよほど足元が広々していることになります。
新幹線ではどうでしょうか。新幹線普通車は104cm、新幹線グリーン車は116cmです。成田エクスプレスとあまり変わりませんが、もうちょっとスペースがあります。
新幹線普通車に乗っていて、足元が窮屈で仕方ないと思う人はあまりいないでしょう。飛行機も104cmくらいを標準にしてくれたらいいんですけれどね。
(参考)
The Telegraph
文春オンライン
JR東日本
バス比較なび
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