【国内の絶景スポット】日本にもナイアガラの滝!? 富山にある「小ナイアガラ」を知ってる?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Nov 16th, 2019

知名度こそ高くはないけれど、知られていないだけで意外に感動できるスポットは、国内にもまだまだたくさんあります。例えば富山県と石川県の県境近くには、“ナイアガラの滝”があるとご存じですか?そこで今回は金沢から富山へとドライブする際に立ち寄りたい、「小ナイアガラ」とも呼ばれる宮島峡県定公園の滝を紹介します。

富山と金沢の移動ルートから寄り道してみる

石川県の金沢から国道8号線を使って富山県に入ると、最初の自治体が小矢部市になります。小矢部市には三井アウトレットパーク北陸小矢部があり、その近くには県定公園の宮島峡があります。一級河川である小矢部川の支流の子撫川沿いに発達した渓谷で、自然豊かな山間地域になります。

この渓谷沿いには一の滝、二の滝、三の滝、観音滝など幾つもの滝があり、ドライブがてら、ふらっと立ち寄る分には大いに満喫させてくれるスポット。

一の滝

世間的に小ナイアガラと呼ばれる滝は、富山県が天然記念物(鉱物)に指定する一の滝になります。立て看板の解説によれば、硬軟両質の地層が交互に広がっている宮崎峡の一帯には幾つもの滝があり、一の滝は硬い岩盤によってできた落差3メートルの滝だと言います。

本物のナイアガラの滝と比較すると、小ナイアガラとは言い過ぎで、ミニナイアガラという感じですが、広い川幅いっぱいに落ち込んでいる様子は、確かにナイアガラの滝に見えなくもありません。

実は二の滝が一番、楽しませてくれる

一の滝

ただ、「小ナイアガラだから、それほど期待はしていなかったけど、もうちょっと迫力が欲しかった」と、一の滝を見て感じる人も正直いると思います。

高さ3メートルとされていますが、恐らく段瀑(ばく)全体で高低差が3メートルという意味だと思われます。一定の距離をかけて段々で水が落ち、その高低差が3メートルという意味のはずですから、高さ3メートルの水の壁を見上げるという感じではありません。

一の滝

小ナイアガラと呼ばれる滝を一の滝という以上、二の滝、三の滝のスケールも、なんとなく予想ができてしまいます。一の滝は小矢部市の市街地から一番手前にありますから、この時点で「帰ろうか」というムードになってしまいがち。

しかし、一の滝、二の滝、三の滝の一二三とは、別に滝のグレードを意味する数字ではありません。実際に個人的に楽しめた滝は、二の滝。二の滝は一の滝から徒歩で10分ほど、子撫川沿いを並走する県道74号線を歩いた先にあります。

子撫川探勝歩道という歩道が川べりに整備されていますが、地元の人も「普通に道路を歩いて行け」と言いますから、意外に多い車に注意して、車道の脇を歩いて向かってみてください。

二の滝は一の滝と同じく、広い川幅全体が前面に落ち込んでいます。こちらも3段の段瀑だと公式パンフレットに書かれています。しかし、むしろ川岸から見ると単瀑に見えて、一の滝よりも落差をかなり大きく感じました。

時折訪れる観光客を見ていると、スマートホンを取り出して、写真撮影をしています。この行動は一の滝では見かけませんでした。

周辺は滝つぼから上がる水煙で白くけぶっています。金沢、富山をドライブで移動する際のちょうど真ん中にありますから、立ち寄りスポットとしては最適ですね。

以上、北陸のドライブ旅行で立ち寄りたい自然スポットを紹介しました。TANIZINEでは過去に北陸の“ハワイ”として「まるで海外!フェリーで渡る福井の無人島が美しすぎる」を紹介しました。同じように北陸の“ナイアガラの滝”として、少し時間が余ったら立ち寄ってみてください。大いにリフレッシュできるはずですよ。

宮島峡県定公園
住所:富山県小矢部市名ケ滝
電話番号0766-30-2266  (小矢部市観光協会)
休業日:無休
駐車場:無料。一の滝付近11台、二の滝付近3台
HP:https://www.info-toyama.com/spot/21015/

[All Photos by Masayoshi Sakamoto]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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