イギリス流Fasionably late(おしゃれな遅刻)がマナー
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時間に正確な日本ではパーティや飲み会の約束に遅れないように到着を心がける人も多いと思います。ところがイギリスでは敢えて遅刻すること(Fasionably late)がマナーの一部となっており、パーティの開始時間ぴったりに行くことはほとんどありません。どんなパーティでも全部遅れていけばよいのか、というとそれもまたケースバイケースでなかなか難しいところ。
今回はありがちないくつかのパーティシーンでの期待される到着時間をご紹介します!
友人宅でのディナーパーティ
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イギリス人宅にディナーにお呼ばれ。19時に来てね、と言われた場合あなたなら何時に行く?
おもてなしをしてくれるホストの準備に余裕が持てるように決して時間前には到着しません。15分程度遅れての到着が一般的です。もちろん、食べ物の調理の時間の関係などもあるので30分以上遅刻しそうな場合は、連絡を入れるのがマナーです。
週末にパブでのバースディパーティ
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パブでの友達のバースディパーティに呼ばれました。夕食は各自でとってくる前提でパーティには友達、友達の友達やそのパートナーと20人以上の大人数になる模様。開始時間は土曜日の20時。さて、あなたなら何時に行く?
このような大人数でのパーティの場合、15分遅れでも行ってもまだ人の集まりはまばらのことが多く、ひどいときには主催者がまだ到着してないというようなこともありえます。30分から45分遅れがこちらはベスト。この手のパーティでは平気で1時間~2時間遅れてくる人も多く、また帰る時間も自分の帰りたいタイミングで帰って全くOK。
学校や職場のクリスマスパーティ
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レストランなどを借り切ってのフォーマルな学校や職場のクリスマスディナーパーティ。開始時間は19時。あなたなら何時に行く?
実はこのケースは個人差があり10分遅れから50分遅れぐらいが一般的。着席してのディナーがあるので遅れられないのでは? と心配する必要はありません。ほとんどのクリスマスパーティではまず席には座らず、ドリンクを片手に立ったまま歓談タイムがあるからです。1時間~1時間半ほどして、みんなが揃い1~2杯飲み物も飲んでリラックスしたところでテーブルに着席、というパターンがほとんどです。
もちろん親しい友達といっしょに行って、着席する前のドリンクタイムをおもいっきり楽しみたい場合は10分程度の遅刻で早めに到着してもよし。立食タイプの歓談タイムが苦手という人はぎりぎりの45~50分遅れて到着しても、もちろんよし。ここらへんはあなた次第です。
結婚式の2次会は?
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結婚式の2次会の場合、例えば19時開始とあっても30~45分程度遅れてくる人がほとんどです。ただし大人数のパブでのバースディパーティと異なり、新郎・新婦や近しい親類などは結婚式&披露宴から引き続きいるため、時間通りに行っても一番乗りという心配はありません。面識のない人も多くくるであろうパーティの場合は、なるべく別の友達と前もって待ち合わせをしていっしょに到着するようにアレンジしておくと、一層安心です。
すべてに遅れて行ってはだめ!時間通りに行くべきパーティ
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イギリスでは、すべてのパーティに遅れていくべきか? というと決してそうではありません。
イギリス人は時間にルーズなようで、実は時間通り始まるパーティもあるので要注意。たとえば、冠婚葬祭関連の行事(結婚式、お葬式、洗礼式など)は遅刻すると失礼にあたるため、前もって到着したいもの。子供のバースディパーティも2時間程度と時間が決まっているため、開始時間早々に到着したほうがよいでしょう。また、親しい友達とのレストランでの待ち合わせも、時間通りもしくは遅くても5~10分以内を心がけたいものです。
イギリスではBe fashionably late(パーティにはおしゃれに遅刻すべし)というマナーがありますが、なんでも一律に○○分遅刻すればよい、というようなシンプルな規則はなく、パーティの場所や参加する人の人数によって変わります。慣れないうちは、親しい人に「何時に行く?」と確認すると安心かも。新しい人とも知り合える気軽なイギリス式のパーティをもっと身近に楽しんでみませんか。