イギリス版Go To Eat「Eat out to Help out」
世界中に広がった新型コロナウイルスのパンデミックのため、大打撃を受けている飲食産業を支援しようと、イギリスでは8月中に「Eat Out to Help Out(外食して支援しよう!)」というキャンペーンが行われていました。
2. 毎週月曜日〜水曜日
3. 店内での飲食に限るためテイクアウェイ(持ち帰り)は対象外
8月の1か月間という期間限定で、割り引かれた差額はイギリス政府が代わりに負担してくれるという、なかなか太っ腹なキャンペーンといえます。
イギリス人の外食欲を刺激!大盛況のお店多数
3月のロックダウン開始から数カ月、イギリスでは7月上旬にようやくパブ、レストランの再開が許されたばかり。お店が開いてもまだコロナが怖いと思う人も多く、お店には人が戻ってきていないのが現状でした。その状況を踏まえ、そうそうにイギリス政府が打ち出したこの政策ですが「半額になるなら、そろそろレストランやカフェに行こうかな?」と思った人も多かったようで、結果、大盛況となりました。ソーシャルディスタンシングの関係で、以前ほど多くの人が一度に来店できないこともあり、何日も前から予約が困難となるお店も多くありました。
現地ルポ:Eat Out to Help Outでこれだけお得に!
カフェ「Coffee♯1」
街歩きの途中に一息つくために入ったカフェで、Eat out to Help out!
ウェールズの首都カーディフが第1号店で、現在はイギリス南西部を中心に約100店舗あるカフェ「Coffee♯1」にてカプチーノ(3ポンド・約420円)、アイスラテ(2.75ポンド・約385円)、ポルトガル風カスタードタルト(1.6ポンド・約224円)、レモンタルト(2.4ポンド・約336円)。
合計9.8ポンド(約1,372円)が50%オフで4.9ポンド(約686円)。大人2人でドリンク2杯、ケーキ2個でこのお値段はとってもお得。
パブレストラン「The Bishop on the Bridge」
イギリス南部の町ウィンチェスターにあるガストロパブにて、Eat out to Help out!
ビアガーデンを含め、ほぼ満席です。
ハンバーガー13.25ポンド(約1,855円)
レモンタルト5.7ポンド(約798円)
食事代18.95ポンド(約2,653円)が50%オフで、9.5ポンド(約1,330円)に。ただしアルコールは半額にならないため、ビール2パイント(約10ポンド)、チップもあわせてお会計は22ポンドほど(約3,080円)でした。
日本食「昇龍ラーメン」
ここ数年、イギリスではラーメンが大人気。どうしても日本で食べるよりも割高になってしまうため、普段はなかなか食べに行けないのが現実です。残念ながらコロナの影響でメニューが大幅にカットされており、ご飯ものは扱っていませんでした。キッズメニューも今のところなし。
肉まん2種類、ラーメン3種類(豚骨×2、カツカレーらーめん)、ビール3杯(割引対象外)、チップ込みで46ポンド(約6,440円)。食事代から21ポンドの割引があってこの値段。やはりイギリスで日本食は高い・・・というのを再認識しました。
あまりの大盛況ぶりに9月以降も続くEat out to Help out
外でコーヒーを楽しんだり、レストランで外食したりすることがめっきりなくなっていたイギリス人にとって、このEat Out to Help Outは外食の楽しさを思い出させてくれるいいきっかけになったように思います。大盛況に終わったこのキャンペーンですが、アルコールやチップから利益が望めるパブやレストランでは、政府の補助金なしでこのままEat Out to Help Outを続けることを決めたところも多くあります。イギリスでは、もうしばらくは上手に利用すればとってもお得にカフェやレストランでの時間が楽しめて、また外食産業も支援できます。
1ポンド140円で換算しています(2020年9月現在)。
[All Photos by Ai Fletcher]